- [著]綾辻 行人
- カテゴリ:
- 文庫 (411頁)
- ISBN:
- 4334741436
- 発売元:
- 光文社 (2006/10/12)
- 価格:
- ¥ 700 (税込)
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綾辻セレクション
◆「密室の行者」(ロナルド・A・ノックス)
ある富豪が、十日間に及ぶ断食の果てに餓死した。
彼が断食をしていた部屋は、密室状態となっており、
部屋のドアの錠には、内側から鍵が差してあった。
窓は地上から四十フィートの高さにある天井にしかなく、
しかも、そこから人が出入りすることは不可能。
何より不可解なのは、部屋には餓死する必要が
ないほど、豊富な食物があったことだ……。
現場にあったベットのまわりに不自然な状態で散乱していた毛布や敷布、
天井にある4つの鉤の環、何も書かれてなかったノート――などなど、
状況の提示が巧み。
特に序盤で示される、被害者が保険加入の際に受けた身体検査が、
解決のための重大な伏線となっているあたりには、唸らされました。
◆「過去からの声」(連城三紀彦)
わずか二年で刑事の職を辞し、故郷に戻った“僕”。
その一年後、“僕”は最後に担当した誘拐事件について、
同僚の先輩刑事に手紙を出す。
そこには、世間には知られていない、事件の驚くべき真相が綴られていた――!!
最初と最後が“僕”によるモノローグ(書簡体)、それらに挟まれる形で、
〈神の視点〉の三人称により、誘拐事件の(表向きの)顛末が語られる
パートが挿入される、という構成が採られています。
“僕”が幼い頃に遭った事件、先輩刑事の家庭の事情、
そして、「身代金」についての逆説的発想……。
それら、事件を構成する一つひとつのピースが、意外な形で結びつき、
結末では、予想もしなかった絵図を浮かび上がらせることになります。
入門編?
なかなか、本格ミステリー入門として、基本的な国内外のミステリーが揃っています。
チョコチョコミステリーは読んできましたが、こんなかのは全部未読でした^^
ラッキー
大体全部、名作なんですね。こういう本だから、短編か中篇になるけど
いいんじゃない?
鮎川の「達也は笑う」が楽しかったです。徹底した叙述もので、見事にだまされました!
この人のは「リラ荘」しか読んだことなかったけど、ミステリーにかけるその意気込み
ってのを感じました。やはり偉大なおっさんだったんですよ
あと、この中で綾辻が一押ししてたので、泡坂の「しあわせの書」にも出会うことが出来た
ありがとな綾辻w
永遠のスタンダードたち
さすがは新本格ムーブメントの火付け役たる、綾辻さんのセレクトだけあって、本格ミステリの名作ばかりが並んでいます。
カー「妖魔の森の家」、ノックス「密室の行者」など、題名を見るだけでワクワクしてきます。
亜愛一郎ものからはトリッキーな「病人に刃物」をもってくるところは思わずニヤリとしました。
ただ、本格ミステリ好きにとっては、あまりにも当たり前なラインナップなので、あえて星4つとしました。
おそらく、この本の編集意図がミステリ初心者に向けてということだったのでしょう。
これらの作品たちを初めて読む人達を羨ましく思うばかりです。
