- [著]小野 一之
- カテゴリ:
- 単行本 (221頁)
- ISBN:
- 488399614X
- 発売元:
- すばる舎 (2007/02)
- 価格:
- ¥ 1,470 (税込)
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なんだかきれいごとな気がします
全体として大切な人の状況を理解しましょう、という論旨です。
でも周りにいる人にとって大変なのは、そうしたくても「大切な人」に振り回されることです。嫌味を言われたり、気分の波があったり・・・ 患者の人が書くなら、そういう自分がしてしまう理不尽なことについて、どういう気持ちでいるのかなどというような生の声が聞きたいです。そうでなければ、病気じゃない人が書く本と変わりません。
この本を読んですっきりしました。
「うつ」と「うつでない」の境界線はとても難しいです。
パートナーの様子がおかしくなったときに
私は彼をうつ、と決め付けてしまいました。
(打つと診断されたら会社を休んでくれるのではないか、と思う気持ちも強かった)
で、病院にいざ行って「うつ」と診断されてほっとした瞬間なぜか冷静な自分。
「彼は本当にうつなのか?」
この本を読み、彼はひどいうつじゃない、と確信。
セカンドオピニョンをお願いすることにしました。
医者が書く「うつ」の本よりも具体的であり説得力があります
編集長昇格で突然襲ってきた「うつ」の影。
発病時のご両親の戸惑い・・・
しかし、聞き役の母親の優しさに救われて克服。
結婚の門出で再び「うつ」の影。
妻の戸惑い・・・
相手の身になって聞き役になってくれた妻。
夜を明かしての話し合いで、さらに絆を深めた夫婦。
「うつ」で悩み克服してきた著者自身による闘病記でもあり、
ノンフィクションとしての読み応えもあります。
私自身は医者ですが、
「うつ」の治療方法は医者から見ても充分な記載がなされており、
医者が書く「うつ」の本よりも具体的であり説得力があります。
「うつ」に悩む本人の内面を詳しく表現しており、
周りの人がどんなふうに接していけばよいのか、
「うつ」で悩んでいる人たちへの大きなメッセージです。
「人生で起きる出来事は全て必然である」と言いますが、
神様が小野さんに「うつ」をお与えになったのは、
「うつ」に悩む人々へメッセージを贈るためだったと思えてなりません・・・
うつの友人にも勧めたい
あなたの「大切な人」が落ち込むと、あなたもつらい・・・このまえがきの出だしが
本書のすべてを言い表している。
こういうふうに言えるのも、著者自身がうつで苦しみ、
周囲の人を巻き込み、周囲の人のつらさを肌で感じてきたからだと思う。
エッセイ的な雰囲気なのですが、実際に、どう対応すればいいかも書かれており、
うつを抱える人、その周囲の人には、うなずかされることが多い本だった。
著者は何度も、相手を全面的に支持することと、
うつの人が持っているマイナスのエネルギーに負けないことを訴える。
『わかりやすく説明・説得する技術』という著書があるだけに、
おそらく聞き上手なのだろう。しかし、自らもうつなのだから、つらいとも思う。
うつの人の気持ちがわかり、周囲の人の気持ちもわかっている著者だから
書けた本だと思う。重みのある、示唆に富んだ一冊だ。
うつで悩んでいる友人だけでなく、その友人にも勧めたいと思う。
症状の重い軽いにかかわらず読める、踏み込んだ内容も評価できる。
買っても損しない本だと思う
表紙がきれいなので、うっかり手にとってしまいました。
うつの人が、うつ人の周りにいる人のために書いた本。
なんだか、うつの人って…。気を使ってしまうんですね、周りに…。
この本は、うつの人との接し方や、病気に一緒に付き合っていくための方法が書かれています。
筆者自身の経験がモトになっているので、単なるノウハウ説明書とよりは、読み物っぽい要素もあり。
