ロールズ―『正義論』とその批判者たち

  • [著]チャンドラン クカサス
  • [著]フィリップ ペティット
  • [原著]Chandran Kukathas
  • [原著]Philip Pettit
  • [翻訳]山田 八千子
  • [翻訳]嶋津 格

カテゴリ:
単行本 (279頁)
ISBN:
4326153229
発売元:
勁草書房 (1996/10)
価格:
¥ 3,150 (税込)
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181,814 位
評価: 4.5
2007
04/04
Wed

一冊で多彩な意見が。

100.0% (2 / 2)
[No.3] posted by 哲学する河童

ジョン・ロールズの『正議論』の解説と、それに対する批判の紹介、またその批判が成功しているかどうかを検討する、といった感じ。

第一章から四章までは、『正議論』の解説。
五章はリバタリアニズムからの批判。
六章はコミュニタリアニズムからの批判。

前書きによると、本書はロールズの初心者から、専門家まで、幅広い層を読者として想定しているらしいが、正議論を全くかじったこともない人がこれを読むのはさすがにしんどい気がする。
リバタリアンやコミュニタリアンからの批判の箇所はとてもわかりやすいが、肝心の『正議論』の解説の部分が少し難しいからである。

でも、全体的にはわかりやすく、一冊読むだけで多彩な意見を知ることができるという点では良い本であると思う。

2005
03/07
Mon

いきなり「正義論」はキツイという人のために。

87.5% (7 / 8)
[No.2] posted by world3

本書は、1971年に発表されて以来、政治哲学を中心に絶大な衝撃を与え、「ロールズ産業」と揶揄されるほどの様々な反響を呼び起こしたロールズ「正義論」の解説書である。

本書の構成は、第1章が正義論が発表された当時の思想状況と正義論が与えた衝撃について、第2章がロールズが採用した社会契約アプトローチと他の社会契約アプローチの比較、第3章が正義論の概要、第4章が著者らによるその解釈、第5章がリバタリアンからの批判、第6章がコミュニタリアンからの批判、第7章がロールズ自身によるその後の自己批判について、となっている。

本書の長所は、正義論の内容だけでなく、それに対する各方面からの批判が丁寧に紹介されており、正義論を中心に展開された近年の政治哲学の動向が概観できる点である。

他方、本書の短所は、肝心の正義論の説明があまり分かりやすくないことである。これは、本書が初学者だけでなく専門の研究者をも対象としようとした結果、入門書としての性格が中途半端になってしまったためと思われる。入門書としての分かりやすさという点でいえば、Robert Talisseの書いた薄い本の方が上かもしれない。

ともあれ、邦訳も出ている本書は、ロールズ正義論とその周辺事情を概観できるという意味では便利な本である。なお、私は原書で読んだので翻訳の巧拙については判断できない。

2003
10/23
Thu

ロールズ入門ならこれ!

61.5% (8 / 13)
[No.1] posted by ぽっぽ2003

 現代正義論の大御所、ジョン=ロールズについての入門本です。

 ロールズの『正義論』の紹介、彼に対する共同体論とリバタリアンからの反論、それらを受けて変化した『正義論』以降のロールズについてが書かれています。

 単なる紹介ではなく、反論がしっかり書かれているところがこの本のいいところだと思います。

 また、彼の議論は正義論を語る上では避けて通れないものですし、アファーマティブ=アクションなど実際に応用されていますので、読んでおいて損は無いでしょう。


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