いわゆるA級戦犯―ゴー宣SPECIAL

  • [著]小林 よしのり

カテゴリ:
単行本 (233頁)
ISBN:
4344011910
発売元:
幻冬舎 (2006/06)
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評価: 4.5
2008
10/28
Tue

1000年の夜ののちに

0.0% (0 / 1)
[No.141] posted by はんてふ

織田信長は平家の出身であった事は有名である。そして平家であった為に、征夷大将軍の叙任がなかなかならず、その前に本能寺で横死した。結局織田家の盟友であった徳川家康が政権を取った為、織田信長の偉業はそれ程、江戸時代に汚されずに済んだ。豊臣家は徳川家と対立し、豊臣一門はほぼ殺されたが、江戸期の庶民(特に関西)では、秀吉の人気は高かったと伝えられている。

と、戦国時代のメジャーな話を追っていくだけでも、ひとの経歴というのは、戦争に勝った負けた、出身などで簡単に塗り替えられてしまうものだ。いわんや世界戦争をやである。そういう当たり前の視点を「あの戦争」に漫画で提出するのは非常に気さくなのではないかとも思う。1000年の夜ののち、「あの戦争」をまるで関が原の戦いみたいに、気さくに話し合える日はきっと来る。蛇足ながら、僕は国家としての謝罪は100年もすれば充分だと思う。そのルールで韓中とコンセンサスが取れれば、秀吉の朝鮮出兵も責められまい。

主張はどうあれ、彼が歴史に対してそのような悲しみを持っている限り、彼は語り続けるのではないかと思う。ちなみに僕がついていけたのはこの作品まで。

2008
10/19
Sun

「ABC」は、「1.2.3.」と同じ。

100.0% (2 / 2)
[No.140] posted by ぴたん

A級戦犯が一番悪いと思っている人が日本国内でも、(まさかと思いたいが政治家や知識人と称している人たちの間でも)大多数を占めていると思うが、これは大きな誤解で、A,B,Cというのは、ただ戦争犯罪のカテゴリーを分けたときにアメリカが英文でA,B,Cと分けただけで、1,2,3でもい、ろ、はでも同じで特に順位があるわけではない。
A級戦犯というのは、(悪名高い「事後法」である)「平和に対する罪」を犯した戦犯で、これは戦争を計画、準備、開始したりした罪なので国家指導部が問われるのは当然。
ちなみにナチスドイツがユダヤ人たちに行った人種的な迫害行為、つまり「人道に対する罪」はC級に分類されている。
ついでに、B級は「通例の戦争犯罪」つまり戦争法規、慣例の違反である。つまり、兵隊以外の一般市民を殺してはいけませんとか、必要以上に苦しめたりしてはいけませんとか。(原爆って、まさにこの罪を犯していると思いませんか?)
つまり、A,B,C,どれをとっても、当時の帝国主義、植民地主義の列強はどの国も犯した罪である。
日本だけが悪かったなんていうのは、いくら敗戦したとはいえ、馬鹿げている。
戦勝国がでっち上げた自虐的な歴史は一刻も早く払拭しましょう。

2008
02/15
Fri

既に出版された書籍の漫画化にすぎない

6.5% (2 / 31)
[No.139] posted by カスタマー

 世間を騒がせたクラウゼヴィッツではない『戦争論』の著者の作品であり、大学で歴史を専攻したものとして、一応は読んでみることにしました。
 ヒトラーをはじめとするナチスの主張を聞くに耐え難いために、ドイツの文化人が無視してナチス・ドイツの台頭を許したという話がありました。僕の恩師である東京大学経済学博士はクラウゼヴィッツでない(小林の)『戦争論』は読むに耐えないと語っていました。
 しかし、本作は、そうでもなく、『ゴーマニズム宣言』以降の小林の作品で、初めて苦痛を感じずに読了した小林の作品である(参考までに、僕は『東大一直線』や『最終フェイス』の大ファンである)。
 しかし、読みながら、「う〜ん、どっかで読んだような話やな…」。参考文献一覧を見て唖然としました。これは、「『パ●リ』とちゃうんか!」と…。この書籍にあることは、殆どが既に活字書籍になっています。ようは、きちんと東京裁判と被告に関わったを学んでいる者にとっては、それら書籍が漫画化されただけに過ぎない作品である。

