- [著]久野 すすむ
- [著]高見 健一
- カテゴリ:
- 単行本 (179頁)
- ISBN:
- 4874243010
- 発売元:
- くろしお出版 (2004/06)
- 価格:
- ¥ 1,470 (税込)
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英語のより深い理解のために
仕事や研究をこなせる程度の一応の英語力があるが、単数形にすべきか複数形にすべきか、冠詞をどうすればいいのか、日々悩んでいるというレベルの読者を対象にしている。英文読解だけで精一杯の人には難しいだろう。また、謎解きというだけあってかなり理屈っぽい論理展開についていくことが要求されるが、頑張って読破すれば英文法の根底にあるネイティブスピーカーの言語感覚が理解できる。本書が難解だと感じた方には、大西 泰斗 & ポール マクベイ両氏による英文法の本(e.g.「ハートで感じる英文法」)を先に読まれることをお勧めする。大西氏らの解説は本書に比べおおざっぱであるが感覚に訴えかける分読みやすく納得しやすい。英文法を感覚的に捕らえ直したあとであれば、本書の深い内容も十分理解できるであろう。
英文法の新しい視点。
久野、高見ラインの冠詞研究本。この二人の文法に対するアプローチは機能的なもの。
「なんでこんな言い方はしないの?」ってのを説明する時に、
統語的なアプローチじゃだめで、機能的、意味的な制約を考えなくちゃいけませんよ
っていうのが二人のスタンスですな。
この本は、そんな観点から分析されているから、学校で習ってきた文法とは
視点が少し違って面白いよ。統語以外の制約にも目を向けてみては?
読みにくいっていうレビューがあるけど、それは人によるでしょう。
結論をずばっと知りたい人には確かに「わかりにくい」かもしれないけど。
でも、結論をそう急がずに二人(久野、高見)の話の流れ乗って、
ああでもないこうでもないって言いながら読み進めていくと、
そうだったのかっていうのが見えてくる。
まあ、だまされたと思って読んでみてください。
こんな文法の見方があるのかって思えるはず。おすすめします。
わりと読みづらい
テーマは自体は面白いものだと思います。
私自身目次の項目を見て「面白そうだ」と思って買ったのですが、肝心の解説は読みにくかったです。「わかりにくい」というよりも「読みづらい」という感じです。
1つのテーマ・疑問(先行詞に「人」がきていても「which」を使う場合、など)に対して前置きが長くて肝心の「テーマ・疑問への解答」にたどり着くまでには話が逸れているような気がするのです。ですから読みながら「いま自分が読んでいるところは何に対する説明なのだろう」と思うことがありました。
あと解説に入るまでに「大枠となる基本的な考え方」が出てくるのですが、そういったものをその都度「公式」として一旦まとめて、それから話を進めて行ってくれればもっと読みやすくなったと思います。
もっとテーマに対してその解答に到るまでの解説が短かった方がよかったです。
英文法の奥深さを再認識
本書を読んでみて、定冠詞、不定冠詞、無冠詞のいずれを使用すべきかというのは、それを修飾する名詞がどういう種類のものかということによって決まるので、学校で従来教えられてきたような定式ではなく、意味的な検討も必要だということを改めて痛感しました。フランス語とか他のヨーロッパ言語と比較して考えてみれば、当たり前の話なんでしょうけど。それから、fewとseveralの違い、先行詞が人なのにwhoではなくwhichを関係代名詞に使用しなければならないケース、There構文の意味の主語に不定名詞句が使用できるケースなど目から鱗な記述が満載です。機械的に判断できるコツみたいなのを期待して読んだのですが、むしろ文法再考の読み物として、いまいち冠詞の使い方が分からない人にオススメです。
おもしろい
英文法初心者の私は非常におもしく読み進んだ。論理の組み立てが明快で、それらの関係を把握するのは少し面倒かもしれないが、一旦理解すると応用がきく。仕事で(技術系)本書の内容を頭の中で参照しながら英文を作成すると、以前より冠詞、名詞などの使い方が自信がもてるようになり、その分完成後のすっきり感が増した。読後すぐ「数学の本を読んだ」みたいな気持ちになったが、そこが本書の好き嫌いがわかれるところかもしれない。
There is the の構文の解説は秀逸
There is the ... となる文がどうして成立するのかの説明は、とても好い。
しかし、単数、複数などの説明はありきたりだ。
全体に、本の前半と後半を別の人が書いたという印象を受ける。
また、一般の人を読者に想定して書かれたというよりも、
講義ノートに手を入れて出版したという印象を受ける。
そのため、前半は、特に、読みにくい。
噛みごたえのある本こそ良い本
「ヤンキースは優勝すると、皆、お祭り騒ぎだ」という文と、「ヤンキースが優勝すると、皆、お祭り騒ぎだ」という文の違い、つまり、助詞の「は」と「が」の違いを、我々は小学生のころから直感的に理解している。反対に、英語のtheやaや名詞の単数、複数などの違いは、英語ネイティブにとっては当たり前だが、我々にとっては非常にわかりにくい。一番、わからないのが冠詞で、かなりの英語の使い手である人でも、その使い分けは、ネイティブしかわからないとあきらめている場合が多いようだ。このようなネイティブの直感を、論理的に説明するのが言語学者なのだろう。
ただ、論理的な説明を理解することは、決して簡単ではない。日本語の「は」と「が」の使い分けについて書いてある本を読んだことがあるが、それすら決してわかりやすいものではなかった。まして、英語の冠詞とか名詞に関する説明は、より難しくなるのは当然。理解するのに多少の忍耐が必要だろう。このような観点で、この本は、大変良く書けている。もちろんこの本ですべての冠詞の使い分けは知ることは出来ない。しかし、I like an apple. のaをoneに変えることで、英語のネイティブが直感的に間違いと感じることが、どのような違和感なのかということを想像することができる。また、たとえば、anyとeveryの違いや、everyとeachの違いなど、豊富なバリエーションの例文で、英文のニュアンスの違いを浮き立たせ、理解させようとしてくれている。ものごとを単純化して、コレだけ覚えれば大丈夫というようなことが書いてある本はまず眉唾ものだろう。読者自身が、自ら考えるように仕向けてくれるこのような本こそ、優れた本であると思う。
芳しくない解説書
様々な英文解説書を読みましたが、こんなわかりずらい本は初めてでした。この本の書き方はまず例文(仮説)をあげて次に解説や日英の比較をしています。これでは非常に読み手からしたら手間がかかる。(ページをいったりきたりしなければならない)。しかも前頁白黒で見にくい。私からすればこの本を買うのはどうかと思います・・・。冠詞等の簡単な区別などを勉強したい方には良いかもしれませんが、詳しい文法や識別を勉強なさる方には向いていないということだけ付け加えておきます。
名詞にまつわる問題のわかりやすい解説書
冠詞と名詞を中心に扱った良書で、とくに定冠詞による限定化を同類集合による限定と異種集合での限定の2つを明示しているところや、目的語の位置の名詞の数の問題についての記述はためになった。ただ、それ以外の部分の説明では他の本(「ネイティブスピーカーの英文法」「日本人の英語」等)などでも説明されている事柄で、随所にためになるところはあるものの目新しい部分は多くないように思える。これまでにこの類の文法解説書を多く読んだことがある人にとっては少々物足りなさを感じる内容かもしれないが、あまりこの類の本を読んだことのない人にはためになることが多い良書だと思う。
