- [監督]三池崇史
- [俳優]哀川翔
- [俳優]佐藤藍子
- [俳優]森本慧
- [俳優]吉岡美穂
- [俳優]勝野洋
- [俳優]小木茂光
- [俳優]本宮泰風
- [俳優]平泉成
- [俳優]夏山千景
- カテゴリ:
- DVD (117分)
- 発売元:
- 東映ビデオ (2007/01/21)
- 価格:
- ¥ 5,460 (税込)
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人権派の弁護士先生と鑑別所の鑑別技官に是非観てもらいたい。
一言でいふと『時計じかけのオレンジ』と『狼よさらば』を足算して100倍にしたような作品です。
犯罪被害者の片山を哀川翔が、天使の様なあどけなさを持った殺人少年神木を森本慧が好演というより熱演している。
少年法で保護される少年犯罪、犯罪の被害とマスコミの報道での被害を二重に苦しむ犯罪被害者をこれほど現実的に描写した作品が在ったでしょうか? 私の知る限りでは在りません。
法務省矯正局の現場の法務教官に観て頂いて感想を聞いたのですが、
その方は「一日中嫌な思いをした」と悲壮な表情で言っておりました。
この作品は鑑賞する人達にいろいろな問題を投げかけてきます。どのように感じるかはその方の立場や人生経験によって異なると思います。作者の意図する物は正解は一つではなく、「みなさんモガキ苦しんで下さい」突きつけられる様な印象を受けました。
社会派ドラマ?
この作品は少年犯罪をテーマにした社会派ドラマであるとあります。それは部分的には正解なのですが、あまり「少年の心の闇」であるとか、「少年法の是非」などということに真剣に期待されるとがっかりされる方もいると思われます。これはやはり三池崇史監督と哀川翔さんの作品であって、破天荒な展開もするし、キャラクターも現実的ではなかったりします。
では、この作品がつまらないのかといえば全く違います。娘を殺され妻を失い、地域からは阻害され、マスコミに叩かれ、警察や法律は男に何もしてはくれませんでした。その男は自力で少年に対し復讐していくのがこの作品です。ここで描かれる少年像は「そりゃ少年だって人ぐらい殺すだろ」といったドライなもので、また主人公も現実ではありえないような行動力を持つ男です。
少年たちのあっけらかんとした欲望、父親の憎しみ。これを阻む法律やモラル。哀川翔が平凡な父親・サラリーマンから復讐の鬼と化す、その過程を見ている上で感じる苛立ちは何なのでしょうか。人間は生きている間ずっと矛盾を受け入れていかなければなりません。しかし、それを拒否する主人公と少年たち。彼らを取り巻くものたちに感じる虚しさ。三池監督は過激なバイオレンス描写とアウトローのキャラクターで人間が生きる、死ぬとはどういうことかを描いてきたように思います。それはこの映画でも共通しているものと思えるのです。主人公が、または少年がむきだしにするもの。それこそが日々気付かず忘れた気になっている自分の中にあるものを感じさせてくれます。
