- [著]森 薫
- カテゴリ:
- コミック (188頁)
- ISBN:
- 4757721684
- 発売元:
- エンターブレイン (2005/03/31)
- 価格:
- ¥ 651 (税込)
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ユーズド商品:¥ 113 より
メイドへの愛があふれる作品(いろんな意味で)
この話を薄っぺらなメイド萌えマンガなどと思ってはいけません。
古きよき時代の雰囲気を楽しみつつ、じっくり読んでいただきたいです。
時代考証の正確性など詳しいことはわかりませんが、
十分にその時代(ビクトリア朝)のイギリスの雰囲気を感じることが出来ます。
また、この作品、脇役を含め登場人物の描かれ方がものすごく良いです。
特にハワースのお屋敷の人たち、メルダース一家、ターシャ、アデーレ・・・
皆キャラが立っててすごく魅力的。作者が番外編で取り上げるのも頷けます。
内容に関しては他の方も書かれている通り、ウイリアムの父母のエピソードや、
衝撃の再会後のハワースでの生活が淡々と描かれ、
ときに切なく、ときに楽しくすこしも退屈させません。
特に予告もなくハワースに現れたウイリアムとエマの抱擁シーン、
それに続く数ページ(特にドロテア奥様がイイ)は必見です。
実に「ファンタスティック」、本編では屈指の名シーンではないでしょうか。
この先も物語は続き、更にいろいろあってラストに至るわけですが、
個人的にはこの5巻が1番好きです。
1巻から番外編まで、買って、読んで、飾って損の無い本だと思います。
萌えに非ず。「メイド漫画」に非ず。
「メイド漫画」・・・・・・・・・・・と書くと明らかに誤解を生じる。
正しくは、「19世紀末の英国を舞台に、当時の階級差を下地にして描かれたシンデレラストーリー」(・・になるのか?)。
作者も女性で、描写は「いやらしさ」は皆無のメイド・イン・ジャパン(日本製)が「萌え」に非ずという、極めて純愛なお話。
しかも状況は「本家・シンデレラ」よりもある意味障害が多いときている。
シンデレラは「灰被り」でも元々は貴族の娘だから、王子様に見初められさえすれば後は「ハッピーエンド」への道が一直線で拓けているが(しかも物語自体は結婚して終わりなので、「その後」の結婚生活についてはそもそも触れられていない)、こちらは結ばれるまでに多くの障害があって、仮に「結ばれたとしたその後に」さらに多くの障害が待ち受けているであろうことが読者にも作者にも、そして主役の2人は言うに及ばず他の登場人物にですら分かりきってしまっているという全てが逆風の中で「愛し合う2人」が孤立する。
主人公は薄幸の女性。幼い頃からの苦労による苦労でどこか「自分自身の幸せですら、叶わないものとして最初から諦めている」。美人なので寄って来る男は多いが、それらを悉く退けてしまうのは幼い頃の家庭環境から他者に優しくされることに慣れていないせいだと思う。そんな彼女を救い出す「王子役」に指名されたのは「産業革命の激動の中で成功を収めた資産家の跡取り息子」。2代目に有りがちな決断力と行動力に欠けるきらいがあり、純朴さが生み出す「さり気なさ」と「優しさ」が取り得。
王子役としてはいささか頼りないのは問題で、それがエマの主人が亡くなって彼女がロンドンを去っても何も出来ぬまま、かといって彼女を探すために家を飛び出すような覇気もないまま「鬱々とした」日々を送る毎日。ついには意にそわない相手と成り行きのまま「婚約」までしてしまう。
しかし、エマが片田舎で出会った貴婦人が「王子の母親」だったところから運命は再び愛し合う2人を結び付ける。あちこちから「横槍」が入ってくる中で好意的に見ても味方の数は少なく、状況は決して好転してはいない。ここに至ってはもはや荒波に揺れる舟を漕ぐは「2人の愛」という名のか細いオールのみ。
果たしていかように転がるか?まずは「さて、一同お立会い!・・・・」である。
文通
ウィリアム父と母の出会いと苦労。あんなに苦労されたんですね…
リチャード(父)がああなってしまったのも納得です。
そしてリチャードの若い頃はどちらかというとアーサーに近くてかっこいいです。お母さんも綺麗です。
文通を始めたエマとウィリアム。
昔は手紙くらいしか通信手段がないからなんだか燃えますね(笑)
エマも何度も描きなおしてウィリアムに気持ちを伝えます。
その手紙でウィリアムに会いたいと書いたエマ。
