手しおにかけた私の料理―辰巳芳子がつたえる母の味

  • [編集]辰巳 芳子

カテゴリ:
単行本 (208頁)
ISBN:
4829201460
発売元:
婦人之友社 (1992/10)
価格:
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3,398 位
評価: 5.0
2008
02/27
Wed

愛情の積み重ね

100.0% (3 / 3)
[No.12] posted by Violetta

「一日が十日、十日が百日、一年が十年、十年が一生。化学だしで食べる人と、かりに味がそこそこでもしっかり自然のだしからつくったものを食べた人の生涯を比べてみて下さい。日本のだしは、何の難しいことも、手間らしい手間もかかりません。諸外国のスープに比べれば、即席に準じてひけるものです。ですから、時代の中で自己実現を志す方々は、男も女も、だしくらいはひける人になっていただきたい」

去年の12月のNHK「きょうの料理」のテキストで、辰巳芳子さんのおせちとそのエッセイを読んで購入を決めました。この本にも、上のような、生真面目なお姑さんぶりが垣間見えます。


とはいえ、包丁の持ち方から図解されないと分からない初心者向けではないので、星は4つにしておきます。お台所に持ち込んで慌ててページを探す人向けではないです。

ただし、お料理好きにはお勧めで、辰巳さんご自身が「はじめに」で仰っているように、一度はじめから終わりまで通読する価値はほんとうにあると思います。ある程度台所に立っている人なら、思い当たること、分かること、改めて確認されることも多いのではないでしょうか。


家庭料理の基本を見据えたこの本には、示唆も豊かです。たとえば、「鮭ひとつ焼くほどのことに、口を真一文字に結んで」の真剣な取り組み方で親子代々伝えられてきた、“強火の遠火”。辰巳さんもいろいろとご自身の工夫をご紹介くださっているのですが、「ガス器具メーカーが、三年位本気で考えれば、焼き魚を好む日本の暮らしに貢献できるのに…。七〇歳になろうとする私の幼少時と魚焼き網はほとんど進歩がありません。黙っている女性にも責任があるのです。」と結ばれている。

手間をかけることを嫌うご時世のように見えて、辰巳さんのファンは意外と多いようですよ。

2006
10/19
Thu

超絶

100.0% (6 / 6)
[No.11] posted by こめだ

いろんな料理本がありますが、その中でも普遍的で最も素晴らしい一冊だとおもいます。
母から子へそしてその孫へ。日本女性のスタンダードでもあるとおもいました。是非一度手にとっていただきたいものです。

2006
09/12
Tue

生命の力となるような料理

100.0% (43 / 43)
[No.10] posted by greenpark

「読む」料理の本である。
最近多い大きな写真入りのパッと目立つ本ではない。
ぱらぱらめくっただけでわかった気になるような箇条書きのレシピでもない。

だがところどころに掲載されている料理の写真は、品が良く(器も素晴らしい)とても美味しそうだし、
作者が前書きでお願いしているように最初から最後まで一度通読することで、
料理全体に応用可能な段取りが身に付く。

たとえば、茄子のあく抜きひとつをとっても、
本書には大変理にかなったやり方がのっていて、
一度身体で覚えると他の料理を作るときにも役に立つのだ。

限りなく応用可能。

料理とは頭で理解し、身体で覚え、心をこめてするものだということを、徹底して教えてくれる。
堅苦しく考えず、ゆっくり向き合いたい一冊。

2006
01/01
Sun

料理を習っている感じがする本

100.0% (54 / 54)
[No.9] posted by 東方之猪

 今まで何冊か買った料理本というと、使い勝手のよさから、食材で引けるものが多かったのですが、この本は日本の料理の基礎である「だし」から始まり、「汁もの」「鍋仕立て」「蒸し物」「煮物」・・・・というように主に調理法での章立てがされています。
 各レシピもまるで語りかけるような口調で材料の扱い方についての注意点などに紙面を割いているため、使い勝手の良さ悪さでは語れない、先生についたと思って料理を習う、という本です。
 今まで自分が知っている限りの食材での料理に飽きてしまった人、特に和食でのレパートリーを広げ、もてなし料理もうまくなりたいと言う人にはうってつけではないでしょうか。

