- [監督]ジュリアーノ・モンタルド
- [アーティスト]ジッロ・ポンテコルヴォ
- [アーティスト]エンニオ・モリコーネ
- [出演・声の出演]ブラヒム・ハッジャグ
- [出演・声の出演]ヤセフ・サーディ
- [出演・声の出演]ジャン・マルタン
- [出演・声の出演]ファウジア・エル・カデル
- [出演・声の出演]ミシェル・ケルパシュ
- [出演・声の出演]トマソ・ネリ
- [その他]フランコ・ソリナス
- [その他]マルチェロ・ガッティ
- [その他]セルジョ・カネヴァーリ
- [その他]マリオ・セランドレイ
- [その他]マリオ・モッラ
- カテゴリ:
- DVD (116分)
- 発売元:
- アイ・ヴィー・シー (2002/11/25)
- 価格:
- ¥ 3,990 (税込)
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ユーズド商品:¥ 3,200 より
とてつもなく面白い映画です
2時間があっと言う間。この緊迫感はモノクロ画面故のものかはたまた事実の重みなのか。
映画レビューというよりは、これを見て思ったことを二つ。
一つは、憎しみの連鎖が一般人を巻き込んでいく過程です。解放戦線は当初フランス警察官を殺害していましたが、ある時警察がカスバの住宅街を爆破させたことから、一般のフランス人が集まるカフェや空港での爆弾テロへと走ります。その結果本国から空挺師団が派遣され、カスバの住民に対する弾圧が激しさを増します。ついには、解放戦線は車から市街を歩いているフランス人めがけて自動小銃を撃ちまくるのであります。この戦い自体は反植民地闘争としてアルジェリア解放戦線に分があるのでしょうが、「自由平等博愛」のトリコロールは50年前にはフランス人同士での話にしかすぎず、アルジェの地で我が物顔に振舞っていたとしても、殺されてしまうほどではなかろうとも思います。
二つめは、元レジスタンスの闘志マシュー中佐の発言。カスバの住民に向かって、「学校や道路、病院を作ったのは誰だ?」とフランス政府への恩を思い出させる場面があります。思わず援助の世界を思い出してしまいました。
もちろん、「政治上も主権を有しない属領で、ある国からの植民(海外移住者)によって開発され、経済的・政治的にその国に支配されている地域。武力によって獲得した領土」である植民地と主権も政府もある被援助国は違います。
でも、宗主国も援助国も詰まるところ目的は同じような気がします。それは資源です。援助国は自国の企業が被援助国の資源開発を有利に進めることができるように、あるいはその資源を安定的に確保するために、援助をしているといっても言いすぎではありません。
武力を使わないし、資源の対価も支払われているのでしょうからその分進歩したと喜ぶべきなのでしょうか。
「テロとの戦い」とは・・
ベトナム戦争下で、日本でも反戦運動の高まる学生時代に見た映画。その緊張感に武者震いがするほどのドキュメンタリー・タッチの名画だった。分離独立主義の抵抗運動は、旧宗主国側から見れば単なる「テロ」。弾圧と抵抗。双方の憎悪の増幅は和解への道を閉ざしていく。パレスチナ問題はもとより、「テロとの戦い」と称するアフガン戦争やイラク戦争も、いずれは違った面から描かれる時代が来るだろう。
これからどう見られるのだろう
大傑作である。これだけ書けばもうよいのだが、今日この映画を若い娘さんと見たのでそのことを書いておきたい。見終わって「どうでした?」と訊ねると、「カラーではない映画を見たのは生まれて初めて」という答えにまずびっくり。そして、「どういうお話なのかよくわからなかった」という正直な感想に二度びっくり。うーん、そうか。わからないか。こちらは「どこがどうわからないのか」がわからない。あれこれ想像する。もし、「江戸時代」というものになんの知識も持たないひとが「忠臣蔵」を見たとしたら、「なぜあの殿様はキレてしまったか」とか、さまざまなことがよくわからないだろう。そういうわからなさなのだろうか。ただ、わからなくても見ておいたらよいと思われる映画は存在する。アルジェの戦いは、間違いなくその中のひとつである。
反植民地闘争の記録として、空前絶後の傑作
政府やメジャーな新聞や雑誌が作り出す議論は恐ろしいもので、その思潮は次第に無意識のうちに知識層一般に共有化されていく。対テロ戦とか戦後復興という美名のもとに、海外派兵に何の疑問も差し挟まない人が国民の半数以上に登るというのは実に恐るべき事態だ。少なくとも、この映画が作られた1960年代後半には考えられなかった。時代が大きく変わったというが、経済の基本構造から見れば旧共産圏が市場に取り込まれた以上に変わったことはないし、大国のエゴと小国の悲劇が繰り返される局地戦は大戦後の50年間少しも変わることがない。局地戦の実態とは、支配される側からみれば植民地戦争である。この映画を見れば、現在イラクで戦われている戦争も衣を変えた植民地戦争以外の何ものでもないことが理解できるだろう。それはこの映画が徹底的に支配される側に身を置いて作られているからである。従って恐らく、海外派兵に何の疑問も差し挟まない人は永遠に、この映画を見ることはないだろうし、見出しても途中で止めることになるだろう。アルジェリア政府の協力を得てイタリア左翼映画人が作り出したこの映画は、1966年のヴェネチア映画祭でグランプリを獲得したが当時、会場ではフランスのジャーナリストや審査員らがボイコットで無言の抗議を行ったとされる。そういう一方的な描き方がされている、という注意喚起が見る前に必要ながら、その迫真性に2時間の間釘付けになる映画である。現代社会や世界の動きに対して大きな関心を持つ人には、大いなる刺激を与えてくれる映画である。
歴史の二面性
植民地を抱えた先進国の偽善性ほど、歴史の欺瞞を教えてくれるものはない。
フランス革命という美名の陰で、いかにして民主主義と相反する世襲貴族が、フランス支配階級として存在してきたのか??
住まいは城、財産の管理はタックス・ヘイブン、自家用ジェットでランデブー・・・
成り上がり者を小馬鹿にし、伝統を重視するフランス貴族の度外れた生活を保証し、世襲を維持させてきた仕組みとは??
豊かさを支えるものが、貧しさであることを史実は教えてくれる。
ミシュランといえは、ホテル・レストランガイド・・・これでは、ミシュラン殿の思う壺である。
インドシナ産ゴムの sweat shop こそ、豊かさの象徴ビバンドゥムを支えるものである。
第二次大戦後、復活したフランスが、独立を果たしたカンボジアを再植民地化するのが現代史である。
ナチス傀儡のヴィシー政権下、苦難の独立運動を展開したフランス・レジスタンス、ド・ゴール将軍を始めとするフランス支配階級にとって、鉱物資源の豊かなアルジェリアは、フランス領土なのであり、アルジェリア独立戦争とは、単なる暴徒鎮圧、治安活動だったのである。
旧植民地の天然資源こそが、フランス世襲貴族の豊かさの源泉である。
ジャーナリズムを支配するのもフランス上流階級という現代、よくぞ作ってくれた! こんな映画が観たかったんだ!!