ウィリアムはエマに会いにくるのですが、「きゃ〜」なシーンが見れます。
募る想いが決壊してしまったという感じでとてもよかったです。
エレノアのお父さんは嫌いです。恐い…
……
最初のほのぼの系ロマンスはどこへやら。嵐が丘ばりの大河ロマンスになっている気がするのだが気のせいだろうか。気のせいですね。
一巻からすると絵がかなりうまくなっていてグッド。
マンガの良作の基本的条件というのがあると思う。映画でも、マンガでも、映像メディアでは言葉(台詞)を使わないで、キャラクタの感情を表現できなくてはいけない。それが絵を使った表現媒体の特質なんだから。
残念ながら、ほとんどの作品がその最低条件すらクリアしていないつまらんものでしかない中、この作品は、そこのところときっちりできている。つまり、おもしろいマンガだということ。
魅惑的に変化する画面
作者の筆力の向上でしょうか、
主人公が魅惑的に変化しているのが、この巻
それは作者が意図しなかったのか、少女から、女性に変化していく
時間的変化の姿と感じられのです。
一瞬の絵で魅せる事の出来る作品と思います。
素敵なロマンス
ウィリアムのご両親のなれそめです。
ここで、植物園好きのルーツがあきらかに。
社交界の壁の厚さと戦う、若き二人の様子がほほえましい。
苦労がたたった妻を、療養に旅立たせる。
子供4人作ってウィリアムは15才くらい。
そこまで、もつ?
5年であんなに夫人ふけちゃう?
と、つっこみたくなりますが、夫人はかわいいし、パパも
とてもかっこいいので、許します。
質感がすてきです。
人物の手、しぐさ、表情から植物、食器、はては紙やインクにまでひとつひとつが森薫独特の質感がありとてもすてきです。
主人公ウィリアムの父ジョーンズの過去の描写も秀逸で、手書きならではの存在感に加えてあの淡い記憶のような描き方は、上質な恋愛小説やモノクロ映画のよう。
話は一般的な漫画のようなとんとん進むテンポではなく、しっとりとしたゆっくりなテンポです。
そういうのがダメな人もきっといるでしょうが、小説を読む気持ちでひとコマひとコマ読んでいけば、詩情というかロマン派→近代のイギリスのかおりを感じる事ができるのではないでしょうか。
逆に普段小説は読むけど漫画はちょっと、という方にもぜひ読んでほしい作品です。
前途多難な恋愛・・・
この作品は、簡単にいうとこの一言につきます。
「悲愴で、なんと美しい恋愛か」
エマとウィリアムの抱擁シーンは、とても感動しました。
現代の恋愛マンガは性愛まじりな描写が多いのですが、この作品はとても清らかな風が吹いているような・・・じ~~~んとくる感動があります。
是非ふたりは幸せになってほしいと思います。
エレノアの父親である子爵本人(いや~~怖いわ、このひと)が今度は邪魔しにかかってきそうで、次がでるのが楽しみです。
エレノアは、とても可愛いお嬢さんなのに。彼女がかわいそうな思いをしない方法があったらなぁと思います。
しかし、ウィリアム父(リチャード)とオーレリアの恋愛もステキです。
あのお父さんがねぇ・・(笑)
結婚してからも、ラブラブで、しかも奥さんの身を案じている、良い旦那さまじゃないですか。見直してしまいました。
胸にぐっとくる純愛物語
はぁ~
二人のこれからに目が離せません。
DVDも6巻まで予約しました。
ウィリアムパパとママの話、ロンドン、ハワース間の手紙の交換、つい
に来訪したウィリアムに抱きつくエマ!
ドロテアさんではないけれど本当にファンタスティックなドラマです。
目頭が熱くなりました。
エマもウィリアムもエレノアも誰も不幸にになってほしくないです。
なんとかしてくれェハキム~!
森薫先生にお願いします。
最後はストーリーぶち壊しの魔法使いを出してもいいからミンナを幸せ
にして下さい。
イギリスの心
ビクトリア&エドワード朝の英国の音楽が好きです。近代イギリスともいえます。作者の森薫さんはエルガーの威風堂々という名曲を挙げられてイギリスの心と仰っていたと思います。ですが実際にはエルガーのようにメロディアスな、強く印象的な音楽は当時あまりないのです。もっと穏やかなのです。ビクトリア朝の時代には無く、その後のエドワード朝のエルガーは追憶と郷愁の音楽を書いていたのだそうです。
では、ほんとうのビクトリアンとはなんなのでしょうか。人々の記憶にしかない、なかったけれどあったようなそんな物語なのでしょうか。
そんな空気の作品です。
