- [著]エドワード・ヨードン
- [翻訳]松原 友夫
- [翻訳]山浦 恒央
- カテゴリ:
- 単行本 (320頁)
- ISBN:
- 4822282716
- 発売元:
- 日経BP社 (2006/05/03)
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- ¥ 2,310 (税込)
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松原さんの翻訳なので読みました。
書いていることは事実をある視点で記述しているのだと思います。
解決策は、それぞれの現場で違うので、自分達で考えるしかありません。
現場の感触としては、能力のある人間にやる気を与えて仕事をした結果を、
どうお金に変えるかの手腕が経営者や営業にあるかだと思っています。
そういう手腕のある人でも、手腕があるが故に、仕事量が10倍、100倍になったときに、対応方法を誤ることがあるように思います。
万能の解決策はないということではないでしょうか。
少なくとも、
1 有能な技術者を組織する(やる気にさせる)
2 お金を支払う顧客を捜してくる
の2つができれば、大丈夫なのではないでしょうか。
割とありがちな問題と、割とありがちな解決策が体系的に書かれているので、時間があるときにのんびりと読むとよい。くれぐれも、デスマーチプロジェクトの時には読まない方がよいと思った。こまっているときには、原因を解決する方法か、対策が大事で、ありがちな解決策では解決しない。それは、公式プロセスの導入という、デスマーチプロジェクトに適用してはいけないと本書で書いていることと同じではないだろうか?
死ぬほど大変なITプロジェクトに入る前に
著者ははじめににおいて,「デスマーチプロジェクト(常態よりも50%以上逸脱している
プロジェクト,死ぬほど大変なプロジェクト)は、常態であって、例外ではない」と述べている.
このような大変なITプロジェクトが避けられないならば,そこから生還するにはどうすれば
良いのかを書いている本.
中身は,アメリカのコンサルタントが書いてある本にありがちな,最初の章で定義を行い
その後の章が色々書いてあるという形態そのもののように思える.ちなみに2章以降は
政治,交渉,デスマーチ・プロジェクトの人々,デスマーチ・プロセス,プロセスのダイナミックス
クリティカルチェーンと制約条件の理論,時間の管理,進捗の管理と制御,デスマーチのためのツールと技術
シミュレーションと「戦争ゲーム」と11章からなる.
特に難しい理論が展開されているわけでもなく,最後の2章は自分のツールのCMなので
気楽にまずは読むことができるのではないかと思う.そのなかから,トリアージ,時間の管理
チームの構成など,気になるものを探し出す方法が良いのではないかと思う.
できるなら プロジェクトが始まる前に読んで!
→著者が たった一つだけ覚えてほしいことは
「トリアージ」・・・作業に優先順位をつけて実施すること
→これ以外にも
お笑い芸人 小梅太夫が乗り移ったかのように
「はっ はっ」と驚き、気づくこと請け合い
→新しいツールを使うことの危険性、
デスマーチPJの「シミュレーション」を作ることの費用対効果
などなどなど
→現在、火が吹いているプロジェクトを実施しているプロマネやメンバには、
読ませない方がいいでしょう
きっと みんな本当のことに気付いて 会社をやめてしまうと思います
(悪魔のささやき)
→できるなら プロジェクトが始まる前に読んで!
上司に隠れて読んで!
システム開発に携わる人必読
素晴らしい。システム開発に携わる人に必読の書である。以前から読みたいと思っていたが、絶版であったのか手に入らなかったものが、今回、第2版の翻訳で書店に並ぶことになった。
システム開発の鋭い分析とともに、問題点をずばりと突く明快な文章と、鋭い批判精神を持った語り口が絶妙である。第一版を読んだことがないが、少なくともこの第二版については翻訳は悪くない。もちろんアメリカ人のジョークを理解できる読解力はいる。
第一章「はじめに」を読むだけで、並みの書籍一冊分の内容がある。読み出すとやめられなくなり、仕事が手につかなくなる。したがって、この本によって目前の仕事がデスマーチになるかもしれないことを覚悟しなければならない。
とにかく、面白い
ここの評判が今ひとつだったので購入をためらっていたが、実際に読み始めると抜群に面白い。
易しい文章だし、1ページあたりの量も多くないので本来であればドンドン読み進められるはずだが、なかなか先に進まない。というのも、あまりにも、思い当たることが多すぎて笑い転げているだらだ。テレビの下手なお笑い番組に時間を費やすより、爆笑できますよ、この本は。
だから、この本はDEATH MARCHを解決する特効薬を授けるというより、日々ストレスにさらされているプロジェクトのメンバーに笑いを授けることで崖っぷちから救おうとしているのかもしれない。えてしてプロジェクトのメンバーはまじめな堅物すぎて、Edward Yourdonのシャレにお怒りになるかもしれないが、彼のジョークをお腹を抱えて笑えるようになったら、DEATH MARCHをうまくいなしているのではないだろうか?だって彼自身、実はDEATH MARCHを否定しているわけではなく、楽しんでいる節がプンプンうかがえるから。
他人事ではない !
