- [著]東野 圭吾
- カテゴリ:
- 単行本 (372頁)
- ISBN:
- 4334925812
- 発売元:
- 光文社 (2007/11/20)
- 価格:
- ¥ 1,680 (税込)
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交通事故の不条理が出発点
本作は、交通事故を起こしながらもその記憶を失っていたバーテンダーが、
不可解な事件や関係者の言動に接しているうちに、
その記憶を取り戻し、真相にたどり着くというものです。
本作の底流に流れているのは、
交通事故で何の落ち度もなく命を奪われる人とその遺族の無念です。
冒頭のリアルな事故の描写や被害者の思いは、ドライバーの方は必読だと思います。
死につつある被害者の目=DYING EYEが捉えたのは誰だったのか。
主人公や事故関係者があまりに事故を自分勝手に処理したことが、
生命や幸福を奪われた者の尊厳を犯していることに気づかされます。
ホラーテイストながらも、社会派の視点も織り込んだ作品です。
途中までは先が気になりのめりこんでいたのですが…
ミステリーに、中途半端にホラーを混ぜたような小説ですね。
終盤少し前まで入り込んで読めたのは、先が読めないストーリー展開と、東野氏の筆力のなせる業だったのでしょう。
しかし終盤、謎が明らかになるプロセスと結末までが、小手先で作り上げられたような印象がありました。
「あの人は結局、どうなったんだ?」というのも1つあったし。「締めが甘かった」という感じですね。
それまでが非常に練りこまれていただけに、残念でなりません。
あと、性描写について他の方もレビュー書かれていましたが、最初に読んだ時、単にリアルな描写だとしか思わなかったのですが、最後まで読んだ時、「あの結末ならあそこまでの性描写はいらなかっただろうし、あの性描写が必要なら、結末をもっと練りこまないとアンバランス」と感じました。
「目」の力
東野圭吾には珍しいちょっとオカルトチックなテイストです。
グイグイと引き込まれるけど、でも、決定的に何かが足りず、こんな結末におさまるとは意外でした。
瑠璃子という存在に無理があるような気がしてなりません。
精神が崩壊してしまったのか、はたまた本当に霊から乗り移られてしまったのか、それとも催眠術か・・・
なぜ瑠璃子があんなにも激しく慎介の体を求めるのかも不明。無駄に性的なシーンが多いような(^_^;)
何が怖いかって、やはり事故を詳細に描写した部分。
まさに今、車で自分をひき殺そうとしているドライバーを見つめる被害者の目。
その恨みの強さはドライバーを呪うことすらできる。その目を想像しただけで震えが来るほど。
タイトルも象徴するように、目に込められた怨念にゾクゾクきます。
強烈にひきつけるものはないが、著者にはめずらしいホラーテイストも。
ストーリー展開は無理が無いし、冒頭からすっと入っていける。謎解きのテンポも良いと思う。実際、読み始めてから中断することなく半日で読み終えてしまったほどだ。ただ、強烈に惹きつけられるような迫力やインパクトがないような気がしてならない。主人公が暴行を受けた原因など、共感しづらい箇所もいくつか見られる。
ただ、タイトルの意味につながる「死にいたる人間の執念」というか、そういうものの描写はぞっとさせられる。
それは必要だったの?
先が読めなくて面白かったのですが、Hなシーンは意味不明です。
なぜ何度もそういう事になるのか?復讐に必要だったとは思えなくて・・。
無意味にお色気シーンが盛り込まれてる気がしました。
展開はスピーディーだが
優れた文章力が構成、内容不足をカバーしているということでしょうか。オカルトがちっとも怖くない。ミステリー部分も薄いかな。東野氏の作品だからということで手に取った読者も多いのではないかと思います。少し残念。
ちょっとがっかり…
東野作品は大好きで、結構読んでいるのですが、
この作品に接すると何だか手詰まり感を払拭できません。
本来、ストーリーテラーとして、特別な(ハリウッドのB級映画のような)
設定など必要とせずに、多彩な人間関係で読者をぐいぐいひきつける、
そういったところに魅力を感じていました。
さらに、工学系の知識、薀蓄にも。
しかしこの作品は、「何でそっち行っちゃったの?」というような、
守備範囲外を扱っているように思います。
ビジュアル化しないと面白くないような、半ホラー系とでも言うのでしょうか…。
それがあまり成功しているとはとても思えません。むしろがっかりでした。
ラストに至るプロットも、東野さんとは思えないような安直さです。
編集者に余程せっつかれたのでせうか(笑)
新しい東野圭吾!?
今までの東野圭吾はどちらかというとミステリーを沢山書いていて、内容が現実の域を越えてなかったんですよ しかしこの作品はそれを越えて、すこしホラーの要素を入れています ただしそれも行き過ぎはせず、あくまで主体はミステリーを貫くという絶妙な均等を保っています その辺がさすが東野だと思います
また、場面が常に主人公に向けられていますので、飽きずに一気に読めます
東野圭吾らしさ
確かに、ホラーを書きたかったのか?という感じもあるが、東野圭吾は結末としてホラーは描かない、「不思議だね」で終わる作品は書かない、人間の精神以外の何かに物語をゆだねたりしない、それが彼の書き方だと思っている僕には、裏切られるような作品ではなかったです。
ズバリ東野圭吾!と言った作品ではないけど、一気に読めて楽しめる作品でした。
作品の雰囲気そのものに、夜の匂いがあるので、やはりおしゃれに感じるところはあります。彼の作品にしては性描写がリアルに描かれているが、これも人物を描くためので、非常に効果的。
ホラーに挑戦したかったのか?
面白いんだけど、後には残らない。時間つぶしにはなるけどもそれだけという感じだった。
物語の中心人物である瑠璃子の行動の真意がわかりかねる部分があって、そこの説明がもっとあれば深みが増すのになあ。個人的な意見だけど、テクニックだけで書いていて熱くないと感じた。
