2010年資本主義大爆裂!―緊急!近未来10の予測

  • [著]ラビ・バトラ

カテゴリ:
単行本 (246頁)
ISBN:
4901318640
発売元:
あ・うん (2008/02)
価格:
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724 位
評価: 5.0
2008
10/01
Wed

この本読んで、新しい時代が楽しみになった。

75.0% (3 / 4)
[No.8] posted by fab-lab

派手なタイトルと表紙に対して、中身はさほどおどろおどろしくなく穏やかに読めた。
搾取的資本主義の終焉のシナリオとプラウト経済政策(Progressive Utilization Theory)に基づいた
新時代への提言。

本書内で、人間の構成要素としてあげられている
1.物理的側面
2.知的側面
3.精神的側面
が、この本の流れでも、目立たなくとも一貫してバランスがとれているのが穏やかに読めた原因なのかも。

タイトルは2010年となっているが、中を読んでると、2010年前後らしい。
タイトルは大爆裂!となっている。
・・が、最近の様子では、ここでいわれているような搾取的資本主義はちょっと早めにコトリとお亡くなりになられた感じ。
今は死んだってバレないようにみんなが振舞ったり、ゾンビに生き血を流したり、フランケンに電流ショックを与えてるところなのかな〜と思った。

この本読んで、新しい時代が楽しみになった。
希望の書。

2008
09/15
Mon

私が21年間追いかけ続けてきたラビ・バトラの最終結論がこの本だ!!

93.5% (43 / 46)
[No.7] posted by 21世紀のケインジアン

異端の大経済学者ラビ・バトラの著書を私が初めて読んだのは1987年発行の「1990年の大恐慌」であった。
当初、その本を読んだ時にはその内容に半信半疑であったが、彼の予測通り1990年第1四半期から日経平均は下げ始め、日本のバブルは確かに崩壊し、失われた10年と言われる長く苦しい大不況が続いた。

それ以来、バトラの著書は殆ど全部と言って読んできた。驚くことに、彼は大学の正統的な理論経済学の教授という立場にありながら、30近い予測を行ってきている。「イランのパーレビ王朝が崩壊する」、「イランとイラクの間で7〜8年間の戦争が行われる」等の予測は私がバトラを知る前にすでに的中しているものであったが、上記の「1990年の大恐慌」の予測の的中により、彼への興味は限りなく強いものとなった。

その次に起こるであろう彼の大きな予測は「2000年までに共産主義は崩壊する」であった。内心のどこかで本当なのかなと思いつつも、本当にソ連は崩壊し、私は本当に驚いた。

そして、残された彼の最後かつ最大の予測は「2010年までに資本主義は崩壊する」である。資本主義の中で生活する者にとって、この予測は決して他人事ではない。自分の身に振りかかってくるのだ。共産主義がソ連の崩壊により実現して以降、バトラの著書のテーマは殆ど常に「2010年までに資本主義は崩壊する」という予測に関する内容になっていく。正直なところ、1990年代に書かれた彼の著書の内容はその予測の実現をなかなかイメージできるものではなかった。

しかし、2010年が近づくにつれて彼の著書はだんだんとその予測の説得力を増してきた。
そして、ついに、この本によって、「2010年までに資本主義は崩壊する」のはどうしてなのか、そして、どのようにしてなのかを明快にしている。この資本主義の崩壊は、ある日、突然、花火が弾けるように現代的な金融恐慌によってもたらされるのである。

ここで注意されたいのは、「資本主義の崩壊」といっても、バトラによれば「貪欲で、拝金主義的で、利己主義的な」資本主義が行きつくところまで行き、崩壊するのであって、残るべき企業、金融機関等は残り、企業間取引なども従来通り行われる。だから、一時的な大混乱の時期は覚悟しなければならないものの、バトラが「プラウト」と呼ぶ「新生資本主義」とも言うべき新しい形での資本主義はその後も続いていくのである。

だから、決して彼の予測をいたずらに恐れることなく、「プラウト」と呼ばれる新しい資本主義でいかに生きていくかの覚悟が出来たならば、それがバトラが本書に託したメッセージを正しく受け取ることになろう。

「プラウト」がどのようなものかについても、1990年代は霧がかかったような内容であったが次第に具体的中身が記述されるようになり、本書で述べられている「プラウト」の内容で
多くの読者はそのイメージを得ることが出来るであろう。
バトラの次の著書でその中身がより明快となり、読者に将来の希望をもたらすことを望んでやまない。

なお、バトラの前書「資本主義消滅最後の5年」も本書と併せて読むと、読者の理解はより深まるであろう。そちらのレビューには、私がバトラ博士と二人で話す機会を持てた時のエピソードを書かせてもらった。彼の予測の過激とも言える内容からは想像もできない、物静かで、透明感のある聖者のような人であった。

