ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か

  • [著]エリヤフ ゴールドラット
  • [翻訳]三本木 亮

カテゴリ:
ペーパーバック (552頁)
ISBN:
4478420408
発売元:
ダイヤモンド社 (2001/05/18)
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機械メーカーの工場長である主人公のアレックス・ロゴを中心に繰り広げられる工場の業務改善プロセスを主題にした小説。通常、アメリカでベストセラーとなったビジネス書は、すぐに日本語に翻訳されるものだが、本書は世界で250万部売れたにもかかわらず、17年もの間日本での出版だけが認められなかった。いわば「幻の名著」である。

長引く経営の悪化、工場閉鎖までたった3か月の猶予期間、多忙な日々のなかないがしろにしてきた妻との離婚の危機…。アレックスは、あまりの危機的状況にすっかり意気消沈していた。その前に、モデルは著者と目される恩師、ジョナが現れ、彼にアドバイスを与える。工場を救うために業務改善に挑む登場人物の苦悩や目標達成の興奮が伝わってきて、ビジネスの醍醐味を感じさせるストーリーだ。

本書は小説ではあるが、その内容は恐ろしいほど実践的で、会計情報の正しい見方や落とし穴、「効率化」の陰に隠された諸問題を浮き彫りにする。魅力的なストーリーの中に複雑な業務改善のノウハウがわかりやすい形で盛り込まれており、ビジネスパーソンやマネジャー必読の内容である。

また本書は、問題解決にあたってはゴールを共有し、信念を貫くことが重要であること、数字の陰に隠された実態を見抜くことの重要性、情報共有化の意義など、経営において重要な示唆も与えてくれる。

本書が長い間日本で出版されなかった理由については、「解説」で著者エリヤフ・ゴールドラットのコメントが引用されている。それによると、「日本人は、部分最適の改善にかけては世界で超一級だ。その日本人に『ザ・ゴール』に書いたような全体最適化の手法を教えてしまったら、貿易摩擦が再燃して世界経済が大混乱に陥る」というのが出版を拒否し続けた理由らしい。

本気か冗談か知らないが、いずれにしろ、アメリカが出し惜しみするほどの名著を日本語でも読めるというのは非常に喜ばしいことである。(土井英司)

2008
09/27
Sat

いまさらですが、良書です

[No.167] posted by ドラゴン

いまさらながらいい本ですね。
物語形式の金字塔のひとつでしょうか。日本の製造業ではボトルネックは当たり前でしたが、
一般に知らしめた点ではすごいですし、さらに考え方に至るまでのヒントも隠されていて
舌を巻く展開です。アレックス・ロゴの夫婦痴話話はどうでもいいところですが、それ以外の物語の展開は秀逸。時間的な制約も緊迫感を持たせる要因なのでしょうね。

2008
09/24
Wed

本当のゴールとは何だ!と気づかされた

[No.166] posted by 街の園芸屋さん 片桐健二

”全世界で250万部のあの本が、ついに日本でも出版する事が許された”
宣伝帯につられ、こんな分厚い本を買ってしまった。
試しにパラパラめくると、ある工場長の日常の出来事からスタートする。
なんだ、こりゃ?
と思って、しばらく積んだままになっていました。


ふと、暇で他に読む本が無く、もう一度パラパラ我慢して読んでみる。
すると、工場長という管理職ゆえに苦悩する主人公をみて、まるで自分の会社で自分が苦しんでいる様子と同じ出来事が起こっている事に、妙な共感を覚える。

その主人公が、仕事に、家庭に悩みをかかえつつ、ふと恩師と再会した事から、
全体最適化の考え方を知り、その考えを会社にも応用する事で、つぶれかけの工場を再建するだけでなく、より新しいビジネスのやり方を生み出していく過程をこれまた工場内の様々な人間模様も交えつつ、一気に展開していく。

一度はまると、本当にとまりません。
この本を読んでいると、こういう全体最適化の理論を、きちんと構築する著者の能力も凄いのだけれど、小説仕立てにして、読ませてしまう能力にも驚きを禁じえない。
著者の理論によって、本を読んだだけで様々な改善手法を産み出し、業績を伸ばす会社がある一方で、ご自身が社長を勤めた事業が上手くいかなくて、事業を解散する事になるのも、又人生の不思議さ。

