- [著]武田 邦彦
- カテゴリ:
- 新書 (230頁)
- ISBN:
- 4344980808
- 発売元:
- 幻冬舎 (2008/05)
- 価格:
- ¥ 777 (税込)
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ユーズド商品:¥ 311 より
「分別回収」“ポイ捨て“よりはマシなはず‥
「リサイクル」って確かに胡散くさいところがあるし、「故紙100%偽装」事件
以来、偽善的な臭いがつきまとう。
そして、「エコロジー」は「地球にやさしい」というキャッチとともにさらに
胡散臭く響く。
本書でもこの2つが論じられているように、結局「リサイクル=エコロジー」と
思いがちな我われの誤った観念が問題なのだろう。
本書の冒頭に書いてあるように、企業はイメージを上げて売上げを伸ばそうと
エコロジーを標榜する。
で、封筒やら名刺に「100%再生紙使用」なんて刷り込むのだ。
これこそ、まさに「エコロジー」と「リサイクル」の混同と言えよう。
再生紙を使うのは、ただ単に、コストの問題に過ぎないのに‥。
そして故紙コストが上がると相対的に安い木材パルプを混ぜるのだ。
品質は上がるのに偽装だと言われて非難される。
メーカーもさぞ忸怩たるものがあることだろう。
とりあえず、エコに対する意識が上がれば、空き缶やペットボトルが回収されて
ポイ捨てが少なくなるだろうから、あまりエコは無駄だムダだと言わないで欲しい
かな‥と私は思う。
それじゃ、ダメ?
目から鱗の…とはいきませんが。
『国家の品格』のような読後感でした。
おそらく掲載されていることは事実に間違いないのでしょう。
それをどう判断するのかは「信念」とか「考え方」の問題だと思います。
『国家の品格』の藤原さんも間違ったことは言わなかった、なおかつ筋の曲がったことも言わなかった。
正しいことを個人の主義主張の中で正しく述べたのです。
ですので、間違いはありませんし、批判されることもないと思います。
あるのは「好き嫌い」であって、なおかつ「現実的かどうか」なのです。
ここ十年の日本を見ても、最初は左寄りに傾いていたのに、右寄りに世論が傾いていることが多くなった。
でも最近は大きな左の枠組みの中で右寄りになりつつある。(地域主義とでも言うのでしょうか…)
これは全て個人的な感覚なので了承頂きたいのですが、個人的ながらもそう感じました。
本書の個人的な感想をまとめてみると、
@大局的な思想の流れを変えることは難しい。
A局所的に間違っていることが全体的に間違っているとは必ずしも限らない。
B経済的な成功を求めないと継続できない社会構造になっている。
わかりやすく言うと、「あなたのおっしゃることは正しいですが、わたしはあなたの考え方は好きではありません。」というスタンスを許容する思想がこの中では抜けているのです。
一個人が日本や世界全てのことを把握することは絶対的に不可能です。
私たちは数値や歴史などからそれらのことを大局的に把握しているに過ぎないのであって、所詮色々なものに影響されて生活しているのです。
数多くの時と場合によっては世間やメディアの情報に基づいて判断しないといけないのです。
そうした中に、本書の様な世の中の矛盾を批判する書物が出て来ても良いと思います。
どちらかというと、もっとたくさんこの様な本が出て、いろんな分野で議論が盛んになれば良いと思います。
だた、注意しなければいけないことは、正しいことを知っていたとしても、数限りなくある正しいことのほんの一部にしか過ぎないということです。
世の中には、科学的に正しい、統計的に正しい、の他にたくさんの正しいがあると思います。
そのうちの少しの「正しい」をこの本で見つけて頂けたらと思います。
あまりスケールの大きいことはなかなか正確には判断できないのです。
また、一見正しそうにみえても本当は間違っていることもあります。
あの「不都合な真実」でもノーベル賞を採ったのですから。
大局的な正しさと局所的な正しさをどう『評価』するかの問題です。
ちょっと我田引水っぽいかんじもしますが…
それなりに楽しく読める内容でしたが、意地悪な見方をすると、理屈もデータ類も自分の
主張に都合のよいものが多いような気もしました。
でも「お上が船頭やってるリサイクルだからすべて公明正大だなんて安易に思うな」とか
「リサイクルよりモノを大切に使う心のほうが大切なんだ」といった主張には耳を傾けるべき
だと強く思いました。
さて次のゴミ回収の日、私はどんなふうに分別するのでしょう…
全く同感です
世の中エコばやりですが,「ほんとにそれってエコ?」という物がたくさんあります.本書では,レジ袋の削減,リサイクル,バイオエタノールなどエコと言われているけれども実際にはエコになっていないという数々の例を数値的な根拠とともに示しています.個人的には全く同感な事例が多くありました.