本書で言う「デスマーチ」とは、主にソフトウェア開発を対象として「開発者に過度の負担を掛けながら破綻への道を突き進む」プロジェクトを指す。私はソフトウェア開発25年の経験を持つが、私の入社時には「遅れたプロジェクトに新たに人員を投入すると、そのプロジェクトは更に遅れる」という名言で有名なブルックスの「人月の神話」がプロジェクト管理の本として著名であった。
本書では、「プロジェクトのパラメータが正常値の50%以上のもの」をデスマーチと明快に定義している。例えば、納期、人員、予算等が見積もりに対して半分以下なら即デスマーチだ。逆に要求仕様が2倍だったらやはりデスマーチだ。著者はデスマーチが起きる原因を、経営、営業、楽観主義、不測の事故等に分類し、解説する。こうした分析嗜好はアメリカ人の性癖によるものだろう。簡潔に言うとアメリカでは職能(マネージャ、担当者etc.)主義が徹底しているのでそれに沿って、ある意味マニュアル化した方法で対処するのが良いと言う。
翻って日本はどうだろう。顧客との折衝でビジネスライクに事を進め、常に必要な予算を確保できるのであろうか ? 私はむしろマーフィーの次のような法則の方が現実に近いように思われる。「失敗する可能性のあるプロジェクトは必ず失敗する」。そして、失敗する可能性の無いプロジェクトなど存在しないのである。
「デスマーチ」という言葉を世に知らしめた功績は大きいが
デスマーチの定義、デスマーチへ陥る原因のくだりは、共感する部分が多いのですが、
そうなってしまった場合の対策はあまり具体的に述べられてなく、別の本を探したほうが良いのかなと感じました。
また、純日本的な企業で働いていると、アメリカとの企業文化の違いもあり、
ちょっと自分の環境とは現実離れしている部分も気になりました。
- 本の中で出てくるアメリカのマネージャ・プログラマはハイリスク・ハイリターンで働いていて、
失敗すれば首(ただし転職容易)、成功すれば多額のボーナス、長期休暇。
マネージャがプロジェクトを請け負うか断るかの選択肢まであり。
マネージャとプログラマで給料がかなり違う。
- 一方の日本的な企業ではローリスク・ローリターンで、
失敗しても首の心配はなし。
ただ、成功してもボーナスはほとんど変わらないし、休暇も桁違いに少ない。
デスマーチを断る権利はほとんどなく、デスマーチに巻き込まれてる人はほとんどが仕方なく巻き込まれてる
管理者になると残業手当がなくなり、場合によっては残業代つく部下の方が給料多い。
どちらの社会・会社がいいかは人によって違うと思いますが、こんなデスマーチを避けるにはどうすればよいか?というのは、もっと勉強と経験を積んで修得しないといけないのかなと思いました。
なぜプロジェクトはデスマーチと化すのか
ソフトウェア開発業界では、80年代後半から90年代にかけて「CASE」や「構造化技法」が一世を風靡したが、著者のE.ヨードンは構造化技法のひとつ、ヨードン法の考案者として著名であった。筆者にとっては懐かしい名前である。
さて本書は、そのヨードンが長年の経験にもとづいて、デスマーチプロジェクト(=開発メンバに非常にきつい労働を強いるプロジェクト)からの脱出方法を説いたものである。考察は広範に渡っていて、政治的圧力への対処方法、予算や期日の調整、リソースの交渉術、人の問題への対処法など、システム開発プロジェクトで直面する問題をほぼ網羅している。
とくに新しいアイディアとしては「トリアージ」という考え方を提出している。
「本書からたったひと言だけ覚えるとすれば、それは「トリアージ」である」P127
トリアージとは、戦場や被災地で限られた医療資源を、緊急性や効果に鑑みて、負傷者に割り当てること。転じて、数量の乏しい必需品を最大の効果が得られる人だけに割り当てるシステム、のことをいうそうだ。火を噴いているプロジェクトでトリアージを間違えると、時間と労働力という貴重な消化資源を浪費してなお火は鎮火せず、いよいよ燃え広がってしまう。いやはや恐ろしい。
ただ論文というよりエッセイにちかく、全体にやや散漫、冗長でまだるっこしい。デマルコに比べるとジョークもいまいち冴えない。もちろんおおいに勉強にはなるが、読み物としてのおもしろさ、という点ではデマルコに2,3歩譲るだろう。
ともあれ、ヨードン、デマルコ、ケン・オア、ワインバーグといった往年のコンサルタントたちに親近感のある方にはお勧めできそうである。
