「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い 禁じられた数字〈下〉 (光文社新書)

  • [著]山田 真哉

カテゴリ:
新書 (242頁)
ISBN:
4334034373
発売元:
光文社 (2008/02/15)
価格:
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3,332 位
評価: 4.5
2008
10/28
Tue

複眼的視点が素晴らしい本

100.0% (1 / 1)
[No.42] posted by 韓国の龍

「食い逃げされてもバイトは雇うな」の続編。両方の本を読むのが望ましい。

上巻では「感情より勘定」だからして、バイトを雇う費用と食い逃げされる損失を計算して、バイトを雇う費用>食い逃げされる損失だからして食い逃げを容認する方が会計(科学)的には正解だと言う。

その舌の根も渇かぬうちに自己否定の下巻。「ビジネス(非科学)的には勘定より感情もあり」というのがこの本の趣旨。

この複眼的視点がすばらしい。会計(科学)が万能ではないということを説く会計士:山田さん。

うちの会社の計画好きには辟易していたが、なぜ計画信仰が生まれるかの理由もこの本を読んでよくわかった。それは株主対策だ。しかし、浮気な株主にそこまでコミットする必要もあるまい。現状を見よ。アメリカ発の金融危機の煽りで、何ら問題のない日本企業が軒並み株安となっている。所詮株主なんて美人投票しかできないのだ。

山田さんは「計画よりカード」と説く。環境が変わった時に計画を作り直すのではなく、この環境にはAカード、あの環境にはBカードと、いろいろなカードを切れることこそ変転極まりない現代には必要なことだと思う。

昔ながらの非科学的な営業マンにも是非読んで欲しい。

2008
09/13
Sat

会計の視点から多くのことを学べる一冊です

100.0% (2 / 2)
[No.41] posted by うりゆり

本書には「上巻を読まずに、下巻から読みはじめても大丈夫です」と書いてあるとおり、前作を読まずにこの作品から読みましたが、本作は十分楽しめました。

最初の章では、4つの「禁じられた数字」を見抜くことにより数字のセンスを身につけるテクニックが紹介されており、この章だけでも得られるものが多いと思います。
さらに、ビジネスで経営計画を建てる際の「計画信仰」性についても、柔軟な経営への足枷となっていると説いており、会計の視点を通すことによって見えるあらゆるウソに切り込んでいるところは読むたびに参考になります。

最近の、会計を知ればビジネスが分かるというような書籍が多い中で、ビジネスと会計は180度違うとばっさり切り捨て、「会計は科学、ビジネスは非科学」という認識を持ちながら、前作の思考プロセスである二分法からさらに次の「妙手」へと繋げていく内容に感服しました。

2008
08/14
Thu

タイトルの意訳:非会計的な行動はリスクの軽減のため長期的には正解であるということ。

100.0% (3 / 3)
[No.40] posted by 戦うよりも昼寝が好き

さおだけやシリーズ最終巻
この間では禁じられた数字から会計に繋がる話です。
まず、禁じられた数字とは大きく4つの種類があり、「作られた数字」「関係ない数字」「根拠のない数字」「机上の数字」 が挙げられます。これらはスポーツで言う奥の手というよりも禁じてであり、度が過ぎると反則になります。これらの数字を出されると人間は思考停止に陥り、「そうなのかな」と判断を狂わされます。間違えではないかも知れないけれど正しくもありません。ここで正しく数字を判断するために会計が用いられます。会計的な行動は正しい数字を出し、金銭絶対主義というその場限り的な判断においては正しいです。タイトルでうたわれている、「食い逃げのあるラーメン屋の主人はバイトを雇わない」のは金銭絶対主義的には食い逃げよりもバイト代の方が高くつくので安上がりで済みます。上巻についてはこれで良しとしています。しかし、この下巻においては非会計的行動をとることも考えます。それは「果たして食い逃げのあるラーメン屋のイメージ低下のの長期的な影響」のリスクです。リスクを小さくするためにバイトを雇って食い逃げを無くすのは長期的な視点で見れば正解です。その他の非会計的な行動として折り込みチラシなどで近隣地域に広告を出して出前を増やすなんて手段も書かれています。そして本書ではビジネスにおいて複数の視点を持ち妙手を打つことを薦めています。途中の物語がどうでもいい感じなので★4つにします。