2008
01/07
Mon

日本に参謀「次官」は存在しません

16.0% (4 / 25)
[No.138] posted by 一知半解

寄木細工の様な、一知半解なような。冨士信夫をはじめ多くの識者が既に何十回と繰り返してきた論で内容は陳腐。「小林よしのり著」の冠があってこそ、これだけ話題になったという感も強い。お手軽な「入門書」以上でも以下でもない。
芙蓉書房や光人社などの軍事専門書を読んだ後に、斜め読みすると、参謀「次官」みたいな表現がとても気になる。日本に参謀「次官」は存在しません。この先、読む意欲が萎えてしまった。広田弘毅を「軍事参議官」とした当時の連合国と同レベルの知識じゃないのかなぁ本当は、と。枝葉末節というなかれ。一事が万事、ですぞ、小林センセ。

2007
12/22
Sat

傲慢さには辟易するが、入門書としての価値は認めざるを得ない。

46.7% (7 / 15)
[No.137] posted by ビン・ラーディン

 『ゴー宣』の常として、かなりの美化を覚悟の上、冷静さを保ちつつ読むべきである。特に絵柄は善玉と悪玉をはっきり描き分けているので、イメージ操作に惑わされぬようするのが大切。
 どう考えても東条はじめ「A級戦犯」たちは、GHQが戦略上、天皇免罪と引き換えにでっち上げた人身御供としか思えないが、こうやってA級戦犯を免罪してしまうと、天皇の「敗戦」責任を問わざるを得なくなる筈だが、その点に関しての言及は無い。
 第6章の無名被告も含め「A級戦犯」全員を似顔絵付きで各2ページずつ紹介しているのは類書が無く、非常に便利。映画『東京裁判』のビデオかDVDを見る際には座右に必須だろう。
 最終章の講談社学術文庫版『パル判決書』に対する批判は大いに参考になった。ただパル判事自身明らかに、東京裁判判決時と晩年では、大東亜戦争に対する見方が変化している事を知ってか知らずか無視している。
 

2007
11/11
Sun

バランス感覚に優れた好著

75.0% (9 / 12)
[No.136] posted by 読書好き日本人

1992年から始まった「ゴーマニズム宣言」は、常に自分の考えを正直に書き、周囲の目を気にせず、結果として世の中を挑発してきた。

その過程で、さまざまな人物、団体と軋轢を起こしてきた、しかし15年たった現在でもその作風は変わっていない。

本書は、東京裁判の欺瞞、いわゆる「A級戦犯」の人物像、その戦犯を裁いた判事の一人インドのパール氏の日本人に対する想いを、綿密な資料を基に描いている。

また、東京裁判を「勝者の裁き」と批判しながら、国際法を無視してイラク戦争を始めた米国を擁護する保守派、逆にイラク戦争を国際法違反と批判しながら、東京裁判を擁護する左派の両者を「ルール無用の者たち」と厳しく批判する。そしてその批判に説得力がある。

なぜ説得力があるか?

自分が考えるに、小林氏はさまざまな資料を基に思考を組み立て、自分の感情を表に出すことをためらわず、建前を廃して、常に本音で本気で作品を描いているからと考える。

感情が突出して論理は付けたし、論理ばかりで感情がない、そんな作品が多い中で小林氏の作品は論理と感情のバランスがよく取れている、だからこそ現在でも多くの支持をあつめるのだろう。

2007
11/06
Tue

本書のレビューで

73.3% (11 / 15)
[No.135] posted by 魅死魔幽鬼翁

東京裁判周辺の実態を全く知らなかったので読んで驚いた、と書かれている方がおられたが、それだけでも小林氏がこの本を書き下ろした意味がある、と云うものだろう。
この本に書いてある内容は、日本人の基礎知識として持っていなければならないものだ。反対・賛成を論ずるものでもなく、ごく当たり前の「事実」に過ぎない。
およそ文明国の裁判において被害者が加害者を裁く、などと云う事が有り得るはずもないのだが、それがごく当たり前の様に有り得てしまったのが東京裁判なのだから。(被害者・加害者と云う云い方も、連合国側から見ての話しではあるが)
戦後の日本は、(所謂)A級戦犯を含む英霊達に対して、礼を失する事甚だしい。ましてや政争の具にするなど、魂の冒涜としか云い様がない。
日本が東京裁判史観から脱却し、わざわざこの様な本を出版して声高に訴えなくても済む日が一日も早く来る事を、願ってやまない。

