イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)

  • [著]クレイトン・クリステンセン

カテゴリ:
単行本 (327頁)
ISBN:
4798100234
発売元:
翔泳社 (2001/07)
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顧客の意見に熱心に耳を傾け、新技術への投資を積極的に行い、常に高品質の製品やサービスを提供している業界トップの優良企業。ところが、その優れた経営のために失敗を招き、トップの地位を失ってしまう――。本書は、大手企業に必ず訪れるというこの「ジレンマ」を解き明かしベストセラーになった原著、『The Innovator's Dilemma』の増補改訂版である。

ハーバード・ビジネス・スクールの教授である著者は、この逆説的なコンセプトを、学問的体系に基づいた緻密な論理構成によって実証している。事例として取り上げるのは、ディスク・ドライブや掘削機といった業界のほかに、ホンダが進出した北米市場やインテルが支配したマイクロ・プロセッサ市場など。それぞれの業界で起きた「破壊的イノベーション」を検証し、それに対処できない大手企業の宿命ともいえる法則を導き出している。

優れた経営とされてきたものが、「破壊的イノベーション」の前ではすべて無効になり、逆にマイナスの価値さえもちうるという指摘にはただ驚かされる。その点で本書は究極のイノベーション論であり、イノベーション・マネジメントの新境地を切り開いたものとして画期的な論考である。

「ジレンマは、解決できる」として著者が示す処方箋は、「成功体験」をもつ企業のトップはもちろん、イノベーションにかかわるすべての企業人にも必読の内容である。増補された「グループ討論の手引き」は研修のテキストにも活用できる。利用価値の高い1冊だ。(棚上 勉)

2008
10/09
Thu

興味深い本

[No.54] posted by hiropon

PRESIDENT誌で「役員・社長候補が読むべき本」として推奨されていた本です。特に大組織・グローバル企業等で働かれている方は必須の本でしょう。sustainable technologyとdisruptive technologyの違いはよく理解しておく必要があるでしょう。翻訳本もいいですが、原本で読むことをお勧めします。

2008
09/27
Sat

改革はできても、革新はできない巨大企業

[No.53] posted by リョウタ

製品の性能を向上させる持続的イノベーションとは別に、製品のコンセプトを変えることで既存勢力を一気に駆逐する破壊的イノベーションがある。巨大企業が持続的イノベーションに縛られ、破壊的イノベーションを生み出せない説明が本書の主眼である。
破壊的イノベーションから生み出される製品は最初は小さなマーケットからアクセスするため利益が小く、巨大企業があえて参入するインセンティブが弱い。加えて破壊的イノベーションは斬新すぎて定量的な利益予測が出来ず。内部支持も得られない。

巨大企業が性能向上により既存のマス・マケーットにしがみついている間に、革新的な企業が破壊的イノベーションを駆使して新しいマーケットを切り開く。そして遂に大企業の持っているマス・マーケットに攻め込んだとき巨大企業は滅ぼされてしまう。

2008
08/10
Sun

イノベーションや技術経営を語る際の必読の書

80.0% (4 / 5)
[No.52] posted by 石坂 哲

ハーバードビジネススクール(HBS)で教鞭をとるクレイトン・クリステンセンによる名著。本書は、業界をリードする優良企業が、「破壊的イノベーション」の出現により、その地位を失う原因を理論的に分析したものである。

優良企業は、顧客の意見に注意深く耳を傾け、既存製品の性能を向上させる「持続的イノベーション」を目指す。しかし、時として、製品の性能や価格を引き下げる効果を持つ「破壊的イノベーション」が現れ、やがてそれが優良企業のシェアを奪うことがある。

本書では、ディスク・ドライブ業界をはじめとする各種業界のイノベーションの成功と失敗を例にとりながら、「破壊的イノベーション」が巻き起こす効果について帰納的に法則を引き出す。

日本語初版は2001年度だが、その本質は現代でもいささかも色あせることはない。技術経営やイノベーションを学ぶ際の必読の書である。

2008
04/06
Sun

必読です

100.0% (2 / 2)
[No.51] posted by ma-ri

一言でいうなれば「必読」これしかありません。
基本的に良書に当たるケースが多いですが、これもまた良書の一つです。

「優良企業がなぜ失敗するのか?」

というインパクトの大きな冒頭から始まり、IBM,HP,DECのディスクドライブ事業を事例に取り、3Cの自社、競合、市場をイノベーションという切り口から、分析しています。

市場に対して、持続的イノベーション、破壊的イノベーションを展開するケースがありますが、この際のオプションとして、過去の事例を引っ張りつつ、論理がブレないまま議論がなされています。

また、技術革新による、競合、市場に対する戦略オプションの特定について、細かく議論されているのは当然ですが、
一部人的資源の話についてもふれられています。
マッキンゼーカンパニーには、年間にMBAホルダーの新入社員がかなりの数で採用されますが、同じように年間で同じくらいの数の者が辞めます。しかしながら、マッキンゼーは優良企業として生き残っています。
ここは、ヒトが会社を創ります。という言葉はあるけれど、会社にヒトがいなければ成り立ちません。は成立しないということになります。ヒトで仕事をするのではなく、会社でプロセス通りに仕事をする⇒ノウハウは会社に残す。

このグッドサイクル見ることで、企業が優良企業である続けるための施策みたいなものもうっすら見えました。

2008
01/23
Wed

破壊的イノベーションについての名著

100.0% (2 / 2)
[No.50] posted by 親カッパ

大企業の持続的イノベーションは小企業の破壊的イノベーションには対処できないという本

すばらしすぎです!古典になりつつありますが,輝きを失わない.
いままでに無い「バリューチェーン」という考え方を持ち出して
破壊的イノベーションを説明していること.多くの事例が広い範囲で見つかること.
そして,何よりほとんどの大企業がこのジレンマを解消できない.

