トヨタの闇

  • [著]渡邉 正裕
  • [著]林 克明

カテゴリ:
単行本 (254頁)
ISBN:
4828413995
発売元:
ビジネス社 (2007/11/07)
価格:
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7,698 位
評価: 4.0
2008
09/30
Tue

トヨタの闇は本書で伝わりきるのか!?

0.0% (0 / 1)
[No.33] posted by ふとあご

読後の感想として、純粋に感じたのは「言うほどヒドくないかな」ということだ。
大企業といわれるところであれば、多かれ少なかれ同じようなことがおきていると
思ってしまうのは私の感覚が麻痺しているのだろうか。

また本書の批判は基本まっとうだと思うのだが、一部違和感を感じるところもある。
例えば、年収の比較をトヨタと他の外資金融とか総合商社とか比較して、報酬が低い
と言うが、メーカーとそれ以外を比較しても利益構造がそもそも異なるし、従業員数
も全然違っていて、むしろ一人当たりの利益額を考えれば当然なのではないだろうか。
また、リコール数についても、絶対数が自動車メーカーで最も多いというが、世界で一番の
生産台数であるから、その可能性は高く、むしろその割合が少ないことは褒められるべき
ことである。

上記のような点でデータの使い方が本書は下手であると感じる。
また上記のようなデータ以外のところの多くは、被害者の方のインタビューを掲載しており、
極めて一方的であるため、トヨタ本社側の言い分と水掛け論的であり、イマイチ説得力に
欠けてしまう感が否めない。

そういった意味で本書はやや迫力に欠ける物足りなさが残る内容だった。

2008
09/25
Thu

警鐘をならすという意味では評価できるが

0.0% (0 / 1)
[No.32] posted by O次郎

渡邉氏は大企業の存在があってこそのアンチジャーナリストに成り下がろうとしていることを果たして自覚しているか、していないか。そもそも元からそういう性格なのか。

トヨタ礼賛に警鐘を鳴らす意味ではこれが世に出る事に意味はある。が、彼の運営するサイトの企画記事は半分以上がアンチ企画(事実に基づいた記事ではある)なので、どっぷり浸かると自分も不平屋になる可能性がある。自己を保てる自信があれば見ても良いが、1ヶ月1890円ははっきり言って高い。

2008
09/13
Sat

闇があるのはトヨタだけなのか?

100.0% (2 / 2)
[No.31] posted by 浪速のスライサー

職業柄、多種多様な製造業の方々とお付き合いしており、当然トヨタとも、トヨタのティア
ワンメーカーとも付き合いがあります。

確かに本書の指摘するとおり、トヨタは巷で言われているような洗練された企業像からは
程遠く、超がつく程の体育会体質、グループ各社ですら序列が決まっており、トヨタで
偉くなるには頭の中身は勿論、精神的にタフで無いとやっていけないのだろうと思います。
その強烈な社風故に、落伍していく人も多いと聞きます。

そういう知識を持って本書を読むと「そうだったのか!」というよりは「少しでもトヨタと
付き合いのある人には当たり前過ぎる話」としか感じられませんでした。

そのトヨタの社風とか仕事の進め方を100%肯定する訳ではありませんが、トヨタに限らず
私の付き合っている製造業のメーカーは、好業績で「優良企業」と言われるような会社ほど、
似たような体質を持っています。

プラスアルファでこの本でムカついたのは結論が無いこと。文句垂れるだけ垂れて、お飾り
で最後チョコチョコっと触れてお終いか、みたいな。コバンザメですね。

2008
08/10
Sun

広告費はペンより強し

100.0% (4 / 4)
[No.30] posted by GTL

トヨタをスッパスッパ切っている視点、過労死などの実態を取り上げて批判している点は評価できると思う。「糊しろのない仕組み」であるカイゼン、Just in time の仕組みへの批判は的を射ていると思うし、ビジネススクールで取り上げられるこれらのトヨタの競争源に内在する問題点を指摘している点では意味がある。

ただ、リコール率99%など、一部の数字は作為的に見せているのではないかと感じる部分はある。もちろん、トヨタ以外の自動車メーカーの数字もきちんと取り上げているのでよいのではあるが。。

何はともあれ、不祥事があっても他の企業は大きくとりあげられるが、トヨタにおいてはすべてのマスコミが過剰に取り扱うことを自粛することを公言してる点においては画期的な著書だと思う。

まさに、「広告費はペンより強し」ということだ。

2008
07/26
Sat

ずれを感じるが、出版自体がマル

100.0% (3 / 3)
[No.29] posted by ホウセツ

トヨタの悪口本。

ふたつの柱から成っています。
ひとつは、トヨタが各メディアに出している膨大な広告のために、メディアはトヨタを悪く書けないこと。
ふたつめは、トヨタが、言ってみればトヨタ経という新興宗教集団であること。(本文中にそのような表現があるわけではなく、私の理解です。)

ひとつめのことがあるために、この本を出版したこと自体が大変意味のあるものになっています。

ただし、ふたつめのことについては、内容に少々ズレを感じました。
新興宗教団体というのは私の理解で、本文中では、「プチ北朝鮮」という表現を使っています。
仕事の時間もプライベート時間も、みなトヨタ様にささげつくすことを要求されている、ということです。
かばうわけではありませんが、少し前までだったら、日本の会社はみなそういう共同体的なところがありました。
多くは村社会程度の共同体であり、トヨタはもっと縛りのきつい、新興宗教団体的な共同体である、というだけの話です。
また、過労死や自殺、御用組合的な労働組合、といった問題も書かれていますが、何を今更。
そんなのは、村社会の会社だってざらにある話です。(もちろん、だから良いことだと言っているわけではありません。)