2008
07/14
Mon

会計入門書三部作の完了

83.3% (5 / 6)
[No.39] posted by いいちこ

「さおだけ屋はなぜ潰れないか」2005年2月初版:160万部。
「食い逃げされてもバイトは雇うな」2007年4月初版:36万部。
「『食い逃げされてもバイトは雇うな』なんて大間違い」2008年2月初版:17万部。
1冊目の副題は「身近な疑問からはじめる会計学」。
2冊目の副題は「禁じられた数字(上)」。
3冊目の副題は「禁じられた数字(下)」と続く。
この手の「会計入門書」は「さおだけ屋はなぜ潰れないか」がブームの口火を切ったと言われている。

1冊目の副題は内容をよく現している。2冊目、3冊目は「営業上の理由」でこうなったのだろうが、その実態は、2冊目は「数字の見方」、3冊目は「数字にだまされないこつ」と言ってよかろう。
ブームが下火になったので、3冊目の売れ行きが一番少ないが、内容として最も充実しているのが3冊目(すなわち本書)である。
「2冊目を飛ばして3冊目から読んでもよい」と書かれているが、1冊目は飛ばしても、2冊目は読んだ方が3冊目を理解しやすい。「会計上の数字の見方」がわからなければ、「数字にだまされないこつ」は本当にはわからないから。
言い換えると「会計を知ること」は「ビジネスを知ること」の必要条件だが、十分条件ではない。一見「あたりまえのこと」であるが、ここを誤解している人は意外に多い。

2008
07/12
Sat

読みやすい

100.0% (3 / 3)
[No.38] posted by あるばとろす

途中にケーススタディなどがあってわかりやすかった。
印象に残った箇所
・数字を見たら疑ってかかる。
・節税保険
・できる人は二分法で話す
・ビジネスでも個人でも計画の弊害は大きい
・予想はウソ

前編に続いてこちらも読みやすく、わかりやすかった。

2008
06/28
Sat

よい出来映え

60.0% (3 / 5)
[No.37] posted by 読書好き

 前作(上巻)は今ひとつだと感じましたが、今回は今までの総決算といった感じでよい出来映えです。

 ちょっとしたクイズあり、ストーリー形式の読み物もあり、実用的。。。。などなど以外と工夫された構成で3作の中ではもっとも力を入れて作られていると感じました。


 巧妙に世論を操作する数字の騙しのテクニックを公開し、賢く生きる知恵を授けてくれるよい本だと思います。
さおだけ屋や上巻が今ひとつだったという方にもお勧めします。

2008
06/15
Sun

1時間半で読了

75.0% (3 / 4)
[No.36] posted by Teddy

「食い逃げされてもバイトは雇うな」の続編。
(上)と銘打っておいて、(下)では、なんと
「大間違い」とのたまうか。

2月に出ているのは知っていながら、買ってなかったんですが、
5月に帰った際に、他にもいろいろ買った勢いで、
買って帰ってきました。新書コーナーに立ち入っちゃったので。

前作では「数字を使いこなす」ことを説いていたのに対し、
本作では「数字に騙されない」ことに力点を置いて書かれています。
当然といえば、当然ですよね。
誰かが、数字を使って、効果的に相手に訴えかけても、
その裏に残されている本質的なものは変わらないわけです。
宝くじが日本一当たる売り場は日本一売れている売り場なわけで、
確率としては、一緒なわけです。

山田真哉が上下巻2冊に分けて、間をおきながら言いたかったことは、
数字を効果的に使いながらも、その裏に隠された本質的な意味を捉え、
複数の視点を持つこと。そういうことでしょうね。