なお、さらに類書によって今後どうなるかについて興味のある方は、バトラの前書「資本主義消滅最後の5年」の他、ジョージ・ソロス著「ソロスは警告する」、副島隆彦著「恐慌前夜」、藤原直哉著「世界同時株大暴落」、金子勝著「世界金融危機」、竹森俊平著「資本主義は嫌いですかーそれでもマネーは世界を動かす」そして恐慌論の名著 ガルブレイスの「大暴落1929」をお勧めする。いずれの本にも、レビューを書かせていただいたので、ご一読いただければ幸いである。

2008
07/17
Thu

ただの予言者ではない

80.0% (4 / 5)
[No.6] posted by keita

予言と言っても、あいまいな言いがかりではなく、キチンと経済観点から説明されていたり、
社会循環の法則や、物質世界では必ず反作用が起こること等、手堅い法則を使っているのも説得力あります。
ここ最近の経済状況も簡単に誰でもわかりやすくていいです。
個人的にも、腐敗はいつか勝手に自滅していくもの、こんな悪平等は長く続くわけがない、
と考えていた矢先に、この本を手にしたので希望と自信を持てました。
資本主義崩壊によって、新しい経済システム「プラウト経済」が日本に芽吹くとも予言されていますが、
今の日本を見ている限りでは無理そうです。
でも、なんとなく日本の文化が世界を圧巻しそうな感じがあると思いますし、
予言することでそういった指導者が現れるかもしれませんね。

2008
05/07
Wed

並みの “予測本” とは別格です。

90.0% (18 / 20)
[No.5] posted by mac

 真っ赤な表紙に “いかにも!” と言わんばかりの派手なタイトル。 でも、ありがちな 一過性の流行りを狙った “Howto本” とは 本質的に異なる内容です。

 むしろ 世界の変遷を 非常に高い視点から捉えた、とても思慮深い意見書 だと思われます。
 また、投資とは直接関わりの薄い学生の方、また経営者の方々にも 是非とも読んで頂きたい話が詰まっています。
 きっと 教科書などでは得られない “深い智慧” と出合うことが出来るのではないでしょうか。

 人の心と自我が生み出すエゴイズム、そして “変る” ということに焦点が置かれていますが、外国人の書く本によく登場する “神” そして “霊性” ‥といった言葉は、特に我々日本人には曲解されがちですので、単純・純粋に 「日常的な見方よりも ずっと高い視点」 とでも解釈して読んで行けば、割とすんなり受け入れられるのではないかな と思います。

 「どういうポジションで臨もうか‥」 少なからず 私もそういう思いを持っていたため、読んでいて ちょっと恥かしい気分になりますが、長期投資を目指しておられる方には最適でしょうね。

 この 資本主義崩壊の後に訪れるであろう “プラウト経済政策” という存在を知ったのは、中矢伸一氏著の “日月神示” でした。
 また、監訳者である藤原直哉氏の “ネット放送局” も、とても面白ので毎週聴いています。 お薦めです。

2008
04/01
Tue

これはある情報学者の意見だが…。

58.8% (10 / 17)
[No.4] posted by ドードー鳥

 1980年代に第5世代コンピュータ計画に携わった情報学者の西垣通教授が、現代のIT文明を「ユダヤ・キリスト教思想を唯物化、世俗化、矮小化したものである」と語っていた。
 
 普遍宗教ともいうべきユダヤ・キリスト教によれば、人間は神の一部である「理性」を備えた特別な存在である。したがって、この考え方を突き詰めていけば、人間は不完全ながらも神の絶対知(理性)を有している。だから、神がこの宇宙を作ったならば、人間は論理機械を作り上げることができるし、やがては心を持つ機械を作ることもできるだろう。人間も社会も、単なる物質的な論理機械にすぎないというわけだ。すなわち、我々は神の絶対知である理性を使いこなせば、人間の心だけではなく社会さえ制御できるという発想につながっていくのである。それが、アメリカ主導のグローバルスタンダードであり、弱肉強食の元に推し進めた資本主義の姿なのである。皮肉なことに、こうしてみると俗に唯物論者、無神論者といわれている方々こそ、彼らの神(普遍宗教)の教えに忠実な「信者」というわけだ。
 
 西垣教授は、「生命」と「非生命」との間に差を見出さなければ、やがて人間および社会の「ロボット化」が進行すると危惧していた。また、アメリカが陥っている一神教的普遍思想のみではすべてを説明し、またコントロールするのはもはや不可能であるとも語っていた。そして「情報学的転回」が起こるだろうとも予測している。

 これは情報学者からみた「文明論」だが、人工知能研究の第一人者でさえ、現代の資本主義のありように疑問を呈しているのである。西垣教授はヒンズー教や仏教の将来の役割にも注目している(もちろん、彼は宗教者ではない)。ラビ・バトラばかりではなく、別の分野からもこのような意見が出てきているということを考えてみれば、意外に転換点はすぐ近くまで迫っているのかもしれない。もちろん、それを2010年とするのは時期尚早だと思うが、今後30年〜50年に我々はユダヤ・キリスト教的普遍世界から脱し、次なる社会が到来すると考えても、そう間違ってはいないだろう。
 
