- [著]マイケル ダナム
- [原著]Mikel Dunham
- [翻訳]山際 素男
- カテゴリ:
- 単行本 (277頁)
- ISBN:
- 477004030X
- 発売元:
- 講談社インターナショナル (2006/02)
- 価格:
- ¥ 1,890 (税込)
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ダライ・ラマ自伝とあわせて読まれたい
ダライ・ラマ14世の著作にチベットと中国の関係について言及されることが多いので、この本を手にとったのが数年前のこと、今年に入り、衝撃的な映像がTVのワイドショーにも流れ、よりいっそう中国のチベット侵攻の事実が一般に関心を持って認められることになった。
本書では、チベットがなめたその苦難の歴史と現在の情況が語られている。その激しい弾圧の様相は、ダライ・ラマ14世の自伝でも詳しく描写されているので、ぜひそちらもあわせて読まれたい。
情報規制の激しい中国において、一般の市民が現状の詳細について操作された印象をもつことは避け得ないことだろう。感情的な非難ではなく、第三国をまじえてこの問題にしっかりと向き合い、認識の共有を図りチベット問題についての世界的なコンセンサスを一刻も早く確立すべきだと思うが、本書のようにしっかりした筆致で描かれた歴史書はその一助になると思う。
イデオロギーによる自国民、他民族の弾圧の問題は、太古から21世紀の現在までも絶えることがなく、これも人間の業かと思わされる。歴史のうねりの中で民族性のマイナス面が噴出した時、どんな国や民族においても、被害者加害者双方になる可能性から無縁ではありえないだろう。
私たちは過去からなにを学び、現在起こっている悲惨な出来事に対してどのような姿勢をとることができるのだろうか。
負の経験から生まれたまぎれもない人類の遺産として、ナチスの迫害を経験し、その後ロゴセラピーを確立した「夜と霧」のV・E・フランクルの著作群を深く読み返したい気持ちになった。
最後に50年にもおよび当事者としてこの問題にかかわり、強く現状を欧米各地で訴え続けてこられたダライ・ラマに敬意を表するとともに、「今現在確かに苦しんでいる人たち」が一刻も早く苦しみから解放されることを願う。
驚愕の真実
本書では、チベット開放運動に係わった人物と、その流れをうまく組み合わ
せて表現されています。チベットについてはあまり関心がありませんでしたが、
その近代史についてはただただ驚きでした。中国の政策はまさにチベット文化
の破壊と民族圧殺に他なりません。中国が青海チベット鉄道建設に心血を注いだ
訳がよく判りました。グローバル化する世界の中で、日本は中国とどう付き合って
いったら良いのか、考えさせられました。オリンピックに絡んだだけの一過性の
チベット問題としてではなく、今後もこの問題に関心を持ち続けることが私達
日本人にとっても重要なだけではなく、チベットの民主化に繋がるとおもいます。
もうパンダ外交はうんざりです。一方で、新彊ウイグル自治区(東トルキスタン)
問題についても考えてみたいと思います。
知らなくてはならない真実
私は反中主義者ではないが、「チベット大虐殺」や侵略、破壊を許すことはできない。
先日のチベット暴動でチベットに何が起こっているのか、何で怒っているのかを多くの日本人は知らないのが現状だ。
この本を読むとチベット侵略の想像以上に酷い実態に驚かさせられる。チベット問題を深く理解し、真の日中友好を考える上で必読の本だ。
次は我が身かもしれない。
テレビや新聞・・・マスコミが報道しない情報がこの本には書かれています。
日本人はマスコミを無条件で信用し過ぎではないだろうか?
前は私も、マスコミの報道を無条件で信じてきた一人ですが、
動画サイトに投稿される動画の内容があまりにもマスコミの報道とかけ離れていたため
マスコミに対して強い不信感を持つようになりました。
では、この本や投稿された動画だって、人の思惑が全くないと言えるのか?と思う方もいるでしょう。
もちろん全く無いどころか、思惑はあるでしょう。
だからこそ互いを見比べどちらがより信用できる情報かを個々が判断する必要があるのではないでしょうか?
どちらか一方の情報を鵜呑みにし、頭ごなしに批判するのは良くないでしょう。
私たちが同じ目に遭う日が近づいているのか?
ニコニコしながら近づいて来るのその背中には武器が
隠されている…。実際に大陸の人からビジネスを持ち
かけられる時、そう思うことが多い。向こうが一方的
に条件をならべて、こちらが無理だと伝えるや否や、
語気を荒げて唾を飛ばす。実に不快だ。そもそも私の
中に偏見があることが一因だろうか、と自省してみた
りもしたが、この本を読んでそうではないことが解っ
た。
私のそれは偏見ではなく、自己防衛本能だったのだ!
