- [著]ロバート・ニュートン・ペック
- [著]金原 瑞人
- [著]Robert Newton Peck
- カテゴリ:
- 単行本(ソフトカバー) (174頁)
- ISBN:
- 4560071322
- 発売元:
- 白水社 (1999/07)
- 価格:
- ¥ 840 (税込)
- Amazonポイント:
- 8 pt
- 在庫状況:
- 通常24時間以内に発送
ユーズド商品:¥ 59 より
たくさんの人に読んで欲しい
タイトルにあまりそそられず、しばらく本棚にありましたが、手に取って読んだら心にしみるとてもいいストーリーでした。貧困、勤労、家族愛、教えに従って生きること、生きる喜びとたった一つの宝物を失う悲しみ、いそいで大人にならなければならない辛さが描かれています。どんな本を読めばいいのだろうと迷っている小学校高学年からの子供達に是非勧めたい作品です。
ピンキーの一生
豚の死なない日、ピンキーが生き友となり、そして父が死に豚の死ぬ日が訪れる。
生きていくことの現実がこの本には書かれています。悲しくとも人が生きていくためにはどうしようもない現実がある。
誇りをもって生きる
主人公の一家は宗教上の理由もあって、孤立し、経済的に貧しい暮らしをしている。主人公の少年ロバートはピンキーという豚をかわいがっているのだが、一家は生活のためにピンキーを殺さなければならない。主人公が敬愛する父は、いやがる主人公にピンキーの屠殺の場面に立ち会わせる。本書の山場のシーンだ。
「これが大人になるということだ。これが、やらなければならないことをやるということだ」父親がいう。
貧困の中で死んでいった父親の葬式のシーンはもう一つの山場である。
葬式の場面で、主人公ロバートはこう言う。「神様、聞いてください。貧しいってことは地獄です」
さてこの作品が感動させるのは、ロバートの貧困の中でも煌めく瑞々しい感性や貧しくとも倫理的に生きようとする潔さ、誇りを持って生きる意義が読み取れるからである。その生き方に感動を覚える。
これこそが家族だよね!
子供を厳しく育てる風潮がはやらない今の世の中だが、この本にある家族像こそが、本来あるべき家族の姿なのだと思う。大人は例え自分の子供でなくとも、叱る必要があれば威厳を持ってきちんと諭すし、また親身になって他の子供のことも考える。厳しさとやさしさが上手に共存している社会がそこにある。シェーカー教の両親の元で育つ主人公のロバートは、父親の後ろ姿を見、時にシェカー教の教えに疑問を抱き、素直にその気持ちを家族にぶつけながら、日々成長していく。父親は一家の大黒柱としての威厳を持っているが、かといってあまりきばったところはない。子供に自分の気持ちを率直に話す姿は印象的だ。金銭的には貧しい生活を送っているはずなのだが、彼らの暮らし振りをみていると、浮ついたところがなく、とても豊かにみえてくる。豊かさの本来の意味を考えさせられる。
心洗われる、宝物のような本
人生の厳しさを体験しながらも、「ほんとうに大切なこと」「家族」「生きていくことの喜び、悲しみ」を知り、成長していく少年のお話。
本当の豊かさの意味について考えさせられ、読み終わった後に心があったかくなる、大切な本。