とは言うものの,これまで古紙回収のために分別を一生懸命やってきたのに,それがほとんど意味なしと言われるとちょっとショックでした.結局は買った物は大事に使って,なるべくゴミを出さないというのがポイントでしょう.
非常に多岐にわたる事例について,じっくりと説明されておりますので,エコに対する認識を新たにするとともに,世間の常識に流されないことの重要さを痛感します.ただし,エコとは直接関係しないかもしれませんが,横浜市ではゴミの分別収集のおかげでゴミ焼却場がいくつか閉鎖でき税金の節約につながったと横浜市長が自慢していましたので,それなりの効果はあるようです.
環境問題は政治問題である
という事を養老孟司氏は述べていたが、本書を読むとまさにその通りだなという
事がわかりました。ペットボトル1キログラム当たり450円の税金を投じて
回収し、50円で中国に売ってもうけたと喜んでいる役人・・という行には
唖然というよりも、詐欺師達に騙され続けている国民として怒髪天を衝く状態に
なりました。ではそれを知った処でどうすれば改善されるのか・・・
それは諦めず国民の一人として政治に参加、つまり慎重に人を選んで
投票するしかないのかもしれません。
それはナイーブな意見かもしれないのですが。
ひとつの物の見方として面白い
自称エコ推進派に読ませたい1冊だ。
企業から行政までこぞって進めるエコ活動だが、どこまでが本当にエコロジーの役に立って、
どこからが商売なのかを筆者なりの調査で分析している。
そのままじゃゴミとなるものに、しかるべき価値を与えて有効活用していたものが、レジ袋や国産割り箸だ。
石油からガソリンやプラスティック、化繊等の原料を取った、言わば残りカスで作られるレジ袋。
その替わりのマイバッグは、レジ袋とは比較にならない希少な成分を使うし、ガソリン等の
石油製品がまんべんなく減らない限り、我々の目に見えないゴミが増えるだけで、
石油の消費量もCO2減らず、エコにはなっていないのだ。
国産の割り箸が売れなくなって間伐材の流通も減り、国産林業が衰退した挙げ句に、
海外から割り箸原料を買って外国の森を荒らしていたりする。
筆者も言ってるとおり、自分でデータを収集して検証するのも大事だから、
筆者の理屈も自分で検証してみることも大事だ。 でも、ゴミ分別、冷房28度、CO2削減の
どれもに論理のカラクリがあるってことを、普段とは別の視点で眺めてみる事もたまには良いだろう。
人の優しさにつけ込んだ商売、それが今のエコなのだということには異論無しだ。
環境問題よりも教育問題の深刻さを思い知る本
武田邦彦センセイは、正論を織り交ぜながら、データを積み上げて素人を丸め込むテクニックにかけてはピカ一です。
武田センセイは、環境問題が深刻だという事実を受け止めたくない消費者ニーズをよく理解しておいでで、「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」ですっかりツボを押さえていらっしゃいます。
武田センセイの正論は、「環境政策に対する批判」の部分です。日本の環境政策は利権のしがらみだらけで本質的なところはアンタッチャブルなため、利権も薄いが効果も薄い「クールビズ」だの「レジ袋」だのというところをアピールしているのは事実です。
ただ、それらを裏付けるデータがいけません。ところどころ公表されている数値を使っているのですが、数値の解釈に我田引水なところが多すぎます。理系の心得のある方が読むと、「どこの学生の卒論かよ!?」と突っ込みたくなるようなレベルです。
私は環境問題について深く考えることができた
一般人には、結局のところ何が環境問題によくて何が悪いのかのは理解できません。
私もその一人です。
テレビに多く登場するニュースの司会者、評論家、有名大学教授たちはエコロジーは素晴らしく地球に良いことだと問い、本屋には、最近多くの有名大学の教授の書籍や大手新書ではエコロジーは矛盾だらけの代物だと私達へ問いかけます。
つまり、エコロジーにはたくさんの情報が散乱する世の中になってきました。
ここで、私たち一般人が判断しなければならないのはなんなのか?
