企業価値の断絶

  • [著]ジェフリー・ムーア
  • [翻訳]高田 有現
  • [翻訳]齋藤 幸一

カテゴリ:
単行本 (448頁)
ISBN:
4798100676
発売元:
翔泳社 (2001/09/26)
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米ハイテクIT企業に大きな影響力をもつマーケティング・コンサルタントのジェフリー・A・ムーアは、米産業界に定着している「キャズム」理論の提唱者であり、その一連の著作は、業界関係者の間ですでにバイブル化しているという。本書はそれらの作品で展開された理論を結集し、旧来の伝統的な企業がインターネット時代にどのように企業改革を進めればいいか、処方箋を与えたものである。

その要諦は、「株主価値経営」と「コアとコンテクスト」という2つのキーワードに集約できるだろう。株主優先の経営や、経営資源のコア業務への集中、それ以外の業務(コンテクスト)のアウトソーシングは、これまで盛んに論じられてきたテーマだが、ここでは「株価を上昇させる業務こそが、会社のコア業務」ととらえるなど、株価とコア業務を密接に関連させて論じている。

第1章と第2章では、そのコア業務への資源集中こそが競争優位性を高める方法であり、株価こそが競争優位性を測定するものだといった経営価値に関するテーマが論じられている。ここでは、ビジネス界で新しく起きている変化が数多く検証されているが、なかでもコア業務に特化した複数の優良企業が集まり、バリューチェーンを形成していくという経済の潮流を指摘した点は注目だろう。

3章以下の章では、インターネット時代の競争優位性の特質やその進化の様相、また大企業が突如競争力を失ってしまう市場のメカニズムやその対処法などが論じられている。対象はハイテク業界であるが、「競争優位性を生みだす五つの層のモデル」「企業カルチャー別にみた競争優位性確立の手法」といった処方箋は、一般の企業にも十分当てはまる。

日本でもITバブルは沈静化に向かっているが、その波が残した「バリューチェーン経済への移行」といった構造的変化は、旧来の大企業にとって今後の命運を決する大きな経営課題である。それを乗りきるための確かな指針と処方箋が、ここに示されたといえるだろう。(棚上 勉)

2002
09/22
Sun

自分あるいは自社のビジネスがは、今、どの発達段階にいるかを意識しながら読もう

85.7% (12 / 14)
[No.2] posted by jimmy

「キャズム」での語りの切れå'³ã«æƒ¹ã‹ã‚Œã¦ã€ã‚¸ã‚§ãƒ•リー・ムーア執筆の本ã‚'読み進めています。

「コア」と「コンテキスト」の識別と、「株主価値=GAP(競争優位性)Ã-CAP(競争優位性維持期é-")」という分解によって、様ã€...な現実ã‚'わかりやすく説明ã-てくれています。そういった概念ã‚'組み合わせている分、「キャズム」で感じた切れå'³ã¯ã‚ˆã‚ŠãŠã¨ãªã-くなったように思えますが、現実の自分or自社に適ç"¨ã-て考える上では、より実ç"¨çš„になっています。私にとっていえば、「メインストリート=成熟段階」からどうやって再度キャズムã‚'渡るかã‚'考える上で役立ちまã-た。

たとえば、前述の状況で検討するアウトソーシングは「コスト削減よりもコンテキスト業務ã‚'é-"違いなくå¤-に出すã"とã‚'重è¦-する」のでなã'ればな!ã‚!‰ãªã„という示å"†ã§ã™ã€‚最後のè¿'い章でã"の記述ã‚'読ã‚"だときに初めてã"の本の意å'³ã‚'ä½"感できまã-た。逆にいえば、その1行に行きå½"たるまでは多å°'退屈な思いã‚'もちながらæˆ'æ...¢ã-てページã‚'めくっていたというã"とです。その相対的なとっつきにくさが、「キャズム」よりも売上ランキングが低い理ç"±ãªã®ã§ã¯ãªã„かと思いまã-たが、実ç"¨æ€§ã§ã„えば無è¦-できないå†...容だと思います。
「”キャズム”は読ã‚"で興å'³ã¯ã‚‚てたが、今一つ自分にどうé-¢ä¿‚ã-てくるかがわからない」といったæ-¹ã¯ã€ã"の本まで読み進めるとよいのではないかと思いまã-た。

2001
11/21
Wed

優良企業がジレンマを克服するための試金石

37.5% (3 / 8)
[No.1] posted by y-ohashi

かの有名なベストセラー「イノベーターズ・ジレンマ」で提起された、ハイテクビジネスの落とし穴からいかにして抜け出すかを初めてときおろした秀作。株価という極めて客観的な指標を活用しながら、伝統的な企業がどうやって激変のハーテク業界で「千年企業」として生き続けるか。著者の分析は、はやりの企業価値論にとどまらず企業文化論にも発展している。企業の特徴や製品ライフサイクルによって改革の処方箋が異なるという視点は極めてユニークで、読者はダイナミックな視点の重要性を再認識するだろう。


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