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「難単語」というタイトルから上級者向けの本を想像してしまうが、「難」の真意は、ビジネス・ビギナーにとって難しいという意味だ。本書の冒頭にも解説されているが、「5000語レベルの語彙のうち、一般学習者が最も苦労すると想定される語」がターゲットなのである。
少し例を挙げると、corporate(法人の)、comply with(従う;応じる)、inquiry(問い合わせ)、probation(試用期間)など、受験英語では取り上げられないビジネス関連語が数多く収録されている。
555の見出し語は、7つの章に分類され、その配列にも工夫が見られる。第1章の「類似語が邪魔をして覚えられない単語」は、derive/depriveや、eminent/imminent/prominentなど、似通った語がグループで紹介されていて、TOEICなどの語彙問題対策に役立ちそうだ。ほかに「定義が日本語になっていない単語」、「派生語になると意味が変わる単語」などの章がある。
各単語の解説は数行から10行程度あり、とても丁寧だ。特に語源を軸にした解説が本書の特長で、見出し語の背景知識や多彩なニュアンスまでも十分に理解できるようになっている。同時に派生語や関連語もしっかり紹介されているので、実際には555語よりはるかに多くの単語を覚えることができるはずだ。なお、すべての単語に発音記号と例文が付いている。
ビジネス英語の基礎を身につけたい人はもちろん、初・中級レベルのTOEIC受験者にもおすすめの1冊だ。(成重 寿)