著者の様々な体験から、次々と関連書籍が発行されましたが、どの本も従来からある半ば習慣によって、新しい技術が開発されても、人間側の進歩が遅いため、技術本来の能力が制限されている、という事実に改めて驚きます。

目的を達せいするための手段が、いつの間にか目的になってしまい、意味の無い技術開発・コスト計算をしている。それに気づく事ができるだけでも、この本を読む意味は充分にあり。


会社のみならず、自分の人生においても、本当のゴールとは何か?
それを設定したうえで、初めて最適化は可能になる。

ボトルネックを解消するとは、人生において、充分に反省をし弱点を克服してゆかなければ、
真に豊かな人生のゴールには近づけない・・・という事とも同じなのではないか。
実に奥が深い理論だな、と何年経っても感動をして読む事ができる本だと思います。

まだの人は、何年経っても遅くは無い、と思います。
本棚に積んでおいてほしいですね。

2008
09/01
Mon

金字塔ですね

[No.165] posted by 風土草木

まあ、いろいろありますが金字塔ですね。

昔OPT21に関わっていましたし、
縁あって博士の話も聞きましたが、
それが、ここに至るとは。

製造に関わる人間にとってボトルネックや
ボトルネックへの非ボトルネックの同期など
基地のことでもあるのですが、それでも金字塔ですよ。

それに管理会計の問題を突いている。
これは後に展開されますが、すごい本ですね。

2008
05/06
Tue

読みやすく面白い経営学

100.0% (2 / 2)
[No.164] posted by ネコネコチャイコフスキー

いままでほんの何冊か経営の本を読みましたが、
論理や方法+実例みたいな本が多い中で
ザ・ゴールは小説仕立てで読みやすくとても分かり易かったです。
面白くって2日位で一気に読んでしまいました。
現場での経験がなく経営を学び始めたばかりの方などには
現場の雰囲気が伝わっていいかもしれません。

自分が過去に働いていた製造業がダメダメな会社だったせいもあり、
これを読んで実践すればほとんどの製造業は改善出来そうにも思えてしまいました。
でも実際には著者あとがきにもあるようにに導入してもダメだった企業、
導入後改善にはなったものの元に戻ってしまった企業があるのを知り
やはり学問同様、「経営に王道なし」なのかと思いました。
一番大事なのは数値では測ることの出来ない社員一人一人の
「会社を少しでもよくしよう」という気持ちとそれを実現する事の
できる有効的な手段なのかと感じました。

2008
04/24
Thu

すごい数のレビューも、読み始めたら止まらないのも。この本は、みんな本当だった。お勧めできます。

100.0% (1 / 1)
[No.163] posted by 久保田夏彦

ある人の本の中で、必読だし何度も読み直しているとすすめられていたので、読んでみた。
本当に面白い小説だった。500Pほどあるのだが、一晩で読みきってしまった。
読み始めたら、結構やめられない。
製造業での業務効率改善の小説なのだが、どんな業種の人にも楽しめると思うし、勉強になる点がある本だった。
小説じたても、臭くなくて、ちょうどいいトーンだった。
読み返すかどうかは、わからない。しかし、読んでみる価値はあるし、僕も何か困ったことに直面してポジティブになりたい時には、読み返してみようかと思う。

2008
04/06
Sun

とまらないです。

100.0% (2 / 2)
[No.162] posted by ma-ri

この本が日本にはいってくると、
日本経済が貿易摩擦によりおかしくなってしまうかもしれない。
というくらい、今までの会計の概念を覆すようなTOCという概念の本で、
愛あり、生活観あり、現実性もありで、非常に読みやすく、
勢いに任せて読みきってしまいました。

現実的にはこうもうまくいくのか?
と突っ込みたいところはあるが、
概念を理解する本としては、非常に良書といっても良いと思います。

この本で紹介される、「スループット理論」「在庫量」「業務経費」の概念を
日常のタイムマネージメントから考えても、適応することができるのではないか?
とそんな風に感じました。

アローダイアグラムを書き、クリティカル・パスがどこにあるのか見つけ出し、
このフローのボトルネックはどこか?と考えるんです。
といったように、業界用語を出されると、少し引け目を感じるが、
そういった言葉は使わずに、分かり易い言葉で解説されているところが
非常にオススメできる点だと思います。

