- [著]船戸 明里
- カテゴリ:
- コミック
- ISBN:
- 4344804554
- 発売元:
- 幻冬舎 (2004/09/24)
- 価格:
- ¥ 788 (税込)
- 在庫状況:
- 通常24時間以内に発送
ユーズド商品:¥ 77 より
不思議な魅力
この作品の構図を真に理解するには、どうしても前作「Honey Rose」(未単行本化)を読んでいることが前提になってしまいます。本作単品で深読みしてしまうと、下記レビューのような見方になってしまいがちです。
ポカをやらかしたのではなく、そのように仕向けられてしまっていたことが「Honey Rose」では明らかになります。本作の時点での彼らにも、真実は見えていないのです(!)。
構成が失敗しているのではなく、初見を寄せ付けないつくりになってしまっているんですね(瑕疵を上げるならば、むしろこの点です)。
「冬の物語」「春の賛歌」と物語は続きます。ぶっちゃけ「Honey Rose」を読んでいると「春の賛歌」が最終的にどんな流れに収束していくのかも、ある程度分かってしまった状態で読み進めていくことになりますが……それを差し引いても世界に没入させる不思議な魅力が、本作にはあります。
未完で終わらず、最後まで続いて欲しいです。
辛めにいきますよ~
前巻の謎解き篇+パート2です。後者は現在も連載続行中らしいので前者についてここでは触れます。
某伯爵の愛人として屋敷に暮らしていた母の謎の死を追って11歳の息子ライナスが探偵役です。今回で衝撃のどんでんがえしが用意されます。
はぁ~~~~~?
これはないでしょ船戸さんこれは。
陰鬱でそれでいて切れの良いゴシック調の絵柄がカルトな人気を集めるマンガですが、物語構造を詳細に検討すると話をライナス少年の成長物語として収斂させることに気を取られたのか、作者があちこちで穴を残してしまっていることに気がつかされます。
例をひとつだけ挙げましょう。伯爵自身が医者という設定にくわえ、屋敷にはもうひとり医者(ちなみに巻末のおまけマンガでは堂々主役!)が登場します。それはいいのですが実はこの二人、とんでもないポカを一巻劇中でかましているのです。「気づけよそれくらい」とおもわずツッコミを入れてしまいたくなるほどの大ポカを。
ホームズものならそれも読者のお楽しみというところでしょうが、この作品はテーマが高度に純文学しているのでこのミスは致命的です。どんでんがえしのためには設定上どうしても必要であることは分からなくはないのですけど、劇中事件をライナスに収束させようと船戸女史そのひとの神の手が介入しているとしか私には思えませんでした。
そんなわけでせっかくの印象的なラストにも私は涙できませんでした。正直、一度きちんと批判されるべき本だと思います。
人間群像劇
根強いファン層を持つ船戸明里の漫画最新巻。
under the rose~冬の物語~は1巻と2巻の前半で終了、
現在は第二部にあたる春の讃歌が雑誌連載中です。未完。
内容は、ヴィクトリア朝イギリス貴族の
カントリーハウスを舞台にした人間群像劇です。
・すっきりとした端麗な画線
・くだくだしい説明を排除した描写
・単純には割り切れぬ現実的な人間性の緻密な表現
が特徴です。
絵の美しさはとっつきの良さ十分なのですが、
ドロドロとした人間の汚さを上手く描き出していたり、と
その内容の深さのために読み手を選ぶ傾向があります。
当時の階級意識などの前知識が無いと分からない事や、
各キャラの動きに整合性を見出せなくなる事があるやもしれません。
実は自分自身、完全に読み解けていない気がしております。
しかしそれがイコール駄作と言う事では決してなく、
読み込めば読み込むほどその奥深さが現れ出てくる
まさにスルメ漫画です。
単に汚い部分を描くのみに終わらず
救済や人の情をもきっちりと描けているところが尚好ましいです。
深いところまでしっかり読み込んでくれる人にお勧めしたい漫画。
刊行ペースが遅いのが悔やまれます
誰も悪くないはずなのに、というのがものすごく切ない作品でした。
悲劇云々よりも、2巻の、ライナスが決意をするところに何度も泣かされます。
知らない間に出てました・・・・
Under the Roseの第2巻です。
Honey Roseに出てくるロウランド家の家族達の物語で、私は早くHoney Roseまで単行本化が進んでくれないかと楽しみにしています。
それにしてもHoney Roseでは善人の塊のようなライナスにこんな壮絶な過去があったのには驚きました。
そしてあのお父さん。
とても素敵です。
他の兄弟達のエピソードも早く見たいですね。
不覚にも…
涙しました。
久々の大当たりくじを引いたような作品です。
ビクトリア朝時代が好きな人は読んでみてください。
the★名作
「冬の物語」7~8話と、「春の賛歌」1~3話、+おまけ漫画「マーガレットさん」が収録されています。
ライナス編である「冬の物語」は、遂にクライマックスです!!船戸さんは、やっぱり心理描写がお上手だ~vV 何度読んでも泣けます!! 虹のシーンなどが大きく修正されているので、「スピカ」本誌をお持ちの方は、見比べてみるのも又一興ですよ!
「春の賛歌」は、ロウランド家にやって来た家庭教師・レイチェルさん視点のお話です。「冬の物語」程の暗さは無いけど、やっぱり何処か謎めいた暗さを感じます。
少し長くなりましたが、船戸さんのファンの方は絶対「買い」の一冊です!
ファンじゃない方も暗い雰囲気や、ヴィクトリア朝が好きな方にはオススメの一冊です。