2005
12/29
Thu

手しおにかけた私の料理 辰巳芳子がつたえる母の味

100.0% (19 / 19)
[No.8] posted by granada

即座に読んですぐ簡単に作るというよりは、じっくり読破したい一冊です。辰巳芳子さんの料理哲学、人生哲学がぎっしり詰まっています。
長い時間をかけて自分もその心を受け継ぎたいと思う本でした。

2005
07/13
Wed

娘とともに読み伝えるべき日本の母のあるべき姿

95.0% (19 / 20)
[No.7] posted by ru3tomotomo

いつもいつもはできないけれど、少しずつ近づいていけるよう心にとめておきたい1冊です。旬の素材を手にいれては作ってみたりしています。もうすでに私の子供の好みとは違うのですが・・・それをかえていくのも私の責任のように思います。料理をつくるということは人をつくるということなんですね。娘には早めに読ませたいです。昔ながらのすばらしさを感じることができます。

2004
12/08
Wed

失ってはならない大切なもの

100.0% (64 / 64)
[No.6] posted by helleborus

もともとは著者のお母さんの辰巳浜子さんが同じタイトルで出しておられたものを、著者が時代や日本の食品の変化に合わせ、また親子二代にわたる研鑽の成果を盛り込んで、新たに編んだ本です。(著者の最近の本を読むと、まだまだ限りなく進歩しているようで、その若々しいエネルギーに脱帽です。ちなみにこの親子には「娘につたえる私の味」「ゆずりうけた母の味」という著書もあります。おそらくもう絶版ですが)
手しおにかけるのは料理であるとともに、毎日の暮らしであり生きざまであるのです。読めばすぐその通りに作れるといったものばかりではなく、まず通読することで心構えが少しずつできてきます。手しおというにはあまりにも恥ずかしい、料理と呼べないようなもので娘を育ててしまった気がする私ですが、この本を開くと背筋が伸びて、今さらながらも本物をめざそうと思えるのです。食の危機が問われる今、やっぱり頑張らなくっちゃ。この本は少々厳しいけどあったかい教科書です。

2004
05/31
Mon

台所のバイブルとして

97.6% (40 / 41)
[No.5] posted by 01pun

義母の台所の大きなお鍋をしまっておく戸棚の中に辰巳さんの料理本
が一冊入っていました。お鍋の棚に本?と不思議に思ったのですが、
30年以上、何度となく開かれたであろうページには水滴の跡が
残っていたり歴史を感じました。
四季折々の食材やだしの取り方についてもていねいに紹介されてい
ます。辰巳さんの台所仕事に対する思いも語られています。

私もそばに置いておきたいと思い購入しました。
妹の結婚祝いにも贈りました。
単なるレシピ集ではない、台所の心得がつまった大切な一冊です。

2004
04/27
Tue

レシピ集ではありません

97.7% (43 / 44)
[No.4] posted by issy-bassy

この本には260余りの料理が紹介されている。
しかし、単なるレシピ集と思って読んではいけない。それが証拠に、著者は読者へのお願いとして「つくりたいとお思いになるところだけ拾い読みせず、一度は初めから終わりまで通読していただきたいのです」と訴える。

「手しおにかける」という言葉の持つ重さを行間に匂わせつつ、それでいながら繁事に煩わされる現実の日常の中で、どのように効率よく台所仕事をこなすべきかを説く。
「何よりも台所仕事は、計画的、組織的に行わなければなりません。計画性をともなわぬ台所仕事は、際限がないという重荷となります」(20頁)

通読することではじめて著者の台所仕事そのものに対する心構えや現代の家庭料理に対する危機感が浮き彫りになる。
レシピそのものは厳密ではない。楽譜に似て、演奏者つまり作り手にゆだねている部分も多々ある。
襟を正して読みたい一冊である。そして将来、子供に読んでもらいたい本でもある。

2004
03/05
Fri

食生活について考えさせられました

94.4% (17 / 18)
[No.3] posted by y-nishi25

まず、文章がとてもきれいな日本語で書かれているので、読んでいて穏やかな気持ちになれました。
あと、食生活に対する価値観。たとえばおだしの取り方とか、季節のものの味わい方に関する記述を読んでいて、主婦としての食生活の営み方を再考させられました。


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