- [著]野村 美月
- [イラスト]竹岡 美穂
- カテゴリ:
- 文庫 (254頁)
- ISBN:
- 4757728069
- 発売元:
- エンターブレイン (2006/04/28)
- 価格:
- ¥ 588 (税込)
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- 通常24時間以内に発送
ユーズド商品:¥ 284 より
すごいです
私は結構表紙買いしてしまう方でこの作品も竹岡美穂さんの美麗な表紙に惹かれて買ったんですが久しぶりに買って良かったと思える作品に出会いました
アニメ化されたどの作品よりも良質だと思います
普段のキャラクター同志のやりとりはコメディっぽくて笑えますが内容的には結構重たいです
また表現が巧いなぁと読んでいて感じます
この第一巻だけではおもしろくないと感じる方もいるかもしれませんが現在最終巻まで出ているので是非読まれてみてください
巻が進むごとに文学少女の世界にひきこまれていくとおもいます
前評判で期待しすぎました…
あまりにも前評判が良かったので、期待して読んだのですが、正直拍子抜けでした。
「これをミステリーと言ってはいけないだろう」というのが正直な感想。
これをミステリとして出すには、ロジックが弱すぎると思います。
同じラノベ出身の学園モノミステリーとしては、米澤穂信の作品群の方が遥かに質が上です。
特に中盤でぽっと出てきたキャラクターや事件のあらましを、説明口調で話し出し、
しかも、殺人という大きな事件であるはずの出来事を、
キャラクターみんなが、なんの証拠や脅しもないのにペラペラ自白し出す中盤には
開いた口が塞がりませんでした。
リアリティのカケラもありません。
また、物語全体のテーマも、太宰の作品をそのまま踏襲しただけで、
新しさは全く感じませんし、ミステリとして、とか、質の高い物語を期待して読むには
少々向かない作品だと思います。
た・だ・し、
この作品は、ずば抜けて良い所があります。
それは、遠子先輩というキャラクターに尽きるでしょう。
本を食べちゃう姿は可愛らしいし、本マニア丸出しな所もキュートです。
ほんと、遠子先輩かわいいよ。遠子先輩。
だからこそ、この作品のラストの遠子先輩の説得シーンが名場面になるのです。
正直、あのシーンが無ければ星1つもつけませんでした。
今後のシリーズが、より物語的にも質が高くなる事に期待しての☆2つです。
本が好きになれる本
とても面白いと思います。
味の表現が独特で、つい自分でも食べたくなってしまいます(笑)
この本を見て、太宰治の本が欲しくなる人もいるのでは無いでしょうか?
様々なことを考えさせられる一冊です。
文学少女の名は嘘か真か。
本書しかまだ読んでいない状態でこのレビューを書く。
本書はまさに一長一短。
文学少女が様々な本を食べ、その感想を口にするシーンは実に印象深く興味深い。
様々な方向から作品を見て、心葉にその本のすばらしさを教えている。
これは斬新な試みで評価できる。
だが、本編の内容は浅ささが目立ってしまう。
手紙は誰が書いているのか、黒太字は誰の主観か物語の三分の一でも進めばちょっと勘の良い読者ならわかってしまうだろう。これをミステリーと呼ぶのは少々強引だと思う。仮にも「文学」少女というタイトルをつけるのならもう少し重い文体にしてほしかった。
ライトノベルだからという逃げ道を作ってしまわないでほしい。
ライトノベルだからこそ、より印象に残る物語にしてほしかった。
台詞が軽すぎたり、キャラが固定していないように思える。
だが、ここらへんは次期に慣れるだろう。
僕はこのシリーズを本書だけで見切ってしまうつもりはない。
2巻の飢え乾く幽霊も読んでみるつもりだ。
文学のすゝめ
今まで読んでなくてゴメンナサイ。というのが正直な感想。これすごくイイ、ホント面白い。
