- [著]ケン・スティグリッツ
- [翻訳]川越 敏司
- [翻訳]佐々木 俊一郎
- [翻訳]小川 一仁
- カテゴリ:
- 単行本 (303頁)
- ISBN:
- 4822246639
- 発売元:
- 日経BP社 (2008/04/24)
- 価格:
- ¥ 2,520 (税込)
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体験から学術的知見へのショートカット
インターネットオークションについて,これほど読みやすく,かつ理解を深めてくれるものはないだろう.これを読めば,オークションの制度の謎 ― 例えば,最高入札額がなぜ開示されないのか ― について,理論的に理解できる.本書は,e-bay の2位価格落札制度を解説しており,日本のヤフオクでは1位価格での落札なので,留意して読む必要があるが,そのことが全体の趣旨を損なうことは全くない.むしろ,制度こそが,オークションの真の勝者を選ぶことを理解するうえで,かえって良い思考実験の場所を提供している.
オークションは資源配分の場であり,経済学では極めて重要な役割をになう場所である.にもかかわらず,振興のインターネットオークション市場について,ここまできちんと分析されたものは少ない.平易で気取らない文章だが,言及している内容は極めて奥深い.学術的な新しい知見が一度に得られる.落札者が自分の留保価格より払いすぎる「勝者の呪い」や,他人の入札価格を引き上げるいじわる行為,などについても,実験経済学の文献を引用しながら解説されている.例えば,本書では,制度および開示される情報が「勝者の呪い」にどう影響するかについて理解するのにそう時間はかからない.しかしこのテーマに取り組んだ著名な学術書には,Kagel and Levinの Common Value Auctions and the Winners Curse (Princeton)があり,この393ページにわたる高価な洋書を買って,辞書を引きながら読むのに比べると,3日もあれば読み切れるこの本は,有難いショートカットとなっている.
著者は自分のオークション利用の体験をふんだんに盛り込んでいて,あまり引いた視点でかかれていないのもいい.もし,この本をもっと楽しみたければ,1度オークションに参加することをお勧めする.著者がオークションの体験で得られる直感や疑問のすべてに回答していることがわかる.
ネットオークションがメイントピックスなので、ホットだが・・
内容自体は、標準的なオークションを紹介しつつ、なぜセカンドビットオークションが利用されたり、イングリッシュオークションが主流なのかなど、様々な理論を数式無しで読める点では、幅広いユーザー向けかもしれないです。最初はノンフィクションの読み物程度かなと思って読んでいましたが、補論では数式を使って一般化されているので、教科書的な意味合いもあります。
しかし、なかなかページが進まない原因が翻訳された文章です。数行読み進むとなぜか止まってしまう、そしてまた進む・・一歩進んで二歩下がりながら読んでいます。
後半は、ネットオークション(e-bay)がメイントピックスですので、オークション理論を理論的に学ぶよりも、ある程度のオークション理論の概要をつかんだあとに読んだほうが良いかもしれません。
