- [著]水田美意子
- カテゴリ:
- 文庫 (348頁)
- ISBN:
- 4796663460
- 発売元:
- 宝島社 (2008/05/12)
- 価格:
- ¥ 580 (税込)
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えーと・・・
話題作りのために受賞,出版されたとしか言いようがない.この作品を普通の作家が書いていたのならば,ふざけるなという事になるんだろう.12歳にしては素晴しい完成度と言う評価は根本的におかしい.小説という商品として売り出すのならば,保つべき最低限のレベルはあるだろう.有り得ない設定,稚拙な文章,ゲーム感覚の殺人描写,薄っぺらな人物描写.少なくとも私はこれがそのレベルに達しているとは思わない.
四日間の奇蹟,沈む魚,パーフェクト・プラン,チーム・バチスタの栄光・・・このミス大賞関連の作品には非常に期待していただけに残念でならない.今後は強引な話題作りなどせず,良作を発表することを期待する.
ミステリーの道具立ては絢爛豪華、エンターテインメントというには習作のレベル
’06年度「第4回『このミステリーがすごい!』大賞」の特別奨励賞受賞作。
なんといっても応募時12才の少女が書いたということで選考会を紛糾させた問題作(!?)である。
暴風雨におそわれる絶海の孤島。その廃墟で起こる半端じゃない数の大量殺人。奇抜で猟奇的な殺し方。ピエロの扮装をした殺人者。インターネットでの殺人中継。また、ネット上で開催される、死ぬ順番を予想するトトカルチョ。さらには太平洋戦争末期、旧日本軍が残したという時価1兆円にも及ぶ財宝。スクープをもくろむマスコミや対処に困惑する警察と役所。最後に明かされる意外な真犯人。ミステリーの道具立てとしてはこれ以上ないほど絢爛豪華である。
しかしながら話題性が先行した感はどうしても否めない。「このミス大賞」だからこそ、また「このミス大賞」でしかこの作品は評価されなかったのではないかと思う。
まず、そもそもの設定からしてまったくありえない。
次に、よくいえばテンポ良く進むストーリー展開は、裏を返せば、荒っぽくて、大量殺人の論理性や必然性がない。
そしてエンターテインメントであるミステリーとしては、12才の少女の習作のレベルであり、あまりにもあっけらかんとしていて、私には若い人たちのメールの断片的なやりとりをつながりのある文章にしたお話を見たような感じがした。
もしかしたら中年の私には若者の感性が理解できないのかもしれない。できればティーンエイジャーの読者のみなさんの読後の感想を聞いてみたいと思う。