事件は(そう、イラストからは想像できないが、この本‘みすてりぃ’なのである、それもかなりシリアスな)
文芸部部長 天野‘本が好きで好きで食べちゃいたいくらい(実際食べてるが)愛している’遠子先輩と
同部員 井上‘毎日おやつを書かされる元天才美少女作家!?’心葉(このはと読む因みに男)が
ラブレターの代筆を頼まれたことから始まる・・・
のだが、ラノベでミステリー、簡単に犯人分かっちゃいそう。イラストもなんか「萌え」だし・・・
と思ったあなた、そうあなたです。
俺も読む前はそう思ってた、だが読み終わった今なら言える。
「文学少女」はそんなに「甘く」ない、と。
とにかく、趣味 読書 の方、取り合えず読んでみてくれ。最初のページから引き込まれる
読書しててよかったぁと思えるはずだ。
それにしても遠子先輩はおいしそうに本を食べる。
俺もつられて「文学少女」を食べそうになったw
文学少女と知ったかぶりの読者
「私はただの『文学少女』よー」
謙虚にして不遜、颯爽たる決め台詞が印象的な自称文学少女、他称本を食べる妖怪・遠子先輩が、古今東西の文学作品に絡めて複雑に入り組んだ人間心理を紐解いてゆく学園ミステリ連作。
文学少女という今時絶滅危惧種な遠子先輩と、元美少女作家で訳ありの過去を抱える後輩・心葉のやりとりが面白い。
清楚な見た目を裏切る滔々たる饒舌が素敵な遠子先輩が、読書感想を味覚という斬新な切り口で表現するシーンはどれも新鮮。
自分が今まで読んで来た本が味覚という違った観点から切り取られると「こういう感じ方もあったのかあ!」と感動します。
食べちゃうほど本が好きってあおり文句は最初イミフだったんですが、「私は目で見て心で感じてから本を味わって食べるのよ!」と豪語する心意気にはへへーっと平伏。
可愛いパッケージに反し個々の巻で語られる内容は人間心理メイン、愛憎どろどろで重かったり暗かったりするのですが、キャラクターの明るさや前向きさ(特に遠子先輩の)に救われてます。
心葉と遠子先輩の微妙な関係も微笑ましい。
ただの先輩後輩にとどまらず、かといって恋愛ともちょっと違う。
心葉が先輩に向ける感情で一番近いのは憧れなんだろうけど、相手は食いしん坊妖怪だから尊敬は余り入ってない。
遠子先輩と心葉が放課後の文芸部でしっぽり戯れるシーンは「私もこんな部活に入りたかったなあ」と無性に羨ましくなります。
事件を解くキーとなってるのは今や死語と化した文学作品ですが、本書自体は良い意味でラノベ文体ですらすら読めるので、これでブンガクに興味を持った中高生が人間失格や嵐が丘を手にとってくれるといいなあと思います。
ターンオーバー
ああ、少し引っかかるけど綺麗に収まったかな。
一旦はそう思うんですよ。
しかし、この時点で、どう見てもあと1/3くらいページが残っている。
エピローグにしては長すぎるし、とてもじゃないが惰性でそこまで引っ張れるとは…
と、思ったら、 なんとそこから物語が ひ っ く り 返 る んですよ。
『伏線』という表現は、最早甘い。辿って来たストーリーそのものが裏返って、陰に隠れてた部分が一気に暴かれていきます。
引っかかっていた物も気付かなかった物も含めて、たくさんの物語の断片がここに来て全く違った色を見せるのです。
登場人物についてですが、自分はどのキャラクターも可愛げがあって大好きです。本当に憎めない。
個人的には遠子先輩が一番のお気に入りですというか最高ですというか求婚したい
話が脱線しましたが、
本文は読者を絡めとって、揺さぶって、手玉に取って、噛み付いたままグイグイと牽引して行きます。そんな強引な魅力を持っています。
そうして、怒涛のラストスパートでこちらが為されるがままになったでところで、最後の最後に『文学少女』である遠子先輩が、強烈な『理解』と『納得』を叩きつけてくれます。
