- [著]スティーブン ブラウン
- [原著]Stephen Brown
- [翻訳]ルディー 和子
- カテゴリ:
- 単行本 (309頁)
- ISBN:
- 4478502463
- 発売元:
- ダイヤモンド社 (2005/01)
- 価格:
- ¥ 2,520 (税込)
- Amazonポイント:
- 25 pt
- 在庫状況:
- 通常24時間以内に発送
ユーズド商品:¥ 563 より
ポストモダン・マーケティングは、単なる消費者志向への批判だけではない
本書は、消費者ニーズを絶対視し、それに適応してゆくのが
マーケティングの役割だとする従来の「消費者志向」の考え方に異を唱え、
実際には消費者志向とは思えないやり方で成功している事例も数多くあることを指摘している点で、
マーケティングの学術研究・実務双方にとって示唆のある著書だと思います。
ただ、本書がなぜ「ポストモダン」という語をタイトルに用いたのか、
その真意については、ポストモダンという思想潮流に関して事前に理解がある読者でない限り、
本書の内容からだけでは把握し難いのではないかと思われます
(「訳者まえがき」にて、その点についての若干の補足はありますが)。
ポストモダン・マーケティングのそうした概念的な側面については、
むしろ日本においてより洗練された議論が行われているように思えます。
たとえば私の知るこの分野の日本の著作としては、
石井淳蔵氏の『マーケティングの神話』『ブランド−価値の創造−』、
石井淳蔵・石原武政両氏編著『マーケティングダイナミズム』
『マーケティングインタフェイス』『マーケティングダイアログ』の論集三部作、
栗木契氏の『リフレクティブ・フロー』、
そして石井・石原両氏の一連の議論に強く感銘を受けたという豊島襄氏の『解釈主義的ブランド論』などがあります。
ポストモダンという思想潮流そのものに対する深い理解は別として、
とりあえずは上記のような著作に当たることで、ポストモダン・マーケティングとはそもそもどういったものなのか、
従来のマーケティング論とは具体的にどう異なる立場を取っているのかについて、
より正確な理解が得られるでしょう。
ブラウン教授による本書も、日本のポストモダン・マーケティングも、
従来の「消費者志向」型マーケティングの考え方を批判している点では共通しています。
ただし本書は、そうした従来型マーケティングへの批判の根拠として、
ただ消費者志向とは思えないようなやり方での成功例も実際には数多くあるということを
事例とともに示しているにとどまっている点で
「ポストモダン・マーケティングとは、単に消費者志向マーケティングを批判するだけのものである」
との誤解を読者に与えてしまうおそれがあります。
日本ではまだあまり広く理解されていない、
ポストモダン・マーケティングという新たな潮流についての正確な理解を広めるためにも、
もっと理論的な側面の説明もある方が良かったかな・・・・と思いました。
読み物として面白い
読み物としては非常に面白い。
現状の顧客志向の考え方と異とする方法論。
とにかく、嗜好品などの分野では役に立つと
思われる方法論ではある。ティーザー。
しかし、生活必需品などのマーケティングでは
活用できないのではないか。非常に難しいと思う。
すぐに他社の商品に流れてしまうのではないかと。
ただ、この方法論も顧客の方を向いているという点では、
顧客主義ではある。
マーケティングに飽き飽きしたら読むべき本
いきなりマーケティング初心者がこの本をよむべきではない。が、ある程度マーケティングを勉強した人が読むことはオススメ。
なんだかんだマーケティングとかいっても、結局、モノの売り方というのは、競争相手の行動や顧客の状況によって、ベストの戦略は千差万別、マーケティングに王道はない、ということを本書によって学ぶことができます。
全部真にうけないように
あはは。
笑ろた。
既存のマーケティングを馬鹿にしたような本。
これからのマーケティングは香具師みたいなもんよ!という主張の本。
マーケティングはお勉強じゃないでしょう、ということも感じさせる本。
面白くて参考になる部分も多ですが、決して全てを真にうけちゃダメ。
お金と時間があったら読んでください。
これほど面白くないマーケティングの本を今までに読んだことがない。図解などがなく、ただ活字だけが並ぶこのタイプのマーケティングの本は、まるで三流小説を読んでいるようで、飽き飽きしてしまう。気紛れ以上に気の短い当方のような読者(顧客)にとっては、同じ活字が並んだマーケティングの本なら、“もっともっと”エキサイティングなジャック・トラウトやアル・ライズ(ポジショニング などの筆者)の本に引き付けられてしまう。
筆者は「顧客第一主義」を痛烈に批判し、ポストモダン・マーケティングの第一人者と称されているようである。しかし、事業に失敗し、すでに過去の人となったドナルド・トランプを、自らが提唱しているTEASEのTの手本だと引き合いに出して、ポストモダン・マーケティングを語ることに何の意味があるのだろうか… それよりも、ドナルド・トランプの傲慢さを厳しく批判し、それを教訓にせよとしているジャック・トラウトやアル・ライズこそ、ポストモダン・マーケティングの実践者だと思うのだが。モダン・マーケティングを批判するのも良いが、「マーケティングの究極的目的は、消費者にモノを売ることです。それ以上でもそれ以下でもありません」と述べている以上、もう少し現実に即した批判をしてほしいと思うのだが。どうですか、ブラウン教授。
