- [著]杉山 茂樹
- カテゴリ:
- 新書 (304頁)
- ISBN:
- 4334034462
- 発売元:
- 光文社 (2008/03)
- 価格:
- ¥ 903 (税込)
- 在庫状況:
- 通常24時間以内に発送
ユーズド商品:¥ 415 より
布陣を一望できるショットが好き。
季刊サッカー批評などでも著者の解説記事を楽しく読んでいたが、各誌で執筆した記事に加筆・訂正して新書が刊行された。
サッカー戦術を云々するのが好きな人にはお勧めである。私は戦術を云々するのが大好きなため、この本は楽しく読んだ。
当然ながら、戦術論を踏まえた解説は結果論的な要素が強い。ジーコの采配などは戦術的な工夫が無い(ように見える)ため、当然ながら、批判の対象となっている。サイドを重視した戦術のトレンドなどふむふむと読み進めるうちに読み終えていた。
結果論的な文脈になるが、理屈は通っている。読者の反応はさまざまだろうが、日本サッカー協会に一貫した強化方針や監督選抜の基準が無いことは全ての人が同意できるのではないだろうか。
サッカー観戦の醍醐味はもちろん、瞬間的なプレーの鮮やかさもあるが、私は試合開始直後の遠景で布陣が一望できるショットが好きである。その布陣から戦術的意図が読み取れるときの言いようもない期待感は懲りずに試合を見続ける大きな要因である。筆者の解説記事がそれを教えてくれたように思う。
数列がすぐに頭に入らない
サッカーは代表戦を見る程度のファンです。
副題の「サッカーを戦術から理解する」に惹かれて読んでみました。
が、4-2-3-1だの 4-3-3だの 3-4-2-1だのいちいちゲーム版みたいなのを頭に浮かべて
読むのが疲れてしまいました。
読んでて素人として不思議に思ったのは、位置が大事なのはわかったけどその位置を
構成する個々の選手はある程度の範囲で動いている訳で、そうなると「戦術」というか布陣は
結構無限大に区分されるから単純に4-2-3-1とかの分類で語れるのかな、と。
結局何が言いたいのかよくわかりませんでした。
視点が変わる
戦術の意味を深くは知らなかったのだが、非常に勉強になり、興味も深まった。なぜ韓国が躍進したのか、トルシエ・ジーコ時代の日本が抱えていた課題とはなんだったのかなど、違った側面からの視点も得られたように思う。
ところで、この本の内容がどこまで「今の専門家のトレンド」からして正しいものなのか。いっぺん、協会関係者あたりに聞いてみたいものだ。もっとも、本書が正しいものであれば、彼らは反論の素地すら持たないことになるが。
4-1-4-1
カペッロやサッキなど、歴代の名将と呼ばれる人の
戦術を紹介した本。
サッカー哲学はそれぞれにあると思うので、この本の内容を
すべて信用することはできないが、一通りまとまっている
と思う。
様々なフォーメーションが紹介されているが、著者の主観的な
部分が大いに反映されているので、厳密な戦術理解とは異なった
見解もなされている。
また、サッカーの時代背景や、戦術背景にある程度理解のある方でないと
この本を読んでも、まったくおもしろくないと思われる。
日本サッカーの理想と現実
モウリーニョ、ビエルサ、ファンデルハール、ヒディンクら名将達の戦術論。そして日本を指揮した加茂、岡田、トルシエ、ジーコらのそれと比較し世界基準に遠く及ばない日本サッカーの向かうべき戦い方が記されている。著者のわかりやす理想論とすぐには変わりようのない現実のギャップを強く感じずにはいられないが「サイドを制するものが試合を制す」という言葉通り決定力不足を全員で補いつつ勝利を掴む日本代表が見られる日が来るのだろうか。監督が変わるだけで全てが変わるわけではないが、岡田監督以降の人選にこれまで同様のミスが起こらない事を願う。
本当に面白いドキュメンタリーだった。サッカーを見る目が変わった。
読み進める間、かなりドキドキしっぱなしのスリリングなドキュメンタリーだった。
かといって、わざとらしい盛り上げも、あおりも、泣かせも無い。素晴らしい。
サッカーを見るのが好きだが、経験も眼力も無い。
そんな自分でも、この本を読んだ後はサッカーの試合を見る目が変わりそうだ。サッカーというスポーツ自体がとても有機的なものに見えてきました。