最後に、
とにかく、読後に物凄く爽快な気分になれます。
是非、一人でも多くの方に、この快感を味わって欲しいです。
すべての“死にたがりの道化”に捧ぐ
“文学少女”というフレーズと美麗なカバーイラスト
に食指が動いた人なら読んで損はありません。
主要登場人物は二人。
物語を愛しすぎて、つい食べてしまうということ以外は
ごく普通の女子高生(?)である文芸部所属の“文学少女”天野遠子。
そして遠子の後輩で、一見、人畜無害を絵に描いたような人物ではあるものの、
実は昔、天才美少女作家であったりと、訳ありな過去を持つ井上心葉(♂)です。
本作では心葉を語り手に“文学少女”が推理ならぬ
「想像」で事件を解決する様が描かれています。
さて、今回“文学少女”の前に現れるのは“死にたがりの道化”。
そう、「生れて、すみません」のあの人に魅入られた人々です。
自己を持て余し、他者との距離感に悩む彼らの潔癖さを、いかに
“文学少女”が読み解き救っていくのか、是非読んでみてください。
私自身の読後の感想は、うまくまとめすぎて、やや理に落ちるな、というもの。
しかし、逆に言えばそれだけ著者が物語全体を把握し、
隙なく構成しているということであり、完成度は高いです。
脇を固めるキャラクターには、所謂「萌え」系もいますが、
女性作家ということもあり、あまり下品になっていません。
今風の、変にとんがったキャラ付けがされてないのも、個人的にポイントが高いです。
遠子を溺愛する理事長の孫・姫倉麻貴や、心葉に好意を抱いているのに、
素直に接することができない琴吹ななせなど、今後の活躍が待たれます。
とにかく、読書という行為に少しでも思い入れ
のある人には手にとってもらいたい一冊です。
野村美月はやっぱり化けたな
デビュー作から数作読んで以来、久々に彼女の作品を読みました。
途中の「うさ恋」とか、なんかちょっとさすがに・・・というタイトル物には手が出ませんでしたので。
中盤まではタイトルにある「文学少女」の必要性をあまり感じられなかったのですが怒涛の最後の展開でその評価はひっくりかえりました。
この事件の「犯人」というか中心人物の気持ちは誰でも一度は感じた事があるんじゃないだろうか。
読後の感想としては野村美月は期待通り化けたな・・・そう感じました。
内容はかなりハードですがそれでも読後感はなんだかやさしい気持ちになれました。
本好きの心をくすぐる傑作。
本書はなかなかおもしろかった。ぼく的には米澤穂信の古典部シリーズよりもこちらに軍配を上げたい。そりゃあ、文学が大好きだからって本のページを破りとってムシャムシャ食べてしまう美少女なんて設定はやりすぎじゃないかと思ったりもする。でも、それが読み終わる頃にはしっくり馴染んでしまってるし、その頃にはページを食べたあとの感想が楽しみになっていたりするからたいしたものである。しかし、それは枝葉の話であって、ぼくが強調したいのは本筋の部分なのだ。この本の紹介には『口溶け軽めでちょっぴりビターな、ミステリアス学園コメディ』なんて謳われているが、これは少々的外れだったりする。本書で語られる事件は、なかなかトリッキーで辛い話なのだ。
タイトルにもあるようにこのシリーズは文学がモチーフになっている。今回は太宰治の「人間失格」だった。この太宰の心の声が強く反映された晩年の傑作を作者はいかに料理したのか?
う〜ん、これがウマかった。過去に遡る事件の真相は、この「人間失格」を踏まえてラストで見事にどんでん返しを決めてくれている。ぼくもすっかりダマされてしまった。そうかー、そうなのかー。いやいや、一本とられてしまいました。だから本書はミステリとしても大変健闘してるのだ。それにもまして、作中でチラホラ散見される文学作品についての思わず興味を惹かれる紹介はどうだ。これは本好きにとっては、たまらない魅力だった。