学術的な精緻さ,体系と,コンサルタントが持つ説得力の両方を兼ね備えています.

教科書を意識したのか,後ろの方の討論の手引きは余計だと思えるほど
すばらしいと思います.読むには時間がかかりますが,その分の価値は
充分あると思います.またこの手の本にしては安いです.

2008
01/09
Wed

破壊的イノベーションには感動!

100.0% (1 / 1)
[No.49] posted by ビジネスパダワン

あとがきものんびりしていて笑えるのですが、
本文も当然、最高!

破壊的イノベーションには感動です。
ブルーオーシャン戦略よりも読み応えありました。

2007
11/07
Wed

優良企業、優秀な経営者は技術革新に滅ぼされる?

90.9% (10 / 11)
[No.48] posted by くろやぎ

 ハーバードビジネススクールの講義を一般向けに分かりやすく解説した本です。

 著者のクリステンセンは、トップ企業の入れ替わりが激しい業界に注目し、かつて業界でナンバーワンだった企業がなぜ新興企業に負けてしまったのか、経営者はどんな間違いをしてしまったのかを研究しました。
 当初の予想では、業界の激しい技術革新の動きについていけなくなったのではないか。また、経営者の“怠慢”や“驕り”が原因ではないか、と著者は考えていました。

 ところが実際に調査してみると、著者が予想した「技術泥流説」や「経営者無能説」は間違いであることが判りました。視点を変えて調査しなおした著者は、意外な答えを発見します。

 それは、経営者が優秀で、優秀な社員を抱えた優秀な企業からは、業界の地図を塗り替えるような新技術(破壊的イノベーション)は生まれてこない。気がついたときには、予想もしなかった新技術を開発したかつての弱小企業の勢いを止めることはできない、ということでした。
 優良企業は、現在の顧客の声に耳を傾け、現在の顧客が求める要望を実現する技術開発を行い、生産設備に投資します。しかし、このような現在の顧客の要求に応えるための通常の開発は、持続的なイノベーションであり、その中に「破壊的イノベーション」のヒントはありません。

 優良な企業、優秀な経営者ほど「破壊的イノベーション」に遅れをとってしまう。著者は、このイノベーションのジレンマの由縁を丁寧に解説し、後半ではこのジレンマを抜け出す方策も教えています。

 本書の最初の版がアメリカで発売されるや、二つの大きな賞を受賞し、ベストセラーになりました。アメリカのビジネスのやり方を革命的に変革したとも言われます。

 名著の評判に間違いはありませんでした。

 経営者はもちろんですが、技術者も興味深く読める一書でした。

2007
10/27
Sat

チャレンジャーの為の名著だと思う

83.3% (5 / 6)
[No.47] posted by Webマーケター

一見、技術職者のための本に見えるが、気を張って読めば読むほど
どんなビジネスにも応用のできる「チャレンジと創意工夫」の
物語だということが見えてくる。

そのことは裏を返せば、挑戦者精神を持たない人にとっては
単なる技術革新本にしか見えないということだろうが、
そういう人に本書はおすすめできない。

むしろ、技術職にないが起業家精神、チャレンジスピリットにあふれる
人たちこそが、本書のメインターゲットだと思う。

そういう人が読めば、目から鱗の話ばかりのはず。おすすめです。

2007
10/24
Wed

大企業は本当に破壊的イノベーションを活かせないのか?

60.0% (3 / 5)
[No.46] posted by wave115

実績ある企業はなぜ破壊的イノベーションを活かすことができないのかという事を様々なケースをもとにその原因を解き明かしています.実績ある企業は,実績があるが故に現在の事業に投資し続けることを選び,新しい破壊的技術に投資することができないためです.

最近カプセル内視鏡に保険が適用されることになりました.カプセル内視鏡は今のところ小腸しか検査できませんし,腸の蠕動運動で進むため医師がリアルタイムで見たいところを見るというわけにもいきませんが,胃カメラを飲まれたことのある方でしたらおわかりでしょうが,患者にとっては救世主のような技術です.ところで,従来のチューブ型の内視鏡というのはオリンパスが全世界で70%ものシェアを持っているのですが,カプセル内視鏡はオリンパスにとってまさに破壊的技術です.本書のとおりだとするとオリンパスはカプセル内視鏡で成功しないという事になりますが,オリンパスも研究開発を進めており,50%のシェアをとると言っているようです.さてどうなるでしょう.

2007
10/09
Tue

参考になりました

100.0% (7 / 7)
[No.45] posted by 五島列島

全3部作を読みました。自信家の技術屋が読み物として読むだけであれば退屈な本でしょうが
事業を立ち上げ、攻める側に立っている人にとっては大変参考になるでしょう。イノベーションは遂行されなければ社会に価値を問うことも、生活者が抱えている問題も解決することもできません。業界内に存在するルールは自然発生的に、実績ある企業が取り決めている場合が多く、ルール自体も破壊しなければ、深刻な諸問題が解決できないケースが確実に存在しています。実践することが前提でなければ、ただの退屈な理屈になってしまいます。現在の企業の研究所も同様の状況と推測されます。


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