だとすると、前作のときにうちの総経理が言った、
「当たり前のことを書いているだけ」という言葉は、
やっぱり当てはまるかなとも思ったりして。

でも、まあ、そんな当たり前のことを簡単な言葉で
新書にまとめているっていうことで、評価に値するんでしょうね。

筆者の狙い通り、読了にはだいたい1時間半くらい。
サラリーマンの出張の暇つぶしにはいいですね。

2008
06/15
Sun

会計とビジネスはイコールではない

75.0% (6 / 8)
[No.35] posted by 糸音

上巻では数字の持つ魔力について語った著者だが、下巻では数字だけでは語りきれないビジネスの世界に切り込む。
著者も記すとおり、「会計ができる」というイメージは「ビジネスに強い」というイメージに繋がりがちというのが一般的なところでしょう。

しかし、皆さんも周囲を見ればわかると思いますが、会計や経理に強い人がビジネスに必ずしも堪能なわけでもないし、優秀な経営者と呼ばれる人が皆が皆会計を専門としているわけでもありません。
そこで著者が言うのは「会計は科学、ビジネスは非科学」ということです。公式通りやれば誰がやっても同じ結果が出るのが科学つまり会計、同じ条件でも人によって全く違う結果が出るのがビジネス。
会計はビジネスに必須であることは確かなのですが、それがすべてではないということです。
下巻でも数字の魔力について多くが語られています。それは数字に踊らされないセンスを身につけ、真に合理的な志向をするためのツールです。決して数字が読めればそれでいいというものではないのです。

計画主義・会計進行といった世間の常識と真っ向から向き合って数字を扱うための真のセンスについて記した本書は軽めの文体とは裏腹に非常に示唆に富む内容となっています。また、内容だけでなく、上巻を全否定するタイトル、小説風のケーススタディと読者を引きつけるための工夫も怠りません。この辺りも手にとってもらうための「妙手」といえるでしょうか。

2008
06/10
Tue

タイトルは反則だが、たたみ方は巧い

100.0% (7 / 7)
[No.34] posted by アクアミネラーレ

「食い逃げされてもバイトは雇うな」の副題が「禁じられた数字(上)」と書かれているのをみて「おやっ」と思った人は多いはずです。この本のどこにも「禁じられた数字」は書かれていない。
本書の副題は「禁じられた数字(下)」で、第1章から「禁じられた数字」が出てきます。四つパターン別に紹介されていますが、要するに「人の判断を迷わす数字」のこと。興味深いのは、悪気があるかどうかは別にしてマスコミにもよく出てきますね。

第1章がわかれば、第2章、第3章はたやすく理解できるでしょう。一言で言うと、数字だけで判断する人が陥る罠のこと。まさに上巻の「正反対」です。
第4章からがいよいよ核心です。「数字を読まなければだめ」ですが、「数字だけで全てを判断してもだめ」なんです。両者は相反する事が多いのですが、「二者択一」ではなく「一挙両得の第三の手を打て」ということです。ラーメン屋の場合は「バイトを雇っても、食い逃げを見張らせるだけでなく、他の仕事もやらせろ」となります。よく考えれば「当たり前のこと」です。この章には読者へのクイズも載っていますが、全問正解した人はいないのでは? もっとも全問正解できればこの本を読む必要などありません。
終章は「結論」というより「この本の総復習」です。

この本に書かれていることに「間違い」はありません。ただ、この本の内容が理解できても「普通の人はビジネスの世界で応用がきかない」から大成功できないのです。
上巻に星四つを書いたからには、星五つといきたいのですが、「タイトルのつけ方が反則気味」なので、あえて星をひとつ減らしました。

2008
06/08
Sun

3部作の中で一番良かった

83.3% (5 / 6)
[No.33] posted by Shinya

著者の前作「さおだけ屋」「食い逃げされてもバイトは雇うな」よりも
数段良かった印象があります。
特にビジネスの考え方でビジネスは二者択一ではない、「妙手を打て」は
素直に納得。会計は科学、ビジネスは非科学は当たり前のようなことだが、
意外と気がついていないことです。ビジネスは数字だけで説明し、割り
切れるものではないですから目から鱗でした。
ストーリー仕立てのエピソードは概して読みやすいです。費用対効果、減
価償却の考え方等も参考になりました。


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