と、いっそう考えさせてくれる一冊でした。
これからのエコな社会には大変なリテラシーを持っていかなければ、簡単に商業戦略に騙されてしまう時代なっていくのでしょうか?
環境問題とは、環境省益と企業の金儲けの道具だった
最近の環境問題。エコバック、マイハシブーム。
ペットボトルは、実はリサイクルなんかしないで、ガシガシ燃やしているか中国に売っている、とは知っていたけど、実態はさらに恐ろしく、かつ衝撃的でした。
エコブームにのせられてはいけない。環境を口実にお金を払ってはいけません。
●衝撃 Worst3
1.レジ袋いりません運動は、石油消費量を増加させる
レジ袋は、石油の成分の中でも、今までエネルギーをつかって廃棄処理をされていた成分を
有効活用している、ものすごく優れもの。
だからレジ袋の代わりにエコバックを利用するのは(しかも1年に1回くらは買い替えるよね)むしろ、レジ袋の廃棄処理+エコバック製造(+廃棄処理) 分 余計に石油を使うんだよ!!
全ては、ただで配っているレジ袋を換金化しようとする企業の金儲け作戦でした。
2.再生紙は環境に悪い
年末に話題になった古紙偽造問題。
計画的な森林伐採は、自然破壊にはつながらない。
むしろ、古紙を再生紙にするほうが、石油をたくさん使う。
あと、森林を維持するためには、むしろ計画的な伐採をしながら整えてあげないと、むしろ荒廃する。
この整えてあげる時に発生する端材を使った割り箸こそが、実はエコ商品。
3.温暖化による海水面上昇は10センチだけ。ツバルの水没は、地盤沈下が原因
あと数年後に水没する珊瑚礁の島・ツバル。
しかし、水没の原因は、第二次世界大戦当時に、米がブルトーザーで整地した飛行場あたりでおきているとのこと。
東京や大阪でも、3mくらいの地盤沈下は起きて対策により乗り切っているので、何もしないツバルは地盤沈下によって水没をしていく。
温暖化によって北極の氷が解けても水面は変わりません。南極の場合は、ちょっと上昇するけど、海面6mとかあがるのはおそらく10万年以上も先の話・・・・。
環境ヒステリーへのアンチテーゼは評価するけど、その根拠が・・・
本書の主張(偽善エコロジーへの警告)ついてさまざまな批判を受けるのであろう、
著者は本書の「あとがき」の中で、主張の根拠となるデータについて、次のように
記述している。
『でも、本当は「独自」の数値で、しかも「公的に発表されているのとは異なる」
ということが、私が執筆する本のいわば「魂」に当たる』ことになり、(本書の
価値は)『「いかにして、公に発表されたデータと異なる情報を得て、それを
社会に発表するか」にかかっている』と主張している。
しかし、主張の「根拠」となるデータは本当に正しいであろうか?
次に著者の主張と、それに対する書評者の反論を述べる。
『レジ袋は石油の不必要な成分を活用した優れもの』
レジ袋の材質はポリエチレンであり、石油のナフサ留分(ガソリンに近い
沸点範囲をもつ)を原料として作られているのでは? ナフサは石油の中で
もっとも利用価値の高いもので、決して「不必要な成分」ではない。
『焼き鳥でも囲炉裏でもダイオキシンは発生する』
ゴミ焼却でポリ塩化ビニル等の塩素を含む高分子から発生する
ダイオキシン量と、焼き鳥にふりかけた塩(塩化ナトリウム)
から発生するダイオキシン量は、そもそも単位質量
(たとえば1KG)当たりの発生量が何オーダーも異なる。
発生量を無視した議論はまったく意味がない。
上記の例のような首を傾げたくなるような「根拠」が随所に見られます。
(この人、本当に科学者?と疑ってしまうような根拠です。)
ただ、テレビ等の家電リサイクルの矛盾について尤もと思われる主張も
混在してます。したがって、本書は、自分のエコ度を評価する試金石と
して利用する価値はあります。著者の「判定」にどう反論するか、
あなたのエコ度が問われます。