サッカー好きな人、すべての人にお勧めできます。
この作者、おっかけないと。
ありえない「サッカー理論」の書
端的に言えば、全くでたらめの本である。
良くなされているような、「杉山氏の論は仏作って魂入れずである」といった批判をあえて避けたとしても、おかしなところだらけである。本書では3-3-3-1は「3バックでは現代で一番使われるフォーメーション」等のように書かれているが、もう一昔前に終わってしまった(使用頻度の低い)フォーメーションであることは、少しでも戦術について調べた人間なら誰でも知っていることである(後方のスペースを突かれないようにするため、前線からのプレスをかけ続けなければならない。そういう意味で余りに「理想論」的な理論による布陣のため、「点を取らなければいけない状況に陥った。リスクをかけて攻めなければならない」といった緊急時など以外はほとんど使用されない)。
また、4-2-3-1と3-3-3-1の「近似性」についても、4-2-3-1のサイドバックがボランチに絞る動きまで3-3-3-1としていることにはあきれ返るしかない。
これを読んで戦術を理解した気になるのならば、日本のサッカー界が本当の意味での「世界基準」(これ自体、かなり曖昧な言葉だが)に到達することに対して、悲観的にならざるを得ない。
余談
4-2-3-1は実際のところ、以前からブラジルでも良く使われていたフォーメーションだったりします。例えば、ジーコがいた頃のフラメンゴも4-2-3-1でした。また、南米(というよりもブラジル・アルゼンチン)VS欧州を「個人技VS組織」と捉えるのは三十年も前に終わったステレオタイプとしか言えません。そのような観点は捨て去った方が賢明です。
これこそが求めていた一冊であるぞよ!!
おそらく日本代表に対して不安・不満を持っているのは僕だけじゃないはず・・。
まさにそんな言いたかった事がこの一冊に詰め込まれている。
サッカー好きならぜひ読物として買って損はない。
結局・・・サイドってこと?
サイドの重要性は理解できた。
自分がサポートするチームにこれが足りないことも理解している。
確かにいまの中継解説陣にはない視点を筆者は持っているようだ。・・・がそれだけ。
ふくらみのないサイド攻撃崇拝主義では日本サッカーは強くならない。
例えば先のユーロ,確かにサイドも重要ではあったが,パスをつなぐ戦術と個の力とのバランスは上位チームほど見事であった。
サッカーはシステムでするわけではない。
筆者の書き出しに敢えて異論を唱える。
フットボールの一断面を捉えて,それですべてを語ろうという傲岸さが見て取れる,まさにサッカー番長ならではの表現である。最近この著書を読んだと覚しき連中が蔓延っていて,話しをしていても疲れる。まさにこの本の受け売り。そういう意味では筆者の影響力だけは買いかな?
以下8月8日追記
西部謙司氏の『サッカー 戦術クロニクル トータルフットボールとは何か?』を読んだ。
なんという違いだろう。切り口も違う本であるから単純比較はできないが,杉山氏のような偏向した取り上げ方などまったくしておらず,歴史を丹念に追っている。90年代以降フォーメーションと戦術はイコールでなくなってきている,というくだりには思わずうなずいてしまった。人の並べ方至上主義の杉山氏など足元にも及ばない洞察力だと言えば褒めすぎであろうか?
とにかく読み易い!
私はサッカーを専門的に観たことがなく、既に多くの皆さんが詳しくレビューを書いているので、ダイレクトな感想のみです。
とにかく読み易い!
この一言に尽きます。帰省時の新幹線で何か気軽に読みたいな、と思い売店で書籍を無作為に探していたのですが、豊富な取材量に裏づけされた中身なのに、ライトな感覚で読めます。文章がとても分かり易いです。
「戦術」「布陣」って案外日本人が好みそうな要素だと思いますが、世界標準からすると未熟ですし、今後追求していく余地がまだまだ残されている分野だと思いました。日本人ならではのアイデアが近い将来生まれて、世界をあっと驚かせられたら痛快ですね。
(※「個」のレベルアップもやはり同じように超重要課題であります・・・)