先頃、微笑みを浮かべながら私達の国を訪れた誰かさ
んは、1990年前後チベットで圧政を敷いた人であ
る。微笑みの後、何が始まるのか? この先の日中関
係を考えると身震いしてしまう。チベット問題を理解
するのみならず、彼らの渉外パターンを知る上でも、
多くの方に読んでいただきたいと思う。
単純だが数で押し切る。深慮がないゆえにやること残
酷。中国のやり口に、読めば読むほど怒りと恐怖がこ
みあげてくる。
解放は微笑で始まった
「チベット解放」というのは、朝鮮戦争等と同様、軍事進行ありきと思っていたが、そう単純
ではないようだ。以下に著者の描写をまとめます。
1949年 毛沢東は中華人民共和国の成立を宣言。同年、チベットを帝国主義者から開放す
ると発表。(著者によるとチベットにいた観光客以外の白人は8人)
1950年 中共軍はチベット内の東端地域に自動車道路を建設。
略奪などはせずに非常に礼儀正しく、収穫を手伝った。僧院にも寄付した。
いわゆる微笑外交(商人、農民、僧侶は喜んだ)
同年 6月 チベット軍の無線装置をめぐり紛争が起きる。中共軍は反撃せず。
(同月朝鮮戦争開始)
チベットの東地区全体に中共軍進入。地域に医療サービスを実施。
同年10月 首都ラサににいたる交通の要所に攻撃開始。
チベット軍は投降し武装解除するも、武器を返却され、武装した姿を写真に
とられた。その後再度武器は取り上げられた。この写真は中共軍とチベット軍の
友好的シーンとして宣伝され国際社会は安心した。
11月 チベットは国連に緊急文書を送るも無視された。
1951年 中共チベット会議で17条協定書が提出されチベット側は代表権なかったが
中共側はチベットの判を作成し、チベット側はやむなく署名した。
(内容はチベットは自国から帝国主義勢力を駆逐し中共へ「復帰」する等)
協定は3日後にラジオ北京により海外に宣伝された。
=>解放はこれでほぼ実現、以降国際社会での情宣、ダライ・ラマと同格の宗教指導者を
指名する等の政策が続行された。
解放は単なる軍事進行だけではない。現在、ダライ・ラマ14世と中共政府の話し合が行われ
ているが、これとほぼ同様なことが1954年にも起きている。
これが真の意味での「話し合い」ではなく国際社会へのポーズでしかないことは、この本を
読めば一目瞭然だろう。皆様、ご賢察願いたい。
長野聖火リレーで実感した
本書を読んで非常に恐ろしさを感じた。日本人も真剣に考えなくてはいけないと思う。おりしも長野聖火リレーで多数の中国人が怒号とともにチベット支援の旗を持った日本人を脅かしている光景を見てしまいさらに脅威を感じた。是非平和的解決を望みます。
長野の聖火リレーで実感できた中国人の暴力性
この本には暴力的な中国人の実態が書かれているが、私は長野で聖火リレーを見た時にそれを実感できた。リレーを見物するために長野まで行ったが、大人数の中国人の大声と大きな旗で何も見えない。車に乗った中国人が猛スピードで奇声をあげて、大きな中国旗を振り回して我が物顔で道を走っていた。チベット支援グループもいたが、大勢の中国人に囲まれて、「あなたはいくらもらっているのか?3万円か?shame on you!shame on you!」と罵られていた。中国人の集団が組織的に人集めされていることは周知の事実だが、この発言を聞いて、中国人自身が金をもらって動いている可能性もあると思った。数の少ないチベット支援者を圧倒的な多数の中国人が取り囲んで暴言を吐いている様子をたくさん見た。中国人がチベットを侵略するほど暴力的、攻撃的であることを長野市内を歩いて実感した。
チベット問題に関心を持つすべての人に
チベット問題に関心を持つすべての人に読んでほしい本です。大国の思うままに、あらゆる不合理な仕打ちを受けてきたチベット、その実態を知ってほしいです。大国のエゴの論理の前には人道的な正義など、吹き飛んでしまっていいのでしょうか?
現代の世界の中で、忘れてはならない悲劇が今もまた起きているのです。
チベットの人たちに平和がありますように、チベットの人の人権の尊重がされますことを願います。
チベット民族の悲劇
チベット人は不幸な民族である。1913年モンゴルと一緒に念願の独立を宣言したにもかかわらず1949年中華人民共和国が誕生したとたん毛沢東の中共政権によって侵略、滅亡させられてしまった。現在のチベットは1959年にダライ・ラマがインドに亡命して以来もはやチベット民族のチベットではない。そんな顛末をチベットへの親近感を込めた目線で丁寧に聞き取り、怒りをもってレポートしているのが本書である。
第二次世界大戦が終結し1949年に共産党政権が誕生。ほどなく(50年)中共政府軍はチベットに侵攻を開始する。東チベットの勇敢な部族たちは抵抗を始めるが圧倒的な武力に次第に押され、やがて1959年ダライ・ラマのいるチベット文化の中心ラサまでも中共軍に制圧される。その後インドに亡命したダライ・ラマとチベット難民、ゲリラ抵抗部隊は米国(CIA)や国際世論に助けられたりもする。しかし1969年の米中国交樹立などの時期を境に国際政治の激流に呑まれ世界からも亡命国や支援体制からも疎んじられてゆく。
侵略に対する抵抗がゲリラ戦になってゆく過程で中共軍の弾圧はすさまじかった。チベットがずっと鎖国政策をしてきた関係でほとんど内部の情報が漏れなかったという悪条件も重なり百万人以上のチベット人が虐殺され寺院、仏像、書物、などすべての文化遺産が破壊されつくされチベット文化は抹殺された(ダライ・ラマ14世)。暴虐の内容は本文に詳しいがその中でも後の文化大革命ではやった「公開懲罰(タムジン)」というのが恐ろしい。
この書物を読んで現在の中国に対する認識が変わることは仕方がない。これはどう見ても人道的にも政治的にも許されることではないのだから。しかしこれをすぐさま現在の中国政府批判のキャンペーンに結びつけることも間違いを犯すことになる。国家というものがある面ではどれだけ残酷なことをするのか、というメッセージを受け取りたい。
