映画の見方がわかる本―『2001年宇宙の旅』から『未知との遭遇』まで (映画秘宝COLLECTION)

  • [著]町山 智浩

カテゴリ:
単行本 (253頁)
ISBN:
4896916603
発売元:
洋泉社 (2002/08)
価格:
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5,472 位
評価: 4.5
2008
10/10
Fri

タイトル通りの内容ではないが、とにかく面白い!

0.0% (0 / 1)
[No.21] posted by Cat in Yebisu

必ずしもタイトル通りの内容ではありません。
映画はそれ単体で理解しようと思っても限界があり、
時代背景や作り手の思いなど、
周辺知識も知らなければ正確な理解はできない、
といったところでしょうか。

例えば『地獄の黙示録』は
世間で言われているほど奥の深い映画ではなく、
偶然や不運が重なり、苦肉の策を繰り返した挙句、
結果的に様々な解釈が可能な映画に仕上がっただけだそう。
だとすれば、かの立花隆氏が
「はじめて世界文学に匹敵する映画」と力説し、
上梓した『解読「地獄の黙示録」』の立場は?(笑)

ただ、タイトル云々は別にして
とにもかくにも読み物として非常に面白く、
読み出したら止まりません。
取り上げられている映画を見直したくなります。

2008
10/01
Wed

「映画」と「差別」

0.0% (0 / 8)
[No.20] posted by 屈折する星くずと木星から来た羊の群

この本を読めば「映画」が作られた当時の「時代背景」や映画会社の「状況」、監督の「意図」、脚本家の「真意」などが理解でき「興味深い」と思います。

しかし、この本で町山氏は「映画」と「差別」の問題に触れるのですが、町山氏自身が「差別」の「本質」を、まったく「理解」していないため、町山氏自身が「差別」を批判する「差別主義者」になっています。

自分の「偏見(差別意識)」に気がつかない「性質」の悪い「差別主義者」だということです。
この本は、その点に気をつけて読む必要があると思います。

2008
09/10
Wed

映画の見方が「かわる」本

100.0% (1 / 1)
[No.19] posted by カッタルコフスキー

ニューシネマがどうして出てきたか、そしてどうして消えていったか、その前後のアメリカ史とみごとに絡めて説明していて、なるほどねぇと感心しました。ここに扱われている映画を見ていれば絶対に退屈しません。

ただ、2001年で HAL がなぜ狂ったのかを説明するのに、実は当初説明するシーンがあったのにそれを取ってしまったから理由不明になってしまったのだという細かい説明があり、確かにそれらの話は知らないことが多くてなるほどとは思ったのだけど、完成した作品に入っていないものによる説明のやり方は個人的にはちょっと納得できないところもあります。

2008
04/22
Tue

映画の背景を知る有益さ

66.7% (2 / 3)
[No.18] posted by lennon103

・この本で取り上げられているのは、「2001年宇宙の旅」、「俺たちに明日はない」、「卒業」、「イージーライダー」、「猿の惑星」、「フレンチコネクション」、「ダーティーハリー」、「時計じかけのオレンジ」、「地獄の黙示録」、「タクシードライバー」、「ロッキー」、「未知との遭遇」。
・ 私は上記の映画のほとんどを見たことがある。ただ、この本を買っておいて言うのは何だが、好きだと言えるのは「ロッキー」だけである。私は暴力、精神異常などを描いた米国映画(「時計じかけのオレンジ」は英国映画だが)にはうんざりしている。それでも映画を見ていたのは、誇張されているとはいえ、米国の現実を知るには役に立つ部分があるからである。私のようにこれらの映画が嫌いでも、米国文化(特に1960年代〜70年代)に興味がある人には一読の価値がある。
・ 映画には背景を知らなくても楽しめる部分はあるが、監督、脚本家、原作者の生い立ちと性格、映画の時代背景(冷戦、ベトナム戦争、黒人問題など)、文学の引用(「地獄の黙示録」での「闇の奥」)などを知ると、より一層その価値がわかるのは確かである。
・私が高く評価している米国映画は、「スミス都へ行く」(1939年)、「十二人の怒れる男」(1957年)、「ウエストサイド物語」(1961年)などである。勿論、時代が違って焦点がぼけるので本書に加えるべきだとは言わないが、これらの作品についての町山氏の解説を読んでみたいと思った。

2007
09/29
Sat

理解できなくてもいい名画がある

71.4% (5 / 7)
[No.17] posted by 秀文

 映画というものが、どういうことを背景として作られてきたかが、よくわかる。公開当時爆発的にヒットし、名画にあげられているものの中に今は全く面白くないものがある。たとえば、「イージーライダー」や「明日に向かって撃て」などである。これらのどこが社会にインパクトを与えるほど面白いのか?名画なのか?その答えがこの本に述べられている。
 当たり前のことなのだが、どの映画も、もちろん本や音楽も、その時代の制約を受けてしまう。特に映画は、娯楽でなければならないという宿命を背負っているために、その影響が顕著なのだ。その時代の空気がわからない僕には、その映画の真の姿、真の意味が伝わってこない。あるいは、伝わったとしても、その力は弱まってしまっている。
 これは、「モナリザ」がなぜ名画なのかに似ている。モナリザ以前とモナリザ後で西洋の絵画が一変した。ダ=ヴィンチは解剖で得た知識などを使って人物をよりリアルに立体的に表現したのである。その歴史的意味においてモナリザはすごいのである。しかし、立体的に描くということで考えてみると、その後すごい作品が製作されているためにモナリザのすごさはかすんでしまっている。
 このことに気づかしてくれるのが本書である。一読の価値あり。
時代を変えて評価される作品がすばらしいことはいうまでもない。「風とともに去りぬ」、「ローマの休日」「七人の侍」などはその筆頭に挙げられるだろう。しかし、別に理解できなくてもいい名画もあるのである。教養として観ておくのはいいのだろうけれど・・・。