2007
10/16
Tue

歴史を見つめ直すきっかけに

93.3% (14 / 15)
[No.134] posted by ねぎべえ

僕個人としての感想は普通です。ただ、漫画仕立てにしている為、読みやすく、戦犯という言葉はまかり通るのか?東京裁判の判決は正しかったのか?と疑問を持った方が入門用として読む事をオススメします。

字を羅列しているだけではなく、東京裁判にかけられてしまった責任者達の事を挿絵を使いわかりやすく解説して下さってる点は漫画としての強みだと思います。

日本の戦争関連及び東京裁判について学ぶ為の入口として申し分ないです。

私自身、この書籍を読んで、もっと歴史を模索したいという気持ちになりました。

そういう意味からしてとっかかかりに最適だと思います。

2007
09/09
Sun

良書だけど

70.0% (14 / 20)
[No.133] posted by まるめ

小林氏の作品の中では、これが一番良い出来だと思います。
でも、東条、広田、重光はちょっと美化しすぎかも
しれませんね。
東条は憲兵を使いすぎたし。
広田は軍部の言いなりだったし。
重光は日中和平交渉や、戦後日ソ交渉でつまずいているし。
(特に日ソ交渉は総理ポスト狙いで早期妥結に動いた説根強し)
ただ、パール判事の描き方はとても良いですよね。
これだけでも買う価値はある。

2007
09/06
Thu

A級、BC級の意味、東京裁判の矛盾を正しく知るための教科書

83.8% (31 / 37)
[No.132] posted by ポンポコペン

昨年の話になりますが、小泉純一郎首相の8月15日靖国神社参拝は実に爽快でした。
小泉首相は任期中の5年間、毎年参拝したわけですが、最後の参拝までは時期をずらしておりました。
「いつ行っても(中・韓から)批判を浴びるのだからいつ行っても同じだ」と言って、
最後は当初の公約どおり終戦記念日に参拝しました。計算しつくされた見事な参拝でした。
(残念ながら、政局に振り回されている現・安倍総理にはそのような力量はないようですね)

前置きが長くなりましたが、東京裁判は事後法で裁かれたリンチ裁判であることはもはや常識であります。
それは裁判とは名ばかりの見世物、セレモニー、茶番であって、最初から結論が決まった裁判でした。
インドのパール判事は国際法に照らして「全員無罪」を主張したわけですが、
当然ながら、その主張が通るはずもありません。
京都の霊山護国神社の墓地にはパール判事への感謝の碑が立っています。
多くの汚名を着せられた戦没者の霊が彼を称え、感謝していることでしょう。

太平洋戦争で日本は宣戦布告をしましたが、事務上の行き違いで、騙し打ちの汚名を着せられました。
しかし藤原正彦氏の「国家の品格」にもあるように、当時は奇襲が常識であったそうです。
1916年の対ドミニカ戦争で米国は宣戦布告なしに奇襲、占領しています。
第二次大戦中もドイツのポーランドやソ連への侵攻も奇襲でした。
日本もイギリス領マレー半島への上陸作戦は奇襲ですが、イギリスは
そのことを問題としてはいません。米国一人がぎゃあぎゃあ騒いでいるわけです。
その意味では映画「パールハーバー」は「奇襲、奇襲」と不愉快なことこの上ありません。

1907年に取り決められたハーグ条約を楯にして米国は日本の「奇襲」を非難したわけですが、
その米国自身もハーグ条約以降に自ら奇襲を行っていたのです。

もうひとつ、マッカーサーはフィリピンのバターンで自分を負かした本間中将を
東京裁判において43もの罪状を挙げ糾弾、容赦なく銃殺刑を科しました。
処刑の日時は昭和21年4月3日午前0時53分。
ちょうど4年前にバターン第二次攻撃を本間中将が命じた時刻を選ぶという陰湿ぶりです。

本間中将は言っています。
「私はバターンにおける一連の責任を取って殺される。私が知りたいのは、
広島や長崎の無辜の市民の死はいったい誰の責任なのか、という事だ。
それはマッカーサーなのか、トルーマンなのか」


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