- [著]ジュリア・ゴールディング
- [翻訳]松岡佑子/カースティ・祖父江
- カテゴリ:
- 単行本 (472頁)
- ISBN:
- 4915512614
- 発売元:
- 静山社 (2007/11/14)
- 価格:
- ¥ 1,995 (税込)
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現代社会が舞台の神秘の生物と環境問題を絡めたファンタジー
主人公の少女コニーはすぐに、生き物と仲良くなってしまう。そのため、トラブルを引き起こしやすく、両親が転勤するのをきっかけに、変わり者のおばのところへ預けられてしまう。おばは、「協会」というものに夢中で、コニーのことなど気にも留めない。環境問題に関係があるというその「協会」、クラスメイトでハンサムなコルもその一員だと言うのだが、叔母は「協会」についてははぐらかすばかりで何も教えてくれない。なんとかその一員になろうと、コニーは「協会」について探ろうとするのだが...
ユニコーンや、ドラゴンなどの神秘の生物を一般の人々には「架空の生き物」と思わせ、保護しようとする協会の姿は、魔法を一般人から隠そうとするハリーポッターの世界と通ずるものがあります。どちらも、「一般人にはない力」を持っているという特権意識がちらちらしていて、(最初の頃、叔母のエベリンは、コニーのことなど見向きもしないし、サイレンとの遭遇の後、コルは『エベリン・ライオンハートの姪なんかに詮索されるのは面倒だ。』などと思っている。お前ら何にも知らないで、といった驕った部分がとっても不快。)そこからはじき出されてイライラするコニーの気持ちにとても同感できます。そして、コニーが「万物の盟友」だとわかり、手のひらを返したように接する協会の大人たち、彼女を妬むコル。そして、敵。設定その他も非常に素直に書かれているので、この先の展開も読めてしまうのだが、面白くないかと言えば、面白い。この後、「ゴルゴンの眼光」、「ミノタウルスの洞窟」、「キメラの呪い」と続く四部作なのですが、読者をあっと言わせるような展開になることを期待したいです。
同じように女の子が主人公で魔法モノの「ベアトリス・ベイリーの冒険」シリーズがありますが、「環境問題」というようなお説教部分が入っていないだけにこちらのほうがすんなりと楽しめるシリーズになってます。
素晴らしいのだろうが・・・でも窮屈
作者・翻訳者共に優秀・人間的にも素晴らしい方々なのだろう。文章にそれが反映されている。正直にいうと、学校の教科書や推薦書みたいで、「良本だがつまらない」。先生のお説教みたいで、「正しいことを言っているのだろうが、聞く気がおこらない」。
ファンタジーに環境問題をミックスさせているが、ファンタジー部分は「ハリー・ポッター」と被っている所あり、環境問題は先がすぐ読める、おまけに装丁まで「ハリー・ポッター」に似ている・・・新味が乏しいのと、作者と翻訳者の真面目さが伝わってきて、読んでいる間中まさに親にお小言を聞かされている気分。4部作は長すぎない?
動物がたくさんでてくるので、動物好きのお子さんにはいいかもしれないが。
万物の盟友とは・・・?
私たちの住んでいる世界では、伝説・神話の中でしか登場しなくても、主人公・コニーのいる世界では人知れずに実在し、(環境の変化、乱獲、住処を追われる等で、個体数は少なく、)協会の人たちによって、伝説や神話の中に隠されて守られてきた「神秘の生物」と呼ばれる彼ら(なぜかドードー鳥や日本オオカミをおもいだした。)と、彼らと心を通わせ、共に在り続ける方法を模索している「盟友」と呼ばれる、数少ない能力を持った人たち(協会は主に「盟友」によって構成されている。)が登場します。
普通、盟友は1つの種族と心を通わせるけれど、コニーは何と、あらゆる者達と心を通わせることのできる「万物の盟友(ユニバーサル)」であることがわかる。
故に、さまざまな生物の憤り、憂い、怒り、悲しみ、それぞれがコニーと一緒に共感できました。
近年、盟友が少なくなっている、という下りは、そのまま今の私達にも言えるのでは?と、ふと思いました。
空を見上げたり、風を頬に感じたり、花を愛で、足の裏に大地を感じる。こんなちょっとした「万物との一体感」から、とてもかけ離れてしまったのではないか?
人間も万物の一部だから、そこから離れては繁栄も進化もあり得ない。ちょっと手を伸ばせばあらゆるものに繋がっている、そんな大切な気持ちを思い起こさせてくれる本だと思いました。
今の私たちへのメッセージ
ハリー・ポッターなどと比べると、物語が短調で迫力に欠けているところがあるが、メッセージ性からすると前者をはるかに凌ぐと思う。
はっきり言って、この本は現代の地球が抱えている問題を子どもたちの世界から見事に描き出していると思う。
次回作が楽しみだ。
かなり面白かった!
ハードカバーは価格もはるので購入にかなり迷いましたが、買って正解でした。ファンタジーが好きな人にはたまらない本だと思います。神秘の生き物が沢山出てきます。テーマは人間と神秘の生物との共存です。四部作らしいので早く次が読みたいです。