2007
01/07
Sun

これは映画史の本です

63.6% (7 / 11)
[No.16] posted by モワノンプリュ

 紋切型で恐縮ながら、公民権運動やヴェトナム戦争といった歴史の大きなうねりを体験しつつあった60年代の米国で、ハリウッド映画は観客を激減させていた。30年成立の映画製作倫理規定(ヘイズ・コード)がまだ生きていた上、40年代後半から猛威を振るい続けた「赤狩り」の影響が残り、スタッフ平均年齢も60歳を超えていたというハリウッドは、若者たちを惹きつけるような時代に即した作品を提供する力を失っていた。映画会社は倒産寸前に追い込まれ、撮影所体制は崩壊しつつあった(p4、p44等)。

 本書の扱う67年から76年とは混乱に乗じてハリウッドの門外漢たちが大量に参入し、旧来の「ハリウッド・エンディング」を採らない作品が次々制作された特異な時期で、具体的には『俺たちに明日はない』から『ロッキー』の間ということになる(68年の『2001年宇宙の旅』が巻頭なのは、「新たな始まり」という作品コンセプトが開幕に相応しかったからか?)。

 特筆すべきは69年の『イージーライダー』の成功で、これ以降各界からハリウッドに人材が流れ込み、しかもかつては少数の大家にのみ許されたファイナル・カットの権利を手にすることで監督は演出家から「映画作家」へと変貌する。そして本書は個々の作品解説という形式を採りつつ、各々が旧体制の何を壊したか、いかに同時代と対峙したかを示すことで、大きな構図を浮かび上がらせている。

 しかし本書で一つ大きな問題が語り残されていて、それはTVの台頭。この点については、町山は別の著作で扱っている。ただしTVに相応しく、実況的に。

2006
06/04
Sun

自力で「映画の見方がわかる」ようになるかは貴方次第

37.5% (12 / 32)
[No.15] posted by はえのめヘンリー

評論家としての町山氏は偏向がありすぎ、個人的には好きではない、と前置きして。そんな私でも、頷けることの多い本でした。その点ではお薦め。

ですが、そもそもここに書いてあることは、映画をたくさん観れば自然と分かること(取り上げられている映画だけではなく、色々な映画全般ですが)だったりするので、そういう見方を活字で読むのにはかなり今更感がありました。
もっとも、こういう本を読んで、初めてここで挙げられているような見方に気付く人もいるでしょうから、そうした人にはいい本、需要もあると言えるでしょう。

が…それはそれで、映画の見方は映画を観ることで養うべきであって、その点、この本は余りにズバリ答えをストレートに書いてしまっているのが問題といえば問題。個人的には、こういうパズルの回答集のような本には疑問が残ります。

2006
02/23
Thu

わからなかった方へ。

80.0% (16 / 20)
[No.14] posted by 2太

 人が激しく推薦する映画を見て、正直「意味わかんない」と思ったけど他人には「やっぱ深いよね」とか「理解って言うか、感じる作品だよね」などとやっぱりわけのわからない理由で推薦してしまったあなた、この本はお勧めです。
 私は「タクシー・ドライバー」(アマゾンのスーバービット版で現在評価5!)を初見でみたとき、なぜこの映画が面白いと感じるのかさっぱりでした。この本は、あなたがわからない理由は、前提となる知識が無いから映画の行間が読めないからだということをイヤというほど教えてくれ、わからない映画を無理してみることが通であるという勘違いをきづかせてくれます。(ちなみに、私はその類でした(苦笑))
 この本を読んだら、まともな「映画通」に近づけることは請け合いです。
…おそらく女の子にはモテませんが。

2005
11/04
Fri

一つの作品の裏にはこんなにも多くの想いが・・

57.1% (8 / 14)
[No.13] posted by ka-min

「2001年宇宙の旅」から「未知との遭遇」まで。
タイトル通り、まさに映画をどう観るのか。
一本の映画の制作過程の裏側にどんな出来事が隠されているのか。
かなり詳しく書かれています。

読んで判ったのが、一つの映画作品は娯楽であると同時に作り手の思想であったり思いであるということですね。
なので、その監督の過去の作品であったり脚本家の過去の作品等々繋がりとかルーツを知っている。
そうすることにより映画がさらに意味深く楽しめる。
そんな事を教えて貰いました。

そうはいっても、一般人がこの本に書いてあるような事を知りうる事が出来るのかという問題もありますが。

2005
03/08
Tue

映画ロン

83.1% (54 / 65)
[No.12] posted by アンチ

自動車評論家界の憎まれっ子、福野礼一郎先生の「毒のある舌」を映画の評論に導入した人ですね。「感じるな考えよ」ってことを実戦しているように、感じました。
特に「タクシードライバー」の評論は卓越してますよ。
アメリカンニューシネマの発生の原因と定義その年代1967~1976年としているのは目からウロコですね。


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