2008
01/16
Wed

だれる

66.7% (2 / 3)
[No.161] posted by 与一

工場の問題を、アドバイスをもらい、一つ一つ解決してく過程が、よかった。その中で、TOCをうまく解説している。
しかし、400頁まで、妻との関係で緊張の糸が張りつめる。
が、その後、関係改善・昇進が決まってから、こちらの緊張の糸がゆるんでしまった。
解説でまとめ的に書かれているので、本書を全体的に理解でき、手法の良さを再考できたので助かった。
いい本だが、もうすこし話の構成を改善すればいいのでは。

2007
10/20
Sat

なるほど、科学的。

33.3% (1 / 3)
[No.160] posted by tau

面白かったです。著者のエリヤフ・ゴールドラットさん、物理学者だったらしい。工場を経営する知人にアドバイスをしたことをきっかけに、生産管理や会計に関するソフトの開発をするようになったのだとか。

本書は物語形式で、ある経営難におちいった工場が舞台。登場人物は、工場長である主人公と、その部下たち、あと物理学者で生産管理のコンサルタント(多分著者のこと)。

問題を徹底して掘り下げ、よりシンプルでかつ最重要な課題を設定し、そこから演繹して諸問題を解決する、というプロセスは、確かに科学ではよくやる手法だと感じます。本書に登場する「スループット」(製品を作り出す早さではなく、利益を作り出すまでのトータルの早さのこと)や、「ボトルネック」(スループットを限定してしまう要因)などの概念は新鮮でした。本書では数式は出てこないですが、多分著者本人の頭の中には、スループットやボトルネックに関する整然とした定義と、数量的な説明がきちんと存在しているんだろうな、というのを感じさせます。

ただ、個人レベルの仕事には使いにくかった。工場管理者などの権限を持った人向きでしょうか。

2007
10/07
Sun

読み物としても楽しいTOC解説小説

0.0% (0 / 2)
[No.159] posted by あちゃぞう

 経営不振な工場のマネジャーである主人公アレックスが、あと3ヶ月の間に工場を立て直さなければ工場を閉鎖すると宣告され、ジョナ教授(この本の著者ゴールドラットをキャラクター化したものと思われる)のアドバイスを受けながらTOC(Theory of Constraints:制約条件の理論)を用いて、奇跡のように問題を解決し工場を立て直すサクセス・ストーリー。
 当初、仕事ばかりに時間をかけていて悪化していた妻ジュリーとの関係を修復していくラブストーリーも同時展開。
 物語の進行にあわせて、TOCの論理と実践例の概論が汲み取れるようになっている。

 小説中での事例からも、基本的に生産管理に関する本と読み取れるし繰り返し述べられるコスト会計と部分最適化に注目しすぎる考えへの批判はまさにサプライヤーに関する改善手法なのだけれど、TOC自体はもう少し汎用性がある。

 TOCは、ある状況における制約条件を見つけ、(他の部分で部分的にパフォーマンスが下がることがあっても)制約条件を優先的に改善することによって全体のスループットを向上させる手法だ。
(そのためには、部分最適化に焦点を合わせて定義されている評価指標を新しいものへと変えていく必要がある。)

 本の最後には、「問題を発見し」「理想状態を定義し」「理想状態に変化させる方法を見つける」という一般化されたプロセスがひとことだけ述べられているが、ここでの問題発見の手法等の具体的な考え方は続編の「ザ・ゴール2 思考プロセス」につながっていく。

 現在においてはまったく目新しい考え方というわけではなく、すでに色々な分野で活用されている考え方のように思う。
 現代のビジネスに携わる人なら、このような考え方の原典として一度読んでおいてもいい本かもしれない。

2007
10/07
Sun

ニートの私を震撼させた

25.0% (1 / 4)
[No.158] posted by 模索屋

暇をもてあましていたので図書館で本をあさっていると、噂に名高いこの本を発見。
軽く読み始めるととまらないとまらない。
結局借りて、その日に読みきってしまったのだが、この本は実にすばらしい。
それほど多くの本を読んできたわけではないのであまり参考にはならないかもしれないが、
引き込まれるストーリーの中に自然と身につくTOCの理論やスループット会計。
こんなに魅力的にビジネスを学べるものがあったのか?そして工場の現場をリアルに
伝えてくれ、働く楽しさを教えてくれる本であります。奥深い。
全体最適化は全てのことに共通して実践できることだと思いますが、実際に行動に移すのは
難しいですね。気がつくと部分最適を目指している自分がいます。そんなときはハービーを
思い出すようにしています。
確実にあなたの野心に火をつける一冊になると思います。


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