 中国では今チベットが注目されている。まだ中国共産党が滅びるということはないだろうが、現代文明を象徴するオリンピックがいかに欺瞞に満ちたものであるか、それを世に知らしめる結果となったことは言うまでもないだろう。

2008
03/10
Mon

今後の経済についての興味深い書。

80.0% (12 / 15)
[No.3] posted by Naoppe

ラビ・バトラ氏はインド生まれ、現在はサザン・メソジスト大学教授。ヒンズー教徒で今でも一日4時間は瞑想の時間を取るという。このあたりの経歴がこの手のタイトルの本がいろいろ出版されている中で著者が独自の理論を展開している背景ではないでしょうか。A氏やS氏の著書よりはるかに読みやすく納得させられます。
アメリカ経済の崩壊、中国の経済危機と資本主義の崩壊についてかなり興味深い視点から述べられていますが、うなずけるところも多くもしかしたら当たらずとも遠からじかと思わせられます。しかし、日本について述べている中で「日本国民の負担は増え続ける」とあるところはそうなったら今後の生活たまらんなーという思いです。そして資本主義崩壊後、理想国家「プラウト」が日本から生まれるというくだりは宗教思想の色も感じられますがそれはそれで興味深いもののようです。

2008
03/03
Mon

理論に基づき資本主義の崩壊と新たな世界の到来を予測する希望の書

89.7% (35 / 39)
[No.2] posted by 本格派

著者は、インドの経済学者であり、イラク革命、イラン・イラク戦争、共産主義の崩壊を見事に言い当てた経歴を持ち、「瞑想により神の意識を感じることのできるようになった予言者」でもある。

著者の発見した3つの法則に基づき、精神性を置き去りにした資本主義は、共産主義同様に崩壊する運命であり、それが2010年までに起きると大胆にも予測する。
また、誰も明確に説明したことのない「バブル崩壊のメカニズム」も素人にも分かる明快な説明で解き明かす。

資本主義の崩壊は、「住宅バブル」と「石油バブル」の崩壊が引き金となって起こる。これらは、富める者が際限なく利益を追求する
、モラルを失った資本主義が必然的に引き起こす現象であり、資本主義の良い点は認めつつ、仕組みを変えなければ世界の格差と貧困はなくならないと説く。

法則によれば、資本主義の崩壊の後には新たな価値観に基づく社会が訪れるが、それが日本から起こると予測している。

今後の予測に関しては、しっかりとした裏付けとなる理屈があってのものなので非常に納得でき、かなりの確率もあると感じられるものである。ただ、資本主義の次に来るという新しい社会の仕組みについてば、もう少し詳しい説明が欲しいところである。

「資本主義の崩壊」という、ちょっと恐ろしい予測ではあるが、同時に希望も感じさせてくれる好著である。

2008
03/03
Mon

プラウトは、釈尊の教法なしでは実現しない

57.1% (12 / 21)
[No.1] posted by vivekatrek

バトラ理論の第1法則は、「武力(武人・軍人)」→「知力(文人・知識人)」→「富力(富裕者・守銭奴)」→「武力」というように、社会を構成する三タイプの人々が社会・政治システムを循環的に支配すると説く(p.64〜67)。これは国家体制の「輪廻転生」である。バトラ氏はこの「輪廻転生」を断ち切ることが可能とし、それは「資本主義の仮面をかぶった社会主義」と海外から揶揄された1950年代〜70年代の前半までの日本社会を再現することだという。そこから理想国家「プラウト」が生まれると説く(p.231〜234)。バトラ氏は自らの霊的師匠であるP.R.サーカー師の哲学観=<1:自己を中心とする哲学=主体論、2:物質を中心とする哲学=存在論、3:独断的信条を中心とする哲学=価値判断論、4:神を中心とする哲学=唯一神論>(p.187)を引用し、“「倫理的価値」が不可欠な「プラウト」を実現するためには、4の「神」を中心に据えることが必要だ”と主張する(p.189)。

しかし、この主張には問題がある。絶対不変の「唯一神 ≡ 絶対者 ≡ 完全真理」を前提とすれば道徳否定が論理的に導かれることは哲学的思考で知られており、一方で「閉じた形式体系を完全なものにすることはできない」というゲーデルの不完全定理によって唯一神は存在しないことが証明されているからである。ゲーデルの不完全定理の対偶は、「完全なものにできるのは開いた形式体系」である。開いた体系とは生命のことであり、それを完全なもの(=ブッダ)に出来たのは、釈尊である。つまり、唯一神を否定して諸行無常と諸法無我を説いた釈尊だけがゲーデルの問題を解決済みなのである。

従って、「プラウト」を実現するとは、釈尊の教法を指導原理とした社会を21世紀に再生することではないだろうか。


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