なかなか先鋭的な『影響力の武器』マーケティング版
本書の副題が「顧客志向は捨ててしまえ!」とある。マーケティングの書籍としてはなかなかに先鋭的で挑戦的・挑発的なポストモダンのマーケティング論。そのうえ、モダン・マーケティングの中興の祖であるP.コトラーが推奨文を寄せているのだから、興味を引かないはずがない。
ただ、実際紐解くと、「顧客志向」を捨てろとは言っていない。むしろ、マーケティング戦略論的なプランニング技法がそうは通じないと言っているのだ。プランニング技法やリサーチ技法、CRMの台頭によって忘れられてきた「マーケティングは、サイエンスかアートか」といった議論に、改めて「アート」としてのマーケティング、創造的なマーケティグ活動の回帰を問うているのだ。そう、容易に管理されるほど、今の消費者はバカではない。サプライズを演出するアートこそが重要だという主張は、ゲリラ・マーケティングやカルト・マーケテングと符合する。
それこそが、本書原題が「マーケティーズ」と命名されている所以だろう。
その方法論は、さしずめチャルディーニの大著『影響力の武器』を彷彿させるものであることも考慮すると、改めてマーケティングの原点回帰を再考させる一冊だと思われる。
抜群に読みやすい◎。
マーケティングは右往左往する。この本もしかり。
ある本(多くの本)では、顧客志向がもてはやされ、この本では否定される。結局どっちが正しいいのか??この本では、非顧客志向が薦められる。モダンな顧客志向を完全には否定せず、非顧客志向を面白おかしく薦める。
例題は、どれもふん~っと納得させられるものばかり。確かに正しい。まさに近年の『レア』思考。納得納得。
ただ鵜呑みにできない。状況を踏まえて、顧客志向・非顧客志向を使い分けなければならない・・・・って学ばされた本だった。この手の本のなかでは抜群に読みやすい◎。
マーケティングを活性化する
マーケティングはそれ自体で自立した世界である。
本書はそう教えてくれる。
セオドア・レビットやフィリップ・コトラー。
マーケティングの師匠たちが構築した領域が批判され、
しかしそのことでマーケティングが活性化されるのだ。
とはいえ、戯れるだけで遊び疲れてしまう、
相対化はするが腰を据えることも金輪際しない、
思想のポストモダンとは本書は違った。
構築されたマーケティング理論。
しかし完成されたかにみえるこの世界の散文的な
つまらなさを笑い飛ばしていく点は思想のポストモダンと
気脈を通じている。
けれど、この本は戯れるだけではなく、
独自の腰の据え方を提案している。
それも茶目っ気たっぷりに、TEASE、と。
それは、無限に茶化すだけの思想のポストモダンとは違い、
トリック、限定、増幅、秘密、エンターテイメントと、
代替案を提示している。
それはモダン以前、マーケティング以前のマーケティングに
活力の源を求めているのだ。
「『顧客志向』は捨ててしまえ!」。
このアジテーションは心地いい。
顧客の言う通りにするべきだというのは脅迫神経にも近く、
欺瞞にも陥りやすい。ここから先、同行はできないとしても
このアジが痛快なことに変りはない。
現在のマーケティングの課題を正直に教えてくれる。
欧米流の手法でもあるが・・・
本書はそのままのタイトルだととんでもない話になるのであるが
実はそうではない。顧客志向・カスタマーセントリックモデルの
新しい領域だと理解し、置き換えた方がよかろう。
実行していくにはかなりの勇気とリスクと予算が必要だ。
時間もかかる。ASPの標準パッケージ化、といった方が
わかりやすいか?そしてカスタマーサポートの集中事務オペ化
といった方がわかりやすいか?
はたまた最近は減ったと思うが「銀行員を集金に呼びつける」日本
独特の風習の「有料化」「集金契約化」モデルの構築、とでも
いったほうが分かり易いか???
取扱い注意本
事例からして、広告予算が豊富な大企業向けかと思います。
しかし実際、日本の企業でこの書かれている内容を実行するには3年以上かかりそうですね。
内容は「とにかく目だって、商品は市場にあまり流通させず、高く売れ」というこでしょうか。
目立つ方法として5つのアプローチが紹介されています。
個人的にはコストがかからず強力な方法は、著者が取っている『常識(と思われている)を否定する』ことだと思います。
実際、この戦略を取る企業が現れたら、体力に劣る中小企業は危ないです。
それだけに、現場でモノが売りにくいと思う人は、今のうちに自社製品の品質を高めておく必要がありますね。
ただし、内容は少し難解です。
(構成は解説が先に来ています。これは内容の理解に誤解を生じさせないための配慮でしょうか?とても優秀な編集者ですね)
解釈を間違えば、とんでもないことを言い出す人が現れる可能性があります。
この本をネタにして、薄めたような本が出版されかねません。
例えば、
『お客を驚かせるエンターテーメントマーケティング』
『買ってもらうな!売ってやれ』
みたいな。
『顧客のことを理解した非顧客主義の本』であることをご理解の上、お読みください。
内容は素晴らしいですが、誰が使うの?という点で星4つです。