問題は、こと程度のことすら、これまで書けなかった、というところにあります。
そして、そこに、それを書いた、この本の価値があると思うのです。
奮発して5つ星です。

2008
07/17
Thu

人は何のために働くのか

100.0% (3 / 3)
[No.28] posted by teabook

「人は何のために働くのか」
本書を読むと、痛切にこのことを感じさせられる。

自分そして、家族を犠牲にしてでも働かなければならない理由とは何だろう。
本書ではトヨタを例に、組織優先で働き、個人の幸福を忘れている日本の企業組織の実態をあぶりだしている。

しかし、この問題はトヨタだけのものではない。
トヨタ以外にも「会社」のために、がんじがらめのなっている人は日本中にいるはずだ。
言わば、日本社会における典型的な労使間の問題でもある。

組織という実態のないものに、自分の人生を奪われないよう、喚起を促す書だ。

2008
06/23
Mon

トヨタの問題は自動車業界に波及する問題

50.0% (1 / 2)
[No.27] posted by かずっぴ

自分が関連する会社でも、(過労死の話は別にしても)日常当たり前のように行なわれている事が問題として取り上げられたりすることに違和感を感じましたが、ある意味自分が自動車業界の”業界の常識”に浸かっていることを実感した本でした。

土日完全週休二日のかわりに大半の祝日は出勤日になったり、人事制度と報酬額の関係はどの自動車会社でも同じような傾向なので、この本を読んだ方で驚かれた方がいらっしゃったら「決して、この本の書きっぷりに流されないで下さい」。
祝日休みのかわりに土曜日出勤になってしまうのが嫌だと思う人もいらっしゃるでしょう?そういう意味では、週末に2連休が確保されていることの方が画期的だと思いませんか?

あと、リコールデータの分析については、分析が甘すぎると思いました。同じリコールでも、故障が引き起こす万が一の事態のレベルによって分ける等、もっと深い分析をすべきです。

そして、この本を読んで疑問になったのですが、トヨタや日産にはネガティブ本があるのに、なぜホンダにはネガティブ本は無いのでしょうか?
ホンダ系列の人に聞くと、類に漏れず下請けいじめとか色々とあるようです。「日産の方が利益を考えてくれるのでありがたい」という声もあります。
ホンダについても、このようなネガティブ面を捉えた本が出て欲しいと切に願います。

p.s.自動車のレビュー記事や本を読んでも、トヨタ・ホンダは「もっと、○○だったら良かった」という一文は絶対に書かれていませんが、日産は書かれています。あのGT-Rにしてもそうです。決して日産の車が他社に比べて明らかに悪いという訳ではなく、ジャーナリストやライターに対して情報操作を行なっていないようです。ここは、今の日産がマスコミの評価を平等に受け止めているという姿勢が見えると私は感じています。

2008
03/16
Sun

解釈の仕方の違いのような・・・

11.8% (2 / 17)
[No.26] posted by けに

たまたま「トヨタの「問題解決」で会社が変わる!」という本と併読していました。
同じようなことが書いてあったので客観的な事実としては正しいのでしょう。
ただし、その解釈の仕方が違うのだろうなぁという感じでした。

世界を代表するような会社なのですから闇もあるでしょう。
しかしこの本に書いてあるほどひどい会社であるならばこれほどの会社になれた
のだろうかという疑問もあります。

こういう本をきっかけに闇の部分が少なくなれば良いのではないかと感じた。

2008
03/02
Sun

トヨタだけでなく、メディアの本質についても考えさせられる

61.5% (8 / 13)
[No.25] posted by septaka

トヨタ関連企業との取引が
増えてきたため、いつもとは違う角度の
情報も仕入れたいとの思いから、同書を手にしました。

期待通り、大手メディアが報じない
情報が多く、とても参考になりました。
もう、すでに現在の業務に生かさせても、もらいました。


「メディア操作」について
触れられている部分に関してのみコメントを。

メディアも民間企業ですからね。
CMもらえないと、やっていけないわけです。
ここまで、広告費を払っている企業を敵には
回せませんよね。せいぜいテレビドラマで、
そういったシチュエーションを作り憂さ晴らしをする程度
(そんな、人気ドラマに心当たりがあります)。

芸能プロダクションのジャニーズみたいなものでしょう。
そこを、敵に回すと番組が成り立たないから、ゴシップ
記事も最小限にしますから。


やはり、本当の情報は、
一元的でなく、多面的に、かつ発信源に足を運ぶ、
に限る、ということでしょうね。心当たりが、たくさんあります。
今なら、中国の冷凍餃子かな?

2008
02/16
Sat

なかなか評価が難しい本ではありますが

72.7% (8 / 11)
[No.24] posted by dream4ever

副題でも分かるように、今や世界一の自動車メーカーでの問題点を指摘している。過労死あるいは精神的疾病に陥る社員や低賃金を余儀なくされる下請け会社社員等、さらには海外のトヨタ工場の実体。
組織が大きくなればなるほど、種々の問題が出てくるのはある意味あたりまえかもしれない。しかし、三菱ふそうの問題でも取り上げられたが、企業が広告費というある種の権力を使いメディアに見えない圧力をかけているのは事実であろう。それはスポンサーが無いと成り立たない新聞でも雑誌でも同様である。今回の書籍はMyNewsJapanというパブリックジャーナリズムであったから書けた記事であり、書籍化されたのかもしれない。養老孟司氏がNHKは公正、中立と言うが、記者やカメラマンが完全に客観的であるはずなどありえないと指摘したように、我々は常にメディアから流される記事や情報に対して本質を見極める態度を取り続けないと真実を見誤るのだろう。


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