なんというか、具体的で説得力があります。
文中に、こんなふうに、うつの人に声をかけてみよう、みたいなフレーズがいくつか出てきます。
「うつの本人が言ってんだから、そうなんだろう」と思わず納得してしまいます。
…そういうかんじで、いろいろと参考になると思います。
治療法とか、薬の種類とか、どんな医者がいいか、とか、そういうこともひと通りのってましたよ。
患者と、その周囲の人が一緒に読める本
タイトルだけだと、うつ患者を抱える家族や同僚などのための本に思えますが、患者自身が読んでもとても参考になることばかりです。
著者は長い間、軽症うつ状態だそうです。たぶん周囲の人もそれなりに気をつかっているのだろうと思います。著者はその「気遣い」がわかっているのでしょう。
その気遣いをわかった上で、患者と周囲の人が一緒に読める「うつ治療」の本はないか、と著者自身模索したのかもしれません。
夫や妻がうつ病の人だけでなく、自らがうつに苦しんでいる人にも、とても参考になることばかりです。
しっかりした、とても良い本だと思いました。できれば、うつの人とその関係者が“一緒に”読んでほしいです。
うつ病の人の身になった貴重な提言
自分の大切な人がうつになったらどうするかという視点から、治すために家族や友人ができること、できないことが、じつにわかりやすく、丁寧に書かれている。何より、うつ病経験者の著者だけに説得力があり、うつ病の人へのあたたかな眼差しが好感を呼ぶ。
うつ病に苦しんだ側からのメッセージを送れるのではないかとの思いから、この本を書いたと著者は語っているが、ここまでうつ病の人の身になって書かれた本は貴重だ。内容的にも、ここまで踏み込んだ提言は、たぶん医者やカウンセラーには書き得ないものだろう。
うつ病の人に接するときの基本は「全面的な支持」と著者は説く。まず話を聞いてあげること、その話を否定しないこと。そこから回復への道が拓かれるのだと。
うつ病の人はマイナスのエネルギーを投げかけてくるので、周囲がそれを支持し、受け入れることは簡単ではないが、「元気になってほしい」との思いを伝え、自分が治してあげようなどと必死にならず、焦らず接することが大切だとも強調する。
うつ病の人もその周囲の人も、この本を読むことで、気持ちが楽になり、希望が持てるようになると思う。悩める多くの現代人に、ぜひ読んでもらいたい好著である。
経験した人だけが語れる説得力…
私はドキュメンタリーやルポルタージュが好きである。
それはそこに「ナマの人間」が描かれているからだ。
本書はハウツー書ではあるが、著者自らの経験などがふんだんに盛り込まれている。
自らも軽症うつを抱える著者は、何度も次のように書いている。
あなたが「治そう」と思ってはいけない。
治るのを手伝うだけでいい。
まず彼(彼女)を受け入れ、全面的に支持しよう。
身近な人がうつになったときの接し方を書いた本なのに、
まるで良質のドキュメンタリーを読んだときのような感覚になった。
著者自身がうつになってから、独身時代はご両親と、結婚してからは奥様と、
仕事の上では上司や同僚と接してきた。
心ならずも周囲の人を振り回し傷つけてしまう自分への苛立ち、自責の念……
それがさらにうつを悪化させる。このあたりの心の揺れの表現は
リアリティがあった。
そしてそれをふまえて、「うつの人とはどう接すればいいか」が書かれている。
あなたにはできないこともある。できることもある。
これも当たり前のことなのだが、身近な人がうつになると
うろたえて「自分が治さなければ」と思ってしまう。
そうして「周囲」もうつになっていくケースを私はよく見てきた。
だから著者は「あなたまで頑張り過ぎなくていい」と言う。
うつを経験した人にしか書けない説得力…本書をひと言で言い表すとそうなるだろうか。
私自身長年うつで悩んでいるだけに納得できることも多かった。
家族などだけでなくうつの人にも読んでほしい。久々に、良い本に巡